家を売るには何から始める?売却の基礎知識やコツ・注意点を徹底解説
「家を売ることになったけど、まずは何から手をつけたらいいの?」
「どんな手続きや費用が必要なんだろう?」
家を売るということは多くの方にとって一生に一度あるかないかの経験です。
いざ家を売ることになっても、まず何から始めて良いのか困惑してしまいますよね。
日本で不動産の売却をする場合は不動産会社を介して買い主を探す「仲介」という方法が一般的です。
この「仲介」という売却方法を中心に、家を売る流れなどの基礎知識、コツや注意点について解説していきます。
仲介では不動産会社選びが売却の成否を左右するといっても過言ではありません。
良い不動産会社を探すための方法も詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
福留 正明
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目次
1.まずは知っておきたい!家を売る6つのステップ
家を売ることが決まっても、まず何から始めるべきなのか、どのような流れで進めていけば良いのかと悩んでしまいますよね。
何をすべきか事前に把握せずに売却に進んでしまうと、手続きが滞ってしまったり、売却価格で損をしてしまったりという事態に陥ってしまいます。
このような事態を避けるためにも、家を売る流れはしっかりと把握しておきたいですよね。
家の売却は大きく分けて売却前、売却中、売却後の3工程があり、これを細かく分けると六つのステップがあります。
この章では家を売るための六つのステップについて、それぞれ詳しく解説していきます。
STEP1 不動産一括査定サイトで不動産会社に査定を依頼
まず、家を売るためには不動産会社の「査定」を受けます。
不動産の査定とは、「売却できそうな価格」を不動産会社に割り出してもらうことです。
ご自身が売りたい家がどれくらいの価値があるのかを、初めに知っておこうということですね。
・物件の特徴……物件の築年数や向き、間取りなど
・不動産市況……競合物件数や人気のあるエリア・物件タイプかなど
査定を依頼する不動産会社の探し方が分からず困ってしまいますよね。
そんなときに心強い味方となってくれるのが「不動産一括査定サイト」です。
不動産一括査定サイトとは名前の通り複数の不動産会社に不動産の査定を一括して依頼できるサイトのことです。
利用方法は簡単で、売却したい家の売却簡単な情報(立地や築年数など)と売り主の個人情報をフォームに入力するだけです。
情報を入力すると物件のある地域に対応した不動産会社をピックアップしてくれるので、その中から気になった不動産会社を選んで査定を依頼しましょう。
不動産一括査定サイトは、査定依頼を受けて仲介契約につなげたい不動産会社から広告料や仲介料をもらって運営されています。
よって、物件の売却を検討している方がお金を支払う必要はありません。
査定価格はそれぞれの不動産会社が「自社で取り扱えばこの価格で売れる」と考えて出すため、不動産会社によって差が出るものです。
よって1社のみの査定では判断基準がなく、正確な相場を把握することは困難となってしまいます。
もっと高値で売れる不動産会社があったにもかかわらず、それに気付けないまま安値で売却することになってしまう可能性もあるので、必ず複数社から査定を受けてください。
また、このときまずは「机上査定」という査定方法で依頼するようにしましょう。
不動産の査定方法には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があり、机上査定を受けてから訪問査定を依頼するのが一般的です。
訪問査定はその名のとおり、不動産会社の担当者が物件に訪問して査定する方法です。実際の不動産の状態を勘案し、より明確な見積もりを出します。
まずは6~10社の机上査定を受け、結果を見て2~3社に絞り込んで訪問査定を依頼するといいでしょう。
- まずは査定を依頼して家のおおよその売却価格を知ろう
- 査定は必ず複数社に依頼して、比較検討する
- 複数社に査定を依頼するには不動産一括査定サイトが便利
- 机上査定を6~10社から受け、結果を見て2~3社に訪問査定を依頼する
STEP2 仲介を依頼する不動産会社を選ぶ
査定を終えたら、「仲介」を依頼する不動産会社を選びましょう。
STEP2-1.仲介の仕組みを知ろう
不動産仲介とは、その名のとおり仲介業者が売り主と買い主(もしくは貸し主と借り主)の間を仲介し、不動産の売買契約(や賃貸契約)を成立させることです。
なお専門用語では「仲介」ではなく「媒介」といいます。
家の売却を仲介で行う場合には売り主が不動産会社と仲介契約(媒介契約)を結び、依頼を受けた不動産会社が売り主の代わりに売却活動を行って買い主を探すことになります。
無事買い主が見つかり、売買契約や物件の引き渡しを済ませることができれば売却の完了です。
また仲介の他に「買取」という売却方法もありますが、こちらは仲介に比べ売却価格が安くなる傾向にあるため、売却に時間が取れないなどの特別な事情がない限りは仲介を選ぶのが得策です。
不動産会社が買取した物件は、リフォームやメンテナンスをしてから他の顧客に売却されるか賃貸物件として利用されます。
STEP2-2.信頼できる不動産会社を選ぼう
家の売却では仲介を依頼する不動産会社選びが家の売却の成功を左右するといっても過言ではありません。
「この会社になら安心して売却を任せたい」と思えるような信頼の置ける不動産会社を選ぶことが重要です。
とはいえ、どのような基準で信頼できるかを判断すれば良いか分かりませんよね。
そんなときは以下の3点を見ると良いでしょう。
- ・査定額に信ぴょう性はあるか
- ・メールや電話などの対応
- ・仲介の実績や口コミなどの評判
まず、信ぴょう性のある査定額を提示してくれているかは必ず確かめたいところです。
実は査定において、最も高い査定額を出した不動産会社がベストな選択肢であるとは限りません。
必ず査定額の根拠を確かめ、悪質な業者にだまされないようにしましょう。
「宅地建物取引業法第34条の2第2項」において、不動産会社には査定額の根拠を提示する義務があると定められています。
このため、不動産会社に査定額の根拠を聞くことは何も問題ありません。
少しでも気になる部分があれば遠慮せずに聞き、しっかりと根拠を確かめましょう。
またメールや電話の対応を見ることも重要です。
例えば連絡がなかなかつかない、対応が遅いなどといったことがあると、家の売却はスムーズに進みません。
滞りなく売却を進めるには、なるべく手早く対応をしてくれる不動産会社を選びたいところです。
ホームページや口コミサイトで実績や評判を確かめてみるのも大切です。
- ・ご自身の売却したい地域での仲介実績、また似た物件の仲介実績はあるか
- ・あまりにも悪い口コミが多くないか
このような点をよく確かめてみると良いでしょう。
STEP2-3.不動産会社の得意分野を知ろう
不動産会社にはそれぞれ特色や強みが存在します。
「主に一戸建て住宅を取り扱っている」「中古物件に強い」「幅広いエリアの物件に対応している」「売却業を専門にしている」など、その特徴は千差万別です。
ご自身がお持ちの家のタイプやエリアなどを考慮し、どのような強みを持つ不動産会社に仲介を依頼すれば有利かを考えてみましょう。
また不動産一括査定サイトは、サイトごとに参加している(=査定を依頼できる)不動産会社が異なります。
- 仲介=売り主と買い主の間を不動産会社が取り持つこと
- 不動産会社選びが家の売却の成功を左右。「査定価格の信ぴょう性」「メールや電話などの対応」「仲介の実績や口コミなどの評判」を見て信頼できる不動産会社を見極める。
- 家のタイプやエリアなどを考慮し、有利になる強みを持った不動産会社を選ぶ。
STEP3 不動産会社と仲介契約を結ぶ
仲介を依頼する不動産会社を選んだら、不動産会社と売り主でいわゆる仲介契約を交わします。
不動産業界では「仲介」のことを「媒介」と呼ぶため、契約のことも本来は「媒介契約」と呼びます。
不動産売却における媒介契約には「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。
それぞれの媒介契約の特徴を以下の表にまとめました。
契約の種類 | 売却活動に関する 報告の義務 |
他社との同時契約 | レインズへの 登録義務 |
自己発見取引 | 契約期間 |
---|---|---|---|---|---|
専属専任媒介契約 | 1週間に1回以上 | 不可 | 契約から5日以内 | 不可 | 最長3カ月 |
専任媒介契約 | 2週間に1回以上 | 不可 | 契約から7日以内 | 可 | 最長3カ月 |
一般媒介契約 | なし | 可 | なし | 可 | 規定なし(3カ月が一般的) |
また自己発見取引は売り主が自分で買い主を見つけ、不動産会社を通さずに行う取引です。
不動産の知識に自信がない方は「専任媒介契約」を結ぶのがおすすめです。
専任媒介契約のメリットは以下の2点です。
- ・2週間に1度以上不動産会社から売り主に売却活動に関する報告が義務付けられている
- ・自己発見取引の場合、手数料を支払う必要がない
売却活動がどのように進められているのか、報告がなければ不安になってしまいますよね。
専任媒介契約であれば2週間に1度以上、不動産会社が売り主に対して売却活動に関する報告を行う旨が法律で義務付けられているので安心です。
また売り主が自分で買い主を見つけた場合、仲介手数料を支払う必要はありません。
自分で買い手を探すつもりはないという場合は、「専属専任媒介契約」を交わしても良いでしょう。
専属専任媒介契約では、自己発見取引が禁止されているため自分で買い主を見つけた場合にも仲介手数料が生じる半面、1週間に1度以上の売却活動に関する報告が義務付けられているためより細かに報告を受けることができます。
ただし専任媒介契約・専属専任媒介契約のいずれも報告の形式や内容についての定めがあるわけではありません。
不安な場合は契約を結ぶ前に報告の内容について確認しておくと良いでしょう。
複数の不動産会社に仲介を依頼する場合は「一般媒介契約」をそれぞれの会社と結ぶことになり、自己発見取引の場合は手数料を支払う必要はありません。
しかし売却活動に関する報告の義務がなく、それぞれの会社とご自身でやり取りしなければならないので初めて不動産を売却するという方にはあまりおすすめできません。
STEP4 不動産会社が買い主を探す
媒介契約を交わすと、不動産会社は売却活動を開始します。
- ・不動産情報サイトへの登録・掲載
- ・チラシを作成、周辺地域にポスティング
担当者は買い主を見付けるために、不動産のデータを情報サイトに登録・掲載したり、チラシを作成して物件の周辺地域にポスティングを行ったりします。
不動産会社が利用する物件情報サイトには、SUUMOやLIFULL HOME‘Sなど誰でも閲覧できるサイトだけでなく、不動産会社専用の情報サイトも存在します。
近年ではインターネットを利用して物件探しをするケースが増えたため、特にWeb上でどのようなPRをされているのか確認しておくと良いでしょう。
また、この段階で不動産会社が購入を検討している人を見つけたら内覧の対応をすることになります。
内覧の対応については後ほど「注意点1 内覧の対応に気を付けよう」で詳細を解説していきます。
STEP5 買い主と売買契約を結ぶ
買い主が見つかったら売買契約を結びます。
売買契約に必要な書類の作成も媒介契約を結んだ不動産会社の仕事です。
売り主が用意する書類に関しても不動産会社からの指示や連絡があるので、指示に沿って準備をしましょう。
ただし、売買契約を結ぶ際に気を付けたい点が二つあります。
- ・売買契約書の内容は隅々までチェック
- ・売却価格や引き渡し時期について交渉が必要になるケースもある
売却価格の交渉に関しては「2.家を売る前の注意点」で、売買契約書の内容については「3.売却中の注意点」で詳細をご説明します。
また、この売買契約の時点で発生する二つの金銭について把握しておきましょう。
- ・不動産会社への仲介手数料
- ・買い主から支払われる手付金
まずは支払う仲介手数料ですが、売買契約が成立したタイミングで半額、物件の引き渡しが完了したときに残りの半額を支払うのが一般的です。
仲介手数料に関して、詳しくは後ほどこちらで解説いたします。
買い主から支払われる手付金は売買価格の10%程度であることが一般的です。
手付金は売買契約が成立した証拠金であり、またキャンセルや契約違反があった際の違約金としての意味も持つのです。
仮に契約締結後に買い主側の都合で契約解消となった場合は、手付金を返す必要はありません。
STEP6 引き渡し
売買契約を交わしたら、いよいよ買い主に不動産を引き渡します。
不動産の引き渡しは、売り主から買い主へ不動産の所有権を移す日に行われるケースがほとんどです。
引き渡しの当日までには、以下の手続きが行われます。
- ・登記手続き
- ・手付金を除く売却代金の支払い
- ・部屋の状態の確認
- ・鍵の引き渡し
- ・必要書類の引き渡し
- ・仲介手数料の支払い など
- ・(残債がある場合)売り主の住宅ローン完済
- ・(残債がある場合)抵当権の抹消
購入代金の支払いと同時に引き渡しを行うため、買い主が住宅ローンを組んで物件を購入する場合、手続きは金融機関で行うのが一般的です。
売り主と買い主、不動産会社と金融機関の担当者のほか、登記のために司法書士も同席します。
売却する家を購入したときに借り入れたローンの返済が終わっていなかった場合には、買い主から支払われた購入資金でローンを完済し「抵当権」の抹消を行う必要もあります。
引き渡しを行う前には、不動産の代金の決済や仲介手数料をはじめとする費用の清算を完了させます。
清算が済んだら、所有権の転移を行うための登記登録の変更や売買に関する必要書類の提出が行われ、すべての手続きが完了したら不動産を引き渡します。
また、引き渡し当日に物件の状態確認や鍵の引き渡しが行われることもあります。
確定申告について、詳しくは「4.家を売った後の注意点」でご説明します。
2.家を売る前の注意点
ここまで家の売り方と流れについてご説明してきましたが、売り方が分かってもまだ不安は残りますよね。
そこで、家を売る際の注意点についてご説明していきます。
家を売る前、売却中、家を売った後、それぞれに気を付けなければならないことがあります。
まずこの章では、家を売る前の注意点について解説していきます。
注意点1 相場を把握する
家を売る前に、まず家の相場価格を把握しなければなりません。
ご自身で相場を把握するのは難しく感じてしまいますよね。
ですが、相場を知らなければ安価で売却することになり損をしてしまうことが多いのです。
相場を知らないと、主に以下の点で不利が生じます。
- ・不動産会社の査定額が適正かどうか見極めることができない
- ・買い主候補との価格交渉の際に不利になってしまう
おおよその相場を知っていれば、不動産会社から提示された査定価格が適正かどうかをすぐに見極めることが可能です。
また購入希望者が現れたときは、値段の交渉を受けることもあります。
そのとき相場は「これ以上の値引きは無理」「ここまでなら下げられる」といった判断の材料にもなります。
このように相場を知っているということは売却活動において大きな武器になるので、ぜひご自身で相場を把握しておきましょう。
- ・レインズマーケットインフォメーション
- ・不動産情報ライブラリ
- ・不動産ポータルサイト(SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームなど)
各サイトの詳しい使い方やさらに詳しい相場の把握のご説明はこちらをご参考ください。
どのサイトも手軽に使えて簡単に相場が把握できるのでおすすめです。
注意点2 査定額を上げるポイントを知る
不動産会社に訪問査定をしてもらうときに、主に確認されるポイントを知っておくと査定額を上げられる可能性があります。
査定のポイントは以下の方の通りです。
査定のポイント | 詳細 |
---|---|
築年数 | 建物の築年数。築浅であればあるほど良い。 |
日当たり・通気性 | 建物への日光の差し具合、窓の向きなど。また風通しは良好かどうか。 |
間取り | 家事や生活動線が確保しやすいか。家具の配置はしやすいか。 |
立地・周辺環境 | 生活しやすい立地や周辺環境にあるか。(スーパーやコンビニ、駅など。また周辺に環境汚染や騒音がないか。) |
土地の面積・形状 | 住居に適した広さ、形状の土地か。 |
雨漏り・シロアリ被害など | 雨漏りやシロアリの被害はないか。 |
水回り | 水回りの劣化具合。 |
築年数や間取り、周辺環境などは変えることができませんが、外観や内装などを清潔にすることで良い印象を与えることができます。
キッチン、浴槽やトイレなどの水回りをきれいに掃除しておくことや壁紙、ふすまや畳などを修繕しておくなどといった対応で、高評価を得られるでしょう。
なるべく家の周りや中をきれいに清掃するなどして、査定に来た不動産会社に良い印象を持ってもらえるようにしましょう。
注意点3 囲い込みに気を付けよう
囲い込みは売却中に行われる行為ですが、囲い込みを行うような不動産会社に仲介を依頼してしまわないように、不動産会社選びの段階から気を付けなければなりません。
専任媒介契約の場合本来であれば、不動産会社は売主の利益を確保するために「レインズ」というサイトに物件情報を決められた期間内に登録する義務があります。
そうして不動産業界全体に情報を共有し、早期に買い主が見つかるよう動かなければなりません。
つまり不動産会社が故意に情報を隠し物件を独占することは法律で禁じられているのです。(宅建業法34条の2第5項,施行規則15条の8)
なぜこのようなことが起きるのかというと、不動産会社が得られる仲介手数料が関係しています。
仲介には「片手仲介」と「両手仲介」という2種類があり、これによって不動産会社は受け取れる手数料が大きく変わります。
まず片手仲介ですが、不動産会社が売り主か買い主、どちらか一方とのみ仲介契約を結ぶ形態のことです。
不動産会社が売り主と契約した場合、買い主は別の不動産会社の顧客から見つけてくることになり、仲介手数料は買い主側からのみ受け取れることになります。
両手仲介は、1社の不動産会社が売り主と買い主の双方の仲介を行う形態のことです。
この場合、不動産会社は売り主と買い主双方から仲介手数料を受け取れることになります。
ただし、「両手仲介=悪質な不動産会社」ではないということをしっかりと覚えておきましょう。
囲い込みでは他の不動産会社の顧客に物件が見つからないように、以下のような行為が行われます。
- ・物件の売却情報を開示しない
- ・買い主となり得る潜在顧客を抱える近隣の不動産会社に営業を行わない
- ・内覧などの申し込みがあっても「既に購入希望者が現れて交渉中です」などとうそをついて物件を紹介しない など
囲い込みが行われないようにするためには、レインズの「登録証明書」を不動産会社からもらっておくことがポイントです。
レインズは不動産業者(宅地建物取引士)向けの物件情報共有サイトですが、登録証明書に記載されたIDとパスワードを利用すれば売りに出した物件の掲載情報を確認することができます。
「公開中」「書面による購入申し込みあり」「売り主都合で一時紹介停止中」など、ステータスがどのようになっているかチェックしておきましょう。
売却活動中であるにもかかわらず「一時紹介停止中」になっている場合は囲い込みが行われていると考えられます。
物件の取扱エリアは限られますが、SRE不動産 (旧ソニー不動産) がその代表格です。
売却したい物件が東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県にあるという方は、利用を検討してみるのがおすすめです。
SRE不動産の公式サイトはこちら>>
それではここまでのポイントをまとめてみましょう。
- 相場を知らないと安価に売却して損をする可能性がある。
- 訪問査定で見られるポイントを知って、清掃や修繕などの対策しておく。
- 囲い込みを防ぐにはレインズの「登録証明書」をもらっておくか、片手仲介専門の不動産会社に仲介を依頼する。
3.売却中の注意点
売却活動は基本的に仲介契約を結んだ不動産会社が行ってくれますが、ご自身が気を付けなければならない点があります。
売却中は主に以下の2点に注意しましょう。
- 1.内覧の対応に気を付けよう
- 2.売買契約書の内容は隅々までチェック
注意点1 内覧の対応に気を付けよう
売却活動の中でも売却価格への影響が大きいのが「内覧時の対応」です。
内覧時の対応で気を付けたいのは主に以下の2点です。
- ・室内をきれいに整理整頓する
- ・物件の長所を説明できるようにする
注意点1―1.室内をきれいに整理整頓する
内覧の前に整理整頓を怠ってしまうと、購入希望者に生活感が伝わってしまいます。
例えばものが散らかっていたり、洗面台やシンクなどの水回りに汚れやごみがたまっていたりしたらどうでしょうか。
きれいな家の状態をイメージできず、購入希望者の購買意欲はそがれてしまいますよね。
内覧の際には「この家に住みたい」と思ってもらえるような工夫が必要です。
大がかりなリフォームは必要ありませんが、以下のように工夫してみると購入希望者の印象が良いでしょう。
- ・家具を整えておく
- ・玄関や水回りの清掃
- ・庭など敷地内の手入れ、清掃
- ・照明の明るさを調節
- ・においの対策
- ・ふすまや壁の修繕 など
どれもご自身の手の届く範囲で構わないので、内覧の前には家の中や敷地内をきちんと整えておきましょう。
また、近年ではインテリアを工夫し室内をモデルルームのように飾り付ける「ホームステージング」と呼ばれる手法も広まりつつあります。
実際に購入した後の暮らしが想像できることで購入希望者の購買意欲を高められると考えられますね。
不動産会社の担当者と相談してみましょう。
注意点1―2.物件の長所を説明できるようにする
どんな家にも、実際に住んでいた方にしか分からない魅力がありますよね。
せっかく家を見てもらえる機会ですから、そういった物件の長所を説明することで購入意欲を上げることが可能です。
日当たりや風通しの良さなど家自体の魅力はもちろん、近くに品ぞろえの良いスーパーがある、物価が安い、騒音がなく静かであるなど、近隣の環境を伝えることも大切です。
内覧の対応をする前に、ご自身の家の魅力を書き出しておきましょう。
注意点2 売買契約書の内容は隅々までチェック
売買契約書は不動産会社が用意してくれますが、しっかりと隅々まで目を通し、内容に不備がないか確認しましょう。
売買契約書には引き渡しの日程や支払金額・期日、ほかに、トラブルがあった際の責任範囲や買い主との交渉の上決めた細かな事柄も記してあります。
売買契約後にトラブルがあった場合、契約書の内容が重要視されます。
口約束は立証できませんから必ず契約書に記載しましょう。
契約書に押印してから契約内容を変えたいと思っても、売り主と買い主双方の同意が必要になるため容易に変更はできません。
必ずご自身に不利な条件になっていないかを確認できてから、契約書に押印するようにしてください。
- 内覧前は室内をきれいに整理整頓
- 内覧の対応時には物件の長所を説明できるように
- 売買契約書は隅々まで目を通してから押印
4.家を売った後の注意点
売買契約が完了した後も、注意しておかなければならない重要な項目が一つあります。
注意点1 確定申告を忘れずに
不動産を売却したら、翌年の確定申告を忘れないように注意しましょう。
家の売却で利益が出たか否かにもよって変わってきますが、確定申告を行わないことで無申告加算税が課されます。
また故意に申告書を提出しなければ犯罪に問われる可能性もあります。
土地や物件の譲渡所得に対する税金は、他の所得と区分して計算する必要があるため年末調整とは別に確定申告を行います。
譲渡所得があるにもかかわらず申告しなかった場合は、無申告加算税と延滞税が課せられるので注意しましょう。
また、譲渡所得の申告だけでなく、譲渡損失が出た場合の控除の申請も確定申告時に行います。
譲渡損失を申告しなくても無申告加算税と延滞税は課されませんが、余分な税金を納めることになるので損をしないためには確定申告が必要です。
確定申告や控除の手続きは個人でも行えますが、不安な場合は税理士事務所に依頼しても良いでしょう。
5.家を売るときにかかる費用は?
家を売却するのだから、お金はプラスになるばかりと思いがちですよね。
しかし、実際に家を売るとなるとさまざまな費用がかかります。
家を売るときにかかる費用は、一般的に売却価格の5~7%程度といわれています。
ここからは、その内訳を確認していきましょう。
5-1.仲介手数料
家を売るときにかかる費用のなかで最も金額が大きいのが仲介手数料です。
仲介手数料は宅地建物取引業法によって上限が定められています。
この上限を下回る仲介手数料を不動産会社が設定することも法律上は認められていますが、上限と同じ仲介手数料が設定されていることが一般的です。
- ・200万円以下の部分:取引額の5%以内
- ・取引額200万円を超え400万円以下の部分:取引額の4%以内
- ・取引額400万円を超える部分:取引額の3%以内
1,000万円で家を売却した場合を例に、仲介手数料がいくらになるかを計算してみましょう。
- ・200万円以下の部分:200万円×5%=10万円
- ・200万円を超え400万円以下の部分:200万円×4%=8万円
- ・400万円を超える部分:600万円×3%=18万円
以上を足し合わせると、合計36万円になります。
また仲介手数料にはさらに消費税も課されるので注意が必要です。
「計算が面倒だな……」
と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は家の売却価格が400万円を超える場合、仲介手数料は「売却価格×3%+6万円」で速算できます。
前掲の1,000万円の例で考えてみましょう。
- (1)1,000万円×3%=30万円
- (2)6万円を足す
合計36万円で、法定のやり方にのっとって計算した場合と同じ結果になることが分かりますね。
5-2.譲渡所得に課される税金
家を売って得たお金から必要経費を引いて残った利益を「譲渡所得」といいます。
譲渡所得は以下のように求められます。
- 譲渡所得=家の売却価格-取得費用(物件の購入価格+購入時の諸費用)-譲渡費用(売却時の諸費用)-特別控除
譲渡所得には以下3通りの税金が課される可能性があります。
- ・譲渡所得税
- ・復興特別所得税
- ・住民税
譲渡所得が発生しなかった場合、税額は0円になります。
譲渡所得がマイナスであれば確定申告を行うことで税金の控除を受けられる可能性があるので、よく確認してみましょう。
譲渡所得には「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」の2種類があります。
売却する年の1月1日時点で家の所有期間が5年以下→短期譲渡所得
以下の表に、それぞれの税率をまとめました。
名称 | 所得税 | 住民税 | 復興特別所得税 | 合計 |
---|---|---|---|---|
短期譲渡所得税 | 30% | 9% | 0.63% | 39.63% |
長期譲渡所得税 | 15% | 5% | 0.315% | 20.315% |
例として「譲渡所得が800万円」であったとして、長期譲渡所得と短期譲渡所得それぞれが適応された場合の税額の違いを見てみましょう。
- 所有期間が5年以下の場合:800万円×39.63%=317万400円(税額)
- 5年を超えて所有していた場合:800万円×20.315%=185万2,000円(税額)
5-3.印紙税
印紙税がいくらかかるかは、契約書の金額に応じて決まります。
印紙税の金額は以下の表のとおりです。
令和4年3月31日までは軽減税額が適用となっています。
契約金額 | 本則 | 軽減 |
---|---|---|
10万円超50万円以下 | 400円 | 200円 |
50万円超100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円超500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円超1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円超5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5,000万円超1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
1億円超5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
5億円超10億円以下 | 20万円 | 16万円 |
10億円超50億円以下 | 40万円 | 32万円 |
50億円超 | 60万円 | 48万円 |
5-4.抵当権抹消費用
抵当権抹消費用はローンの返済が売却時までに終わっていなかった場合にかかる費用です。
この場合、引き渡しの際に買い主から支払われた購入代金でローンを完済し、金融機関の抵当権を抹消する必要があります。
登記を変更する際には「登録免許税」という税が課され、抵当権抹消の際に生じる登録免許税は不動産一つにつき1,000円がかかります。
抵当権の抹消は司法書士に依頼するのが一般的です。
抵当権抹消を依頼した際の司法書士の報酬は、1万5000円程度が相場であるといわれています。
5-5.ローンの繰り上げ返済手数料
家の引き渡しの際にローンの完済を行う場合には、「繰り上げ返済」をすることになります。
繰り上げ返済には手数料がかかりますので、このこともしっかりと念頭に置いておきましょう。
繰り上げ返済の手数料は借りていたローンや金融機関によっても異なりますが、数万円であることが一般的です。
6.家を売るときに必要な書類は?
家を売る際には不動産会社や買い主と契約を結んだり登記を変更したりと、さまざまな書類が必要になるものです。
家の売却をスムーズに進めるために、必要な書類はあらかじめ準備しておきたいですよね。
書類の名前 | 必要になるタイミング | 必要性 | 取得場所 |
---|---|---|---|
身分証明書 | ・媒介契約時 ・売買契約時 ・引き渡し時 |
必須 | – |
登記済証 または 登記識別情報 |
・媒介契約時 ・売買契約時 ・引き渡し時 |
必須 | 不動産取得時に入手済み ※紛失してしまった場合は仲介会社に相談 |
間取り図 | 媒介契約時 | 必須 | 不動産取得時に入手済み ※紛失してしまった場合は仲介会社に相談 |
建築確認済証 検査済証 |
媒介契約時 | 一戸建ての場合必須 | 購入時新築物件であれば取得時に入手済み ※紛失してしまった場合や中古で購入して持っていない場合は市区町村の窓口に申請 |
設計図書 工事記録書 |
媒介契約時 | あるとベター | 不動産取得時に入手済み ※紛失してしまった場合は購入時の不動産会社やハウスメーカーに相談 |
地積測量図 境界確認書 |
媒介契約時 | 一戸建ての場合必須 | 土地購入時に入手済み ※紛失してしまった場合、地積測量図は法務局で手に入るが、境界確認書はもう一度測量する必要があるため仲介会社の担当者に相談。 |
固定資産税・都市計画税納税通知書 | 売却活動時 | 必須 | 春ごろに自治体から送付されている ※紛失してしまった場合は市区町村の窓口で納税通知書と同じ内容の記載された土地家屋課税台帳(名寄帳)の写しを取得。 |
実印 印鑑登録証明書 |
・売買契約時 ・引き渡し時 |
必須 | 市区町村の窓口 ※マイナンバーカードを持っている場合はスーパーやコンビニの端末で入手可能 |
固定資産評価証明書 | ・売買契約時 ・引き渡し時 |
必須 | 市区町村の窓口 |
購入代金を振り込んでもらう口座の通帳 | 引き渡し時 | 必須 | – |
住民票 | 引き渡し時 | 売却する家と現住所が異なる場合必須 | 市区町村の窓口 ※マイナンバーカードを持っている場合はスーパーやコンビニの端末で入手可能 |
それでは流れごとに必要な書類を詳しくご説明していきましょう。
6-1.媒介契約時に必要な書類
まずは媒介契約を結ぶ際に必要な書類を確認しましょう。
契約を結ぶ不動産会社の担当者から説明があると思われますが、以下のような書類が必要になることが一般的です。
- ・身分証明書
- ・登記済証または登記識別情報
- ・間取り図
- ・建築確認済証、検査済証
- ・設計図書、工事記録書
- ・地積測量図、境界確認書
なお、身分証明書、登記済証または登記識別情報、地積測量図・境界確認書は売買契約時、引き渡し時にも必要になるものです。
印鑑登録証明書や住民票は市区町村の窓口で取得できるほか、マイナンバーカードを持っている方はスーパーやコンビニの端末を利用して入手できます。
不動産会社に仲介を依頼する際、依頼者が確かに家の所有者であることを証明するために必要なのが「登記済証」または「登記識別情報」です。
また、登記済証は引き渡しの際、不動産の所有権を売り主から買い主へ変更する移転登記を行う際にも使います。
登記済証や登記識別情報は新しく取得するものではなく、家の所有登記をした時に受け取るものです。
間取り図は売却活動の際に買い主の関心を引くために必要です。
基本的には不動産の取得時に受け取っているものですが、紛失してしまった場合は問い合わせが必要です。
マンションの場合は管理会社に、一戸建ての場合はハウスメーカーに申告しましょう。
古い家の場合は入手できないこともあるので、現在の状況から間取り図を作ってもらうなどの対応をしましょう。
一戸建ての場合、隣地トラブルを予防するために土地測量図・境界確認書も必要になります。
土地購入時に入手しているはずのものですが、地積測量図は法務局に保管されているため紛失してしまった場合は再取得しましょう。
同様に、一戸建ての場合は建物が建築基準法で定められた基準で建てられたものであることを示す建築確認済証・検査済証が必要です。
新築であれば物件購入時に入手しているものですが、中古の場合、紛失してしまった場合は管轄の自治体に問い合わせます。
建築確認済証・検査済証の代わりとなる「建築計画概要書」や「建築確認台帳記載事項証明書」を有料で発行できます。
その他、必須というわけではありませんが、買い主が家のリフォームや維持管理をする際に有用だと考えられる設計図書や工事記録書があれば心証アップが期待できます。
物件購入時にハウスメーカーや不動産会社から入手するものですが、ない場合は問い合わせをしてみましょう。
6-2.売却活動中に必要な書類
媒介契約を結んだ後、なるべく早く「固定資産税・都市計画税納税通知書」を提示しましょう。
売り主と買い主で按分して負担する固定資産税の、それぞれの納税額を算出するために必要になります。
納税通知書は毎年春頃に役所から不動産の所有者に届けられます。
ただしこちらは仲介会社が管理会社に手配を依頼することが一般的なので、売り主が用意する必要はありません。
6-3.売買契約時に必要な書類
買い主と取り交わす売買契約書には実印を押します。
このとき使用する印鑑が役所に印鑑登録されている本物の実印であることを証明するため、印鑑登録証明書を用意しましょう。
また「固定資産評価証明書」も必要です。
これは役所が把握している不動産の評価額が記載された書類で、移転登記(物件の持ち主を売り主から買い主に変える手続き)の際にかかる登録免許税の額の算出に使われます。
6-4.引き渡し時に必要な書類
引き渡し時には、買い主からの購入代金の支払い(事前に支払われた手付金を除く)が行われるため、代金を振り込んでもらう口座の通帳が必要です。
また売却する不動産が登記されている住所と売り主の現住所が異なっている場合、所有者の移転登記のため売り主の住民票の移しが必要になります。
売却する家が一戸建てかマンションかなどで必要な書類が変わってきます。
ご自身が必要になる書類をピックアップし、早めに準備しておきましょう。
7.家を売りたいときによくある疑問を解決
ここまでは家を売るときの流れや必要経費について解説してきました。
最後に以下五つのよくある疑問についてお答えしていきます。
- 疑問1 家を売るのにベストな時期は?
- 疑問2 ローンが残っていても家を売ることができる?
- 疑問3 住み替えのときに気を付けるべきことは?
- 疑問4 リフォームは必要?
疑問1 家を売るのにベストな時期は?
せっかく家を売るのですから、なるべく買い手がつきやすく高値で売れやすい時期に売り出したいものですよね。
そのためには家の需要が高まっている時期を選びましょう。
家の需要が最も高まる季節は新生活がスタートする春といわれており、月別に見た家の売却の成約件数は3月が最も多くなり、2~3月は売却価格も高くなることで知られています。
新生活が始まる前の2~3月に家を売り出すためには前年の年末から不動産会社を探し、買い手を募ることができる状態にしておきましょう。
反対に年の瀬で忙しい12月や寒さが厳しい1月、暑過ぎる7~8月は引っ越しをする人、つまり家の買い手が減ります。
需要が少ない時期に売り出すとなかなか買い手がつかないために値下げ交渉に応じなければならなくなってしまうなど損をしてしまうケースもあります。
疑問2 ローンが残っていても家を売ることができる?
「ローンが残っているのに家を売らなければいけない状況になってしまった……。」
とお困りの方もいらっしゃるでしょう。
ローンの返済中であっても家を売りに出すことは可能です。
ただし、買い主に所有権が移るまでにローンを完済し、抵当権を外す必要があります。
住宅ローンが残っている場合は、家を売却して得たお金でローンを返済し抵当権を外すのが一般的です。
残債が売却代金を上回っており、返済ができない場合は差額を支払わなければなりません。
自己資金で賄えない場合は「住み替えローン」などを利用することになるでしょう。
疑問3 住み替えのときに気を付けるべきことは?
住み替えの際に気を付けたいのが、ローンの支払いは済んでいるか、もしくはローンを全額返済できるかという点です。
ローンを完済している場合や残債(ローンの残り)よりも高い金額で家が売れた、現金や預貯金で残債を支払える、といった場合はそのまま新しい家のローンを組むことができます
しかし、査定の段階で売り上げ金が残債を大きく下回っているなど、家の売却金だけでは返済が難しいとなった場合には「住み替えローン」「買い替えローン」などと呼ばれるローンの利用を検討することになります。
「疑問2」でも簡単にご説明しましたが、「住み替えローン」「買い替えローン」とはローンが残っている物件を売却し、売却額がローン残高よりも少なかった場合、残債を新居の住宅ローンに上乗せして借りられるローンのことをいいます。
ただし、住み替えローンを利用する場合には、以下のような注意点があります。
- ・売却と購入の決済日をそろえる必要がある
- ・通常の住宅ローンより金利が高い
- ・金融機関の審査が厳しい
まず、売却と購入の決済日をそろえる必要があります。
こちらは、媒介契約を結んだ不動産会社に調整を頼むようにしましょう。
また住み替えローンでは一般的な住宅ローンとは違い、「返済中の住宅ローンの残債+新しい家の購入代金+各種手数料」、つまり購入する家の価値(購入資金)以上のお金を借り入れることになります。
そのため通常の住宅ローンより金利が高く、金融機関の審査も厳しくなるという点には注意が必要となります。
疑問4 リフォームは必要?
「リフォームした方が買い手が付きやすいのでは?」
とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、個人で不動産を売却するときには極力リフォームしない方が無難です。
というのも自分好みにリフォームすることを前提に中古物件を購入する買い主も少なくないため、リフォームされていることがマイナス要素になってしまうことがあります。
不動産会社が買い取った物件をリフォームして売ることがありますが、これは買い主のニーズに合わせた間取りやデザインを計算し、利益が出る範囲でリフォームしているのです。
個人が家を売る場合はリフォームのコストを相場に上乗せすることは難しく、不動産会社のように利益が出ないことがほとんどです。
このため、リフォームするのは基本的にはおすすめできません。
内見のときのイメージは大切ですが、業者を入れるような大きなリフォームは必要ありません。
床や水回りの掃除をきちんとして清潔に保ち、破れた障子や壁紙を貼り換えるなど、ご自身の手の届く範囲で物件をきれいにしておくと良いでしょう。
8.まとめ
この記事では家を売る際に必要な基礎知識をご説明してきました。
家を売る流れが把握できたら、ご自身で相場を調べてみましょう。
以下のサイトから手軽に調べられますので、不動産会社が出す査定額の信ぴょう性を確かめる、買い主との交渉の際の目安にするといった場面で活用しましょう。
- ・レインズマーケットインフォメーション
- ・不動産情報ライブラリ
- ・不動産ポータルサイト(SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームなど)
おおよその相場が把握できたら、不動産会社に査定を依頼しましょう。
このとき1社だけではなく、必ず複数の不動産会社に依頼をするというのがポイントでしたね。
ここで信頼のおける不動産会社を選ぶことが家の売却を成功させる鍵となります。
「不動産一括査定サイト」を利用して、複数の不動産会社を比較した上で慎重に決めましょう。
あとは流れに沿って、それぞれご説明してきた注意点に気を付けながら売却を進めてくださいね。
売却にかかる費用や、必要な書類なども先に確認しておくと売却活動がスムーズです。
また、家が売れた後も翌年の確定申告は忘れずに行いましょう。
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