【最新版】今が売り時?マンション売却の相場とコツを徹底解説
「引っ越す予定があってマンションの売却を考えているんだけど、いくらくらいで売れるんだろう?」
「マンションのような不動産も資産になるっていうけど、今売ってしまっても良いものなのかな……」
住み替えなどでマンションの売却を検討している方でも、相場が分からず悩んでいるという方もいらっしゃるでしょう。
想定する売却価格によって住み替えの資金繰りも変わってきますし、またマンションを資産として寝かせておいた方がいいのか、今売ってしまっていいのかといった点も気になりますよね。
売るからにはできるだけ高値で売却したいものですが、実は相場を知ることはマンション売却を成功させる上でとても重要なのです。
福留 正明
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1.中古マンションの相場を知ろう
ご自身が持つマンションを中古マンションとして売り出すときに、「おおよそいくらで売れるのか」という「相場」は気になるものですよね。
この相場を知ることがマンション売却成功の鍵を握っているといっても過言ではありません。
相場を知らないと物件の適正価格を把握できず、売り出すときの価格設定が正しくできません。
高過ぎても売れ残ってしまいますし、安過ぎればご自身が損をしてしまいますよね。
マンションの売却を考えたとき、最終的には不動産会社に売却価格を「査定」をしてもらうことになりますが、そこで相場を知っていれば提示された査定価格が適正かどうかを見極めることが可能です。
また購入希望者が現れたとき、値段の交渉を受けることもあるでしょう。
そのとき「これ以上の値引きは無理」「ここまでなら下げられる」といった判断の材料にもなります。
一口に相場といっても多様な角度からの見方がありますが、まずは「地域別の相場」から見ていきましょう。
1-1.地域別の相場
中古マンションの相場は地域ごとに異なり、東京を中心に関東圏が高い傾向にあります。
不動産流通機構が発表する中古マンションレポート(2021年6月10日発表)を基に、以下に表でまとめたので確認していきましょう。
【地域別中古マンション相場(2021年5月)】
売却価格(万円) | 前月比伸び率(%) | 前年比伸び率(%) | |
---|---|---|---|
東京都 | 4,834 | -1.2 | 16.1 |
神奈川県 | 3,121 | 2.5 | 14.2 |
埼玉県 | 2,463 | 1.9 | 17.4 |
千葉県 | 2,298 | 0.0 | 25.6 |
大阪府 | 2,572 | -8.9 | 15.6 |
兵庫県 | 2,306 | 5.7 | 16.9 |
愛知県 | 2,243 | -1.1 | 18.9 |
福岡県 | 2,131 | 5.8 | 25.2 |
北海道 | 1,776 | -4.4 | 26.5 |
築年数や広さなど他にも価格を左右する要素はありますが、地域ごとの平均はおよそ上の表のようになります。
マンションの売却相場は絶えず変動しています。
そのため、正確な相場を把握するにはなるべく最新のデータに目を通すようにすると良いでしょう。
1-2.年別の相場
次に、年ごとの中古マンションの価格推移をグラフで見てみましょう。
2015年から現在まで上昇傾向にあることが分かりますね。
「コロナウイルスの流行で、中古マンションの価格にも影響があるのでは?」
という懸念を持つ方も多いのではないでしょうか。
確かに2020年5、6月には緊急事態宣言の措置が取られたこともあり、一度中古マンションの価格も落ち込みました。
しかしその後8、9月には価格が回復しており、コロナウイルスによる中古マンション価格への影響は大きくはないといえるでしょう。
【2020年不動産価格指数の推移】
価格指数(%) | |
---|---|
1月 | 151 |
2月 | 150.9 |
3月 | 151.7 |
4月 | 152.3 |
5月 | 155.3 |
6月 | 151.8 |
7月 | 150.4 |
8月 | 152.2 |
9月 | 154.6 |
このように中古マンションの価格が上昇しているデータがありますが、あくまでも平均的なデータです。
さらに詳しくご自身がお持ちのマンションの相場を確かめたいですよね。
2.相場を知るために活用したいサイト3選
これまで地域や年間の平均的な中古マンションの相場を見てきました。
しかし詳細な地域や立地、広さや間取りなどはそのマンションにより異なりますよね。
ここではマンションの詳細な情報に基づいて相場を確かめられるサイトを3つご紹介します。
以下のサイトでお持ちのマンションと似た物件がどれくらいの価格で売却されたのかという実例を見ることができますよ。
2-1.レインズマーケットインフォメーション
「REINS Market Information(レインズマーケットインフォメーション)」(以下、レインズ)は不動産流通に関する情報共有サイトです。
直近1年の間に実際に売買された物件の情報を、地域別に検索することができます。
都道府県と地域を設定すると直近一年の取引情報がグラフで表示され、さらに追加検索で詳細の入力ができるようになります。
最寄り駅や駅からの距離、専有面積や間取り、築年数などの細かな情報をお持ちのマンションに合わせて入力し、価格を確認してみましょう。
レインズは基本的には不動産業者向けのサイトですが、不動産業者以外でも情報の一部を閲覧することができます。
ただし、一般の方が閲覧できるレインズでは物件の正確な住所は非公開となっています。
また、必ずご自身がお持ちのマンションと似た物件の情報があるとは限りません。
2-2.不動産情報ライブラリ
「不動産情報ライブラリ」は国土交通省が不動産を購入した方を対象に取引価格に関するアンケート調査を行い、その結果をデータベース化しているサイトです。
「不動産取引価格情報検索」を使って売却したいマンションと近しい物件を探してみましょう。
都道府県、市町村、地区の3つを設定すると、該当する物件が表示されます。
そのなかからお持ちの物件に近いものを探し、価格を確認してみましょう。
不動産情報ライブラリは実際に不動産を購入した方から回答を集めているため、掲載されている情報は実際の価格に近いといえます。
しかし情報の正確性は個々の回答者に左右されてしまう部分があるという点には注意が必要ですね。
2-3.不動産ポータルサイト
「SUUMO」「LIFULL HOME’S」「at home」などの不動産ポータルサイトでもマンションの相場を確認できます。
ご自身のマンションと似た条件の物件を探して、おおよそいくらで売り出されているのかを見てみましょう。
ただしポータルサイトで確認できるのは、成約価格ではなく売り出し価格である点に留意してくださいね。
3.プロに任せてリアルな相場を知ろう
ここまでご自身で相場を調べる方法をご説明してきましたが、実は自分で調べた結果を鵜呑みにし過ぎないことも重要です。
ご自身で調べたデータはあくまでも「不動産会社や買い主候補との交渉の基準」という程度にとどめておくとよいでしょう。
実際にその土地のリアルな相場を知っているのはプロである不動産会社のため、安易な判断は下さないようにするのが得策です。
査定とは「売却できそうな価格」を不動産会社に割り出してもらうことです。
査定価格は主に以下の2つの観点から算出されます。
- ・物件の特徴……物件の築年数や向き、間取りなど
- ・不動産市況……競合物件数や人気のあるエリア、物件タイプかなど
このような視点から不動産会社がリアルな相場に基づいた査定価格を教えてくれます。
3-1.不動産一括査定サイトを利用してみよう
不動産一括査定サイトとは複数の不動産会社に同時に一括で査定を依頼することができるサービスです。
利用方法は簡単で、売却したい家の売却簡単な情報(立地や築年数など)と売り主の個人情報をフォームに入力すれば査定依頼が完了します。
一社ずつ不動産会社に査定を依頼しようとなるとこの作業を繰り返す必要がありますが、不動産一括査定サイトは一度必要事項を入力するだけで複数の不動産会社に査定を依頼できるのが特長です。
3-2.不動産一括査定サイトの賢い使い方
せっかく不動産一括査定サイトを利用するのであれば賢く使いこなしたいですよね。
ここからは不動産会社ならではの視点で不動産一括査定サイトの賢い使い方についてご説明していきましょう。
3-2-1.まずは机上査定を依頼
査定を依頼しようとする際「机上査定」と「訪問査定」という項目を選ぶことになりますが、まずは「机上査定」を選びましょう。
机上査定とは簡単な物件の情報からおおよその金額を出してもらう査定方法のことです。
机上査定を受けて気になった不動産会社があれば、そこに「訪問査定」を依頼する、という流れですと、スムーズに進みます。
「訪問査定」では、不動産会社の営業担当者が実際に物件に足を運び、日当たりや設備など実際の状態を見て査定価格を提示してくれます。
3-2-1.複数の不動産一括査定サイトを利用
査定価格はそれぞれの不動産会社が「自社で取り扱えばこの価格で売れる」と考えて出すもののため、不動産会社によって差が出ます。
そのため、少しでも高くマンションを売るためには複数の不動産会社に査定を依頼することが重要となります。
不動産一括査定サイトを一回利用すれば複数の不動産会社に査定を依頼することはできますが、実は不動産一括査定サイトも複数のサービスをあわせて使うことがおすすめです。
各不動産一括査定サイトと不動産会社の関係を図で表すと以下のようになります。
不動産一括査定サイトによって、「マンション売却に特化している不動産会社と多く提携している」「地方の不動産会社が多数参加している」など異なる強みを持っています。
そのため、複数の不動産一括査定サイトをあわせて使うことでさまざまな不動産会社の査定額を比較することができるのです。
ここで注意しておきたいのは、最も高い査定額を出してくれた不動産会社がベストな選択肢であるとは限らないという点です。
実際の相場からあまりにもかけ離れた査定額で売りに出してしまうと、買い手が見つからない恐れがあります。
信頼できる不動産会社かどうか確かめるためには、査定額の根拠が何かを積極的に質問してみると良いでしょう。
そこで、次の章ではおすすめの不動産一括査定サイトを詳しく解説していきます。
4.おすすめの不動産一括査定サイト
不動産一括査定サイトにも数多くのサービスがあり、どれを使ったら良いのか分からないとお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。
各サービスの違いが分からないという方も多いでしょう。
そこで、ここからはおすすめの不動産一括査定サイトのメリットやデメリット、特徴を詳しく解説していきます。
また、それぞれの不動産一括査定サイトがどんな人におすすめかも紹介していきますよ。
おすすめ1 HOME4U:安心安全・実績十分の老舗サービス
運営会社 | NTTデータ スマートソーシング |
---|---|
参加不動産 会社数 |
1,800社以上 |
同時査定依頼可能数 | 最大6社 |
HOME4Uは2001年にサービスが開始された日本で最も歴史の古い不動産一括査定サイトです。
NTTグループの「NTTデータ スマートソーシング」という官公庁などとも取引がある企業が運営しているため個人情報を入力する際も安心です。
また悪徳不動産業者を排除するための独自の取り組みを行っている点も魅力的だといえるでしょう。
全国の1,800社を超える不動産会社が参加しており、都市部から地方まで幅広い地域をカバーしています。
同時に最大6社まで査定依頼が可能なので、きっと信頼できる不動産会社を見つけることができますよ。
不動産一括査定サイトを利用する際はまずはHOME4Uを試してみるのがおすすめです。
おすすめ2 すまいValue:業界をけん引する大手6社が運営
運営会社 | 東急リバブル、住友不動産販売、三菱地所ハウスネット、三井のリハウス、小田急不動産、野村の仲介 |
---|---|
参加不動産 会社数 |
6社 |
同時査定依頼可能数 | 最大6社 |
すまいValueは、不動産仲介を行う不動産会社のなかでも特に大手といえる6社が共同で運営を行う不動産一括査定サイトです。
東急リバブル、住友不動産販売、三菱地所ハウスネット、三井のリハウス、小田急不動産、野村の仲介が運営を行っています。
参加不動産会社数は少ないものの、複数の大手不動産会社に同時に査定を依頼できるという唯一無二の特長があるため、利用しておく価値が高いサイトだといえるでしょう。
なかにはすまいValueにしか参加していない大手不動産会社もあります。
誰もが知っている大手の不動産会社に査定を依頼したいという方はすまいValueがおすすめですよ。
おすすめ3 SUUMO:知名度No.1だから安心感も抜群
運営会社 | リクルート |
---|---|
参加不動産 会社数 |
非公開(店舗数としては全国2,000以上) |
同時査定依頼可能数 | 最大10社 |
賃貸探しのポータルサイト「SUUMO」をご存知の方は多いのではないでしょうか。
実はSUUMOは不動産一括査定サイトも運営しているのです。
耳馴染みのあるサービスだから安心感が違うといえますよね。
大手から地域に密着した中小まで、非常に幅広い不動産会社が参加しているのできっと信頼のおける不動産会社が見つかりますよ。
売却実績や営業スタッフの人数など査定を依頼できる不動産会社に関する詳細な情報が確認できるのもうれしいポイントです。
一部地域が取扱対象外となっているのが唯一のデメリットといえますが、まずはご自分の売りたい不動産で利用ができるか気軽に確かめてみるのが良いでしょう。
おすすめ4 LIFULL HOME’S:参加不動産会社数最多クラス
運営会社 | LIFULL |
---|---|
参加不動産 会社数 |
3,175社 |
同時査定依頼可能数 | 最大10社 |
HOME’S一括査定は総掲載物件数ナンバーワンを誇るHOME’Sが運営する不動産一括査定サイトです。
CMなどでHOME’Sの名前を聞いたことがあるという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
なんと全国3,175社の不動産会社が参加しており、他の不動産一括査定サイトでは不動産会社を見つけられなかった場合でもHOME’S一括査定なら信頼のおける不動産業者を見つけられる可能性が高いといえます。
またユーザーが安心して利用できるよう工夫が凝らされているのもうれしいポイントです。
HOME’Sが設けた独自の基準をクリアしている不動産会社だけが参加しており、個人情報の取り扱いも徹底されています。
きっと相性の良い不動産会社を見つけることができますよ。
おすすめ5 おうちダイレクト:都会のマンション査定におすすめ
運営会社 | ヤフー、ソニーグループ |
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参加不動産 会社数 |
10社 |
同時査定依頼可能数 | 最大10社 |
都市部のマンション売却をお考えの方にはおうちダイレクトがおすすめです。
おうちダイレクトはヤフーとソニーグループが共同で運営する不動産一括査定サイトで、以下の不動産会社が参加しています。
- ・大京穴吹不動産
- ・大成有楽不動産販売
- ・CENTURY21
- ・ロイヤルハウジング
- ・POLUS
- ・オークラヤ住宅
- ・京急不動産
- ・SRE不動産(旧:ソニー不動産)
参加不動産会社の数は少ないものの、都市部のマンション売買を得意とする企業が多く参加しているため都会のマンションを売りたいと考えている方にはぴったりのサービスです。
また売り主のみの仲介を行う「片手仲介」専門で他社よりも高い査定額を出してくれるといわれているSRE不動産に一括査定が依頼できる唯一の不動産一括査定サイトである点も大きなポイントです。
SRE不動産は自社の査定サービスも提供していますが、おうちダイレクトを通じて売りに出した不動産はヤフーの運営する不動産ポータルサイトYahoo!不動産に無料で掲載できるというメリットがあります。
おすすめ6 マンションナビ:マンション査定ならお任せ
運営会社 | マンションリサーチ |
---|---|
参加不動産 会社数 |
非公表(店舗数としては全国2,500以上) |
同時査定依頼可能数 | 最大9社 |
マンションナビはマンションに特化した一括査定サイトです。
おうちダイレクトは対応しているエリアが限定的でしたが、マンションナビは全国の物件に対応しています。
マンション売却に実績のある不動産会社が多く参加しているため、マンションの売却を検討している方は査定を依頼して損はないといえるでしょう。
また、マンションナビでは売却価格の査定だけではなく、物件を賃貸にした場合の賃料も査定することが可能です。
売却か賃貸かで迷っている場合はぜひ査定を依頼して検討の材料にしたいですよね。
5.マンションは今が売り時?
「相場や売却方法については分かったけど、マンションって今売ってしまっていいものなの?」
マンションの価格は変動していくもののため、今売っていいのかどうか不安に感じている方もいらっしゃるでしょう。
結論からいうと、マンションは今が売り時だということができます。
ここでは、マンションが今売り時である理由をお伝えしていきましょう。
5-1.低金利・中古マンション価格高騰の今が売り時
首都圏の中古マンションは6年前の2015年のから比べると約1,000万円も値上がりしています。
今後まだ値上がりするのかの判断は難しいところですが、オリンピック・パラリンピックによる建設需要も落ち着き、これ以上の価格上昇が続く可能性は低いと考えられます。
加えて、ここ20年ほど続いている住宅ローン金利の低水準化があります。
買い主側にとっては、住宅ローン金利が低い方がマンションを購入しやすくなります。
マンション自体の価格が高額のため、なおさら低金利の今のうちに買ってしまいたいと考える購入者も多いと考えられますよね。
コロナウイルスの経済への影響などを鑑みるとしばらくは低金利の時代が続くと思われますが、景気が回復すれば金利も上昇する可能性があります。
5-2.築年数が経過する前に売却を考えよう
マンションを売却するのであれば、なるべく築年数が浅いうちに売却することをおすすめします。
というのも、マンションに限らず建物は築年数が経つと共に価値が下がっていくのです。
それにともなって、築年数が経つとマンションの成約率にも変化があります。
成約率を確認すると、築6〜10年のマンションの人気が高いことが分かります。
このことから、マンションの売却は築10年を目安に行うのが良いと考えられます。
とはいえ築10年を過ぎてしまったから売り時ではないということではなく、むしろ現状よりも築年数が経つ前に売却が行えるのであれば売却するに越したことはありません。
経過年数で価格が下がってしまう前に売却することがおすすめです。
- ・マンション価格が高騰している
- ・住宅ローン金利が低い
- ・築浅であるほど高値で売却ができる
6.まとめ
マンションを売却するためにはまずは相場を知ることが重要です。
相場を知ることで、不動産会社の査定価格が適正かを見極めたり、買い主候補との値段交渉時に上限と下限を決めたりするなどが可能になります。
レインズマーケットインフォメーションや土地情報総合システム、不動産ポータルサイトを使って相場を確認してみましょう。
ただし、自分で調べた相場はあまりうのみにし過ぎず、あくまでも目安と思うことが肝心です。
そして、マンションは中古マンションの価格が高騰していて住宅ローン金利の低い今が売り時です。
築年数が経ち価格が下がらないうちに売り出すのも手といえるでしょう。
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