マンション売却を成功させるコツは?流れや注意点、費用を徹底解説

「マンションを売りたいけど、まず何をしたらいいんだろう?」

「できるだけ高く売る方法を知りたい……。」

マンションを売却する方法が分からず、何から手を付けたら良いか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

売却に必要な情報を知らないまま売却活動を始めてしまうと、適切な対応を取ることができず売れにくくなる可能性があります。

また売れない期間が長くなるとますます売れにくくなり、売却価格を見直す必要が出てきます。

効率よく売却の手続きを進めることで、マンションが高額で売れる可能性が高まります。

マンションをできるだけ高く売却したい場合には、売却に関する基礎知識を知っておくことと不動産会社選びが重要です。

この記事ではマンションを売却する流れから売却にかかる費用など、マンションを効率よく売却するために必要な知識を解説します。

不動産売却のプロ
おすすめの不動産一括査定サイトも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事の執筆者
私たちは不動産のプロフェッショナルです。
執筆者の株式会社チェスター(株)チェスター
株式会社チェスターは不動産売買や賃貸の仲介などを行う不動産会社です。特に不動産売却の取扱高は年間100億円を超え、豊富な実績があります。

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目次

1.マンションを売却する方法

そもそも「売却」や「仲介」ってどういう意味なんだろう?
マンションの売却はどういう仕組みで行われているのかな?

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

マンション売却には「仲介」と「買取」の二つの方法があり、それぞれメリットとデメリットがあります

所有しているマンションの状態や売却の際に重視していることを加味して、ご自身に合った売却方法を選びましょう。

ここからは仲介と買取について詳しくご説明していきます。

1-1.仲介

メリット デメリット
・売却価格を自分で決められる
・買い主を選ぶことができる
・好条件の物件は高額売却が望める
・売却までの期間が長く手間がかかる
・売却を知人に知られる可能性がある
・売却後にトラブルが発生することもある

「仲介」は不動産会社に買い主を探してもらう方法です。

仲介の仕組み

不動産会社に仲介を依頼する契約のことを「媒介契約」といいます。

媒介契約とは
不動産の売り主と不動産会社との間で結ばれる契約のことです。一般的には「仲介契約」と呼ばれ、売り主と媒介契約を結んだ不動産会社は売り主に代わって買い主を探します。

媒介契約を結んでマンションを売る場合、売却価格は査定額をもとに決めますが希望すれば高めに設定することもできます。

しかし適正価格でないと売れなくなってしまうため、査定額よりもかけ離れた価格を設定するのは避けた方が良いといえるでしょう。

また購入希望者が複数いた場合はその中から選ぶことができますし、やり取りしていく中で買い主に対して不安を感じた際には見送るという選択もできます。

建築されてから年数が浅い、管理状態が良い、立地条件が良いなどの好条件がそろっている物件は高額で売り出せる可能性が高まります。

築年数が経っている物件でも、リフォームを施すことで高く売れることもあります。

注意
マンション売却前のリフォームには注意が必要です。
リフォームした方が高額で売れる可能性は高いですが、リフォーム費用がペイできるほどの価格になるとは限りません。
リフォーム前に不動産会社などの専門家に相談しましょう。

仲介の強みは買取と比べて売却価格が高くなることと、価格設定の決定権があることが挙げられるでしょう。

一方で仲介にはデメリットもあります。

販売期間の中に買い主探しの期間が含まれるため売却まで時間がかかります。

また買い主が見つかった後も内見の対応をする手間が出てきます。

内見の対応って大変そう……。
お金のプロ
時間に余裕がない方は不動産仲介業者に内見対応を依頼することもできますよ。

内見前の心構えや準備ついて「2.マンション売却の流れ」のSTEP4で詳しく解説しているため、気になった方は先に読んでみてください。

また一般の方でも閲覧できる不動産情報サイトにマンションが掲載される可能性もあります。

サイトの掲載は幅広く買い主を探すためには良い手段なのですが、マンションを売ることを周りに知られたくない方にはデメリットになるでしょう。

仲介で家を売る場合には売り主は引き渡す不動産の種類や品質について、契約内容と適合させることが義務付けられます。

この義務のことを「契約不適合責任」といいます。

契約不適合責任とは
売却後に不具合が発覚し契約内容と違うと判断されると、補修代金の支払いまたは購入代金の減額、損害賠償などを請求され、最悪の場合売買契約の解除を要求されてしまいます。
契約不適合責任か……。何かあった場合どうしたらいいんだろう?

万一の場合に備え、「既存住宅売買瑕疵(かし)保険」に加入しておくことも一つの手です。

既存住宅売買瑕疵保険に加入しておけば引き渡し後に物件に不備があった場合でも、修繕費用などを保険で賄うことができます。

築年数が浅い、または需要が高いエリアにある、設備も充実しているような物件は仲介で売る方が高額で売れる可能性がありますよ。

不動産売却のプロ
時間に余裕があり、なるべく高額で売ることを重視している方にも仲介はおすすめの方法です。

1-2.買取

メリット デメリット
・早く売れる
・手間がかからない
・仲介手数料などの費用がかからない
・売却価格の最終的な決定権は不動産会社にある
・売却価格が低くなる
・マンションの状態によっては買い取ってくれないこともある

「買取」は物件を不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。

不動産会社が買い主になるため、買い主探しの時間や内見の対応の手間などがかかりません。

また仲介の場合は売却後に不動産会社に仲介手数料を支払う必要がありますが、買取の場合は不要です。

一方で査定額がそのまま買取価格になることが一般的のため、自身で価格を設定することができません。

査定額が納得できない場合は価格交渉を持ちかけることもできますが、買取価格の最終的な決定権は不動産会社側にあります

不動産会社はリフォームやリノベーションを見越してマンションを買い取るため、その分買取価格は低くなります。

また所有するマンションが需要の低いエリアに位置していたり、リフォームが難しいほど老朽化が進んでいたりすると買い取ってもらえない可能性があります。

不動産売却のプロ
買取は利益をあまり重要視せず、とにかく早く売りたい方におすすめの方法といえるでしょう。

2.マンション売却の流れ

マンションの売却方法は仲介と買取の二つの方法がありますが、より高額で売却できる可能性が高い仲介で売却するのが一般的です。

今回は仲介で売却した場合の流れを解説していきます。

マンション売却は全部で七つの過程があります。

マンション売却の流れ

マンション売却にかかる期間は3カ月~半年程度です。

どうしてそんなに差が出るんだろう?

この差は物件そのものの需要の他に、売却までの流れをしっかり把握しておらず対応が遅れてしまったことも原因と考えられます。

不動産会社は新着物件を優先的に売り出すため、販売期間が長引けば長引くほど売れにくくなる傾向があります。

売れなければ価格を見直さなくてはなりません。

自分が希望する価格でマンションを売却したいなら、早めに買い主を見つけて売買契約を結ぶことが重要なのです。

以下で各工程の内容を詳しく解説しますので、流れを把握して適切な対応を取れるようにしましょう。

STEP1 相場の確認と書類の準備

マンションを売ろうと思ったら、まずは相場の確認から始めましょう。

早期で買い主を見つけるためには販売価格の妥当性がとても重要です。

高過ぎると購入希望者は集まりにくくなりますし、低過ぎると損をしてしまいます。

相場を知り、適正価格で売ることができれば買い主が見つかりやすくなるでしょう

また相場を知っておくと不動産会社に査定を依頼したときに、その会社が信頼できる不動産会社なのか見極める判断材料の一つにもなります

相場を調べるには「土地総合情報システム」や「REINS Market Information」といった過去に成約した不動産の価格を閲覧できるサイトを利用しましょう。

立地や大きさ、築年数などの住宅情報が類似している不動産を探し、実際にいくらで取引されたのか確認します。

他にもSUUMOなどの住宅情報サイトを参考にするのも良いですよ。

並行して以下の書類の用意もします。

【マンション売却に必要な書類】
  • ・登記済権利証または登記識別情報
  • ・身分証明書
  • ・印鑑登録証明書(発行から3カ月以内のもの)
  • ・固定資産税納税通知書
  • ・登記簿謄本
  • ・購入または相続したときの契約書
  • ・間取り図と公図
  • ・マンションの管理規約
  • ・ローン残高証明書(住宅ローンが残っている場合)

以上の書類を事前に用意しておくとこの後の工程をスムーズに進めることができます。

STEP2 不動産会社に査定を依頼

相場の確認と必要書類の準備が終わったら次は不動産会社に査定を依頼します。

査定方法は「机上査定」と「訪問査定」があります。

机上査定は1~2日ほどで結果が出ますが、提出した限られた情報をもとに算出されるため正確性に不安が残ります。

訪問査定は実際に担当者がマンションに訪問して査定をするため正確な査定額を知ることができます。

しかし訪問してもらう日を調整する必要がありますし、結果が出るまでに1週間ほどかかります。

おすすめは6~10社に机上査定をしてもらい、その中で納得がいく査定額を提示した不動産会社2、3社に訪問査定を依頼する方法です。

机上査定と訪問査定

効率よく正確な査定額を知ることができますし、複数の不動産会社に査定を依頼することで比較検討ができます。

でも10社近くも不動産会社に査定を依頼するのは大変じゃない?

たくさんの不動産会社に査定を依頼するには「不動産一括査定サイト」を利用するのがおすすめです。

住宅情報を一度入力するだけで複数の不動産会社に査定を依頼できます

不動産一括査定サイト

査定結果が出たら、あらかじめ調べておいた相場と査定価格を照らし合わせます。

調べた相場より低過ぎる場合ももちろんですが、高過ぎる場合も要注意です。

マンション売却が得意で高額売却に自信がある場合もありますが、媒介契約を結びたいがために高めに設定している可能性もあります

査定結果が適切であるか見極めるために、なぜそのような結果になったのか根拠を聞きましょう。

その他に疑問点などあれば遠慮なく質問し、親身に対応してくれるかどうかで信頼できる不動産会社を探します。

STEP3 不動産会社と媒介契約を結ぶ

信頼できる不動産会社を見つけることができたら、次に媒介契約を結びます。

媒介契約は「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類あります

媒介契約に種類があるの?
それぞれどう違うんだろう?

それぞれの特徴を解説していきます。

※横にスクロールできます
専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
自己発見取引※1 ×
複数の不動産会社との契約 × ×
レインズへ※2の
登録義務
契約を結んでから5日以内 契約を結んでから7日以内 任意
不動産会社からの状況報告の頻度 1週間に1回以上 2週間に1回以上 任意
契約の有効期間 3カ月 3カ月 法令上の指定はないが、行政指示では3カ月以内となっている
※1 「自己発見取引」とは売り主が不動産会社を通さずに自ら買い主を見つけることです。
※2 「レインズ」とは「Real Estate Information Network System(不動産流通標準システム)」の略称で、不動産の情報交換のためのネットワークシステムのことです。レインズに登録された不動産情報は不動産会社であれば閲覧できるので、不動産購入を検討している方から依頼を受けた他の不動産会社がレインズを見て売り主の依頼した不動産会社に連絡を取り、買い主が見つかるケースもあります。
結局何が違うの?
不動産売却のプロ
大きな違いは「複数の不動産会社と契約できるかどうか」「自己発見取引に手数料がかかるかどうか」です。

複数の不動産会社と契約ができるのは一般媒介契約のみで、専属専任媒介契約と専任媒介契約は一社のみの契約となります。

「たくさんの不動産会社に仲介契約を依頼できた方がいいんじゃないの?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、取引相手を見つけた際に確実に自社と契約してもらえる方が不動産会社にとってはありがたいため、一般媒介契約よりも積極的に営業活動を進めてくれる傾向があります。

不動産売却のプロ
迷った際は専任媒介契約か専属専任媒介契約がおすすめですよ。

また、専任媒介契約と専属専任媒介契約の違いは自己発見取引をした際に手数料がかかるかどうかです。

自己発見取引とは
自分で不動産を売却する相手を発見することです。

専属専任媒介契約の場合は自己発見取引の際にも不動産会社に仲介手数料を支払う必要があるため、親戚や知人などに心当たりがある場合は専任媒介契約がおすすめです。

STEP4 売却活動の開始

不動産会社と媒介契約を結ぶと売却活動が開始します。

売却活動は大きく三つの作業に分けられます。

(1)売り出し価格の決定

売り出し価格は売り主が自由に決めてよいものなのですが、査定額をもとに決めるのが一般的です

マンションの場合、同じマンション内の他の部屋が売りに出されている可能性があります。

同時期でなくとも過去に売られていたかもしれません。

同じマンションなのに他の部屋より明らかに価格が高いと購入希望者は付きにくくなりますよね。

逆に安くし過ぎても「なにか不具合を隠しているのかも……」と不信感を抱かせてしまう恐れがあります。

査定額はその物件にとって適正な価格を不動産会社が専門知識をもって算出します。

マンションの売却では査定額をそのまま売り出し価格に設定するのが無難でしょう。

(2)宣伝・広告活動

売り出し価格が決まったら宣伝・広告活動が始まります。

インターネット広告や折り込みちらし、不動産情報サイトに掲載するなどさまざまな方法で売り出されます。

注意したいのは、担当者に丸投げしないことです。

物件について一番よく知っているのは売り主自身ですので、間違いなどがないか必ず目を通すようにしましょう

このとき「専属専任媒介契約」か「専任媒介契約」を結んでいると、レインズへの登録もされます。

レインズに住宅情報を掲載すると、他の不動産会社が不動産を探している顧客に物件を紹介してもらえるので買い主が見つかりやすくなります

一方で周囲にマンション売却を知られたくない方は、レインズの登録が義務付けられていない「一般媒介契約」を結び、宣伝方法も折り込みちらしを中心にするなど広く知られない方法を選ぶと良いでしょう。

(3)内見の実施

宣伝・広告活動によって内見希望者が見つかったら、売却活動の最終工程「内見の実施」をします。

不動産業者に内見対応を一任して売り主不在で内見を実施することもできますが、可能であれば同席した方が良いでしょう

実際に住んでいないと知りえないような具体的な話をすることができますし、買い主の使用目的に合った後押しもできます。

またどんな人が住んでいたのかが分かれば、買い主候補者も安心して購入を検討してもらえるでしょう

内見希望者との都合がどうしても合わなかったり、遠方のマンションで対応が難しかったりする場合は担当者に相談して売り主不在でも対応できるか確認します。

内見対応が不可能だと事前に分かっている場合は、不動産会社と媒介契約を結ぶ時点で申し出ておくとスムーズに進むでしょう

内見の準備として整理整頓と掃除を徹底します。

住みながらマンションを売却する場合、物が雑然として生活感が出過ぎていると印象が悪くなってしまいます

家具や家電が置いてあれば、実際に暮らすイメージが付きやすくなるメリットもあるので極端に物を減らす必要はありませんが、小物や生活用品などは整理した方が良いでしょう。

水回りの掃除も入念に行いましょう。

難しい場合は業者にハウスクリーニングを依頼するのも手です。

また厄介なのがにおいで、自分では気づかない生活臭がする場合があります。

当日は全部の部屋の窓を開け、換気を徹底しましょう。

内見に同席する場合は、内見者の質問に答えられるように準備します

専門的な質問は一緒に立ち会ってくれている担当者が口添えしてくれますが、近隣の治安や近所付き合いなど売り主本人でないと答えられないような質問の場合は自分で答えなくてはなりません。

丁寧に答えることができれば売買契約につながりやすくなります

分からない質問には無理に答える必要はありませんが、あまりにも答えられないと不信感を抱かせてしまいます

事前にどんな質問が来るか想定し、備えておくと良いでしょう。

STEP5 買い主と売買契約を結ぶ

内見を終え購入を決定した買い主は「購入申込書」もしくは「買付証明書」と呼ばれる書類を提出します。

この購入申込書(買付証明書)は買い主側の購入意思表示を目的としたもので、法的な効力はありませんが、売買契約につながる大事な書類です。

【購入申込書(買付証明書)に記載されている内容】
  • ・購入希望の物件の概要(所在地やマンション名など)
  • ・購入希望金額
  • ・手付金
  • ・引き渡し希望日
  • ・ローンを利用する場合の条件
  • ・その他希望条件(エアコンや照明器具の残置など)

この書類で一番注目したいのは「購入希望金額」です。

購入希望金額は必ずしも売り出し価格と同じになるわけではないので注意してください。

強い購入意思のある方は高めに、価格設定に納得がいっていない方などは低めに設定してきます。

この購入希望金額をもとに価格交渉が始まります。

売り主と買い主が直接価格交渉するのではなく、媒介契約をした不動産会社が間に入って間接的に交渉するのが一般的です。

価格交渉で大事なのは自身が納得できる最低価格を決めておくことです。

それを踏まえた上で交渉のタイミングなども加味して交渉するかどうか決めます。

売り出してからまだ日が浅い内は他の購入希望者が出てくるまで回答を保留できますが、売り出してからだいぶ日が経っている場合は値下げを受け入れる必要が出てきます。

次に購入希望者が現れるか分からないという不安から、大幅な値下げを受け入れてしまうと後悔してしまうかもしれません。

そういったときに自身の最低価格を決めていれば「この価格までなら値下げ対応できる」と回答することができるのです。

仲介する不動産会社に相談したり、買い主がいくらまでなら払えるのか聞き出してもらったりするのも良いでしょう。

価格や引き渡し日など双方が納得できる条件が決まったら、いよいよ売買契約を結びます。

【売買契約で売り主が必要になるもの】
  • ・登記済権利証または登記識別情報
  • ・身分証明書
  • ・実印、印鑑登録証明書(発行3カ月以内のもの)
  • ・マンションの管理規約
  • ・仲介手数料の一部(多くの場合は半額)
  • ・印紙税

その他に不動産会社に指示された書類を用意しましょう。

ちなみに「印紙税」とは契約書などを作成する際に国に納める税金のことです。

印紙税は記載金額によって支払う金額が変わります

例えば記載金額が400万円なら2,000円、600万円なら1万円の印紙税がかかります。

詳しくは「5-1.売却までに支払う費用」をご参照ください。

内見の際は売り主が不在でも大きな問題はありませんでしたが、売買契約当日は出席するようにしましょう。

代理人を立てることは可能ですが、当日は仲介料の一部や印紙税を支払ったり手付金の受け取りがあったりなど、大きな金額が動きます。

やむを得ない理由ではない限りは必ず出席するようにします。

STEP6 マンションの引き渡し

マンションの引き渡しと決済は同じ日に済ませるのが一般的で、売買契約を結んでから1カ月以内に行うことが多いようです。

そのため売買契約を結んだら早急に引き渡しの準備を始めなくてはなりません。

居住用のマンションの場合は引っ越しの準備を、住宅ローンを組んで購入していた場合は「抵当権抹消」の手続きをします。

抵当権抹消については「6.マンション売却の注意点」にて詳しく解説しています。

売買契約の内容と相違がないように引き渡しの準備を進めましょう。

【引き渡し当日の流れ】
  • ・所有権移転登記の手続き
  • ・売却代金の決済が行われる
  • ・マンションを引き渡す
  • ・不動産会社と司法書士に仲介手数料を支払う
  • ・最終確認

当日は売り主と買い主、双方の不動産仲介業者の他に司法書士が立ち会います。

買い主が住宅ローンを借りる場合には金融機関関係者も同席します。

まず司法書士による「所有権移転登記」のための本人確認と書類の確認から始まります。

所有権移転登記とは不動産の所有者が変わったことを登記簿に記すことです。

所有権移転登記には以下の書類が必要になりますので事前に用意しておきましょう。

【所有権移転登記に必要な書類】
  • ・写真付きの身分証明書(運転免許証やマイナンバーカードなど)
  • ・印鑑登録証明書
  • ・登記済権利証または登記識別情報
  • ・固定資産評価証明書
  • ・固定資産評価証明書
  • ・売買契約書

書類に不備がないことが確認されたら、司法書士が作成した委任状に署名、押印をします。

押印には実印を使用しましょう。

続いて買い主から売り主へ売却代金の残金が支払われます。

ちなみに買い主が住宅ローンを利用する場合はこのタイミングで金融機関から融資が行われます。

不動産仲介会社が用意した領収書を受領して決済は終了です。

決済が終了したらマンションの引き渡しに移ります。

マンションの鍵や管理規約などの各種書類を買い主に渡します。

鍵は玄関以外のものやスペアキーも含め、全て忘れずに渡しましょう

その後、不動産仲介会社に仲介手数料を支払います。

司法書士に抵当権の抹消を依頼していた場合は依頼料も支払います。

不動産仲介会社には売買契約時に一部を支払っているはずなので、残金を支払いましょう。

最後にもう一度決済に不備がないかを確認し、問題がなければ取引は完了です。

STEP7 確定申告

決済・引き渡しは終了しましたが、確定申告を終えるまではマンション売却は完了したとはいえません。

確定申告後には「譲渡所得税」と「住民税」の納付も求められます。

確定申告はマンションを売却した次の年の2月16日~3月15日(当日が土日祝日の場合は翌平日)の間に行います

譲渡所得税も確定申告と同じ期間(2月16日~3月15日)内に納税しなくてはなりません。

確定申告時に「振替納税」の手続きをしておけば4月ごろに指定の銀行口座から自動で引き落とされます。

確定申告・譲渡所得税の納付から少し遅れ、5月以降になると市町村から住民税の納付書が届きます。

支払いは一括払いと4回の分割払いが選べます。

一括と分割、どちらを選んでも年度内に全額を納税しなくてはなりませんので注意してください。

期日までに確定申告や納税をしないとペナルティーが科せられ、別の税金を支払う必要が出てきますので忘れないようにしましょう。

違反の内容によって支払う税金が変わります。

以下の表を参考にしてください。

※横にスクロールできます
税金の種類 違反内容 税率
無申告税 確定申告をしなかった場合 ・50万円までの部分は15%
・50万円以上の部分は20%
延滞税 納税期限を超過した場合 ・2カ月超過は約7%
・2カ月以上超過は約14%
重加算税 悪質な所得隠しと判断された場合 35~40%

ちなみにマンション売却で損益が出てしまった場合は譲渡所得税の納付義務はなく、確定申告の必要もありませんが、申告しておくと後から還付を受けられます。

お金のプロ
マンション売却で利益が出ても損をしてしまっても、確定申告は忘れずに行いましょう。

3.マンションを売却するときの不動産会社選びのコツ

マンションを売却するときに気を付けるべきポイントはなんだろう?

マンションの売却で一番大事なのは不動産会社選びです。

どんなに下調べや準備を徹底しても仲介を依頼した不動産会の対応が不十分だと、最悪の場合買い主を見つけられない可能性があります。

この章では不動産会社選びのコツを四つ紹介します。

コツ1 マンション売却に実績がある

不動産会社にも専門としている取引や得意とする物件など、それぞれに特徴があります。

例えば同じ不動産会社でも賃貸や買取を専門としていて、不動産売却は専門外である場合があるのです。

また売却専門の不動産会社であっても、マンション売却より一戸建て住宅の売却に力を入れている会社も少なくありません。

不動産会社であればどこでも良いわけではないのですね。

マンション売却が得意かどうか見極めるには、実績があるかどうか確認するのがいいでしょう

実績はホームページから過去の取引事例を見れば確認できます。

このとき提供してくれるサービスも一緒に確認しておくのがおすすめです

一時的に荷物を預けて部屋が片付いた状態で売却活動ができるものや、広告に使う写真をプロのカメラマンに撮影してもらうなどのサービスがあります。

不動産会社選びの良い判断材料になるでしょう。

ホームページから過去の取引事例を確認するのが難しそうであれば、不動産会社に直接尋ねるのも手です。

直接聞くのは少し勇気が必要ですが、大抵の不動産会社は丁寧に答えてくれるはずです。

逆に面倒くさそうにしたり、あやふやな回答をしたりなど少しでも不誠実だなと感じた場合は候補から除外しましょう。

コツ2 物件所在地域の特色を熟知しているか確認する

不動産会社を選ぶとき、大手か中小企業かで選択を迷う方もいるのではないでしょうか。

大手の方がCMなどで聞きなじみがある名前なので、中小企業より安心して任せられると思っている方もいるかもしれません。

もちろん大手の不動産会社は日本中に支店を持っていたり知名度が高かったりなど、その強みを活かして大々的に宣伝できるメリットもあるでしょう。

しかし大手の企業のほとんどは都市部に集中していることが多く、地方にあるマンションを売却するには適していない可能性があります

その点、中小の不動産会社は地域と密接に関わっていることが多く、需要や特色を熟知しているため効果的な売り出し方法を提案してくれます。

またレインズに住宅情報を登録すれば幅広く買い主を探せるので、マンションを売却する上で会社の規模はあまり関係ないといえます。

大事なのはその不動産会社がマンションにとって効果的な売却方法を提案ができるかどうかです。

査定結果が出た時点で売却活動としてどんなことをしてくれるのか根拠を含めて詳しく確認すると良いでしょう。

コツ3 複数の不動産会社に査定を依頼して比較する

不動産会社に仲介を依頼する場合、契約を結ぶ前に査定を依頼します。

不動産査定には厳密なルールが決められていないため、会社によって査定の結果が変わってきます。

査定結果の違いはコツ1と2で説明した「得意分野であること」と「地域の特色を熟知していること」が関係してきます。

マンション売却が得意で地域の特色も理解している不動産会社は売却に自信があるため、査定額を高めに設定してくるのです。

しかし1社しか査定を依頼していない場合、その査定結果が相場より高いのか低いのか分かりません

事前に相場を調べていればある程度参考になるのですが、不動産は売り出す時期や情勢によっても価格が変動するため、専門知識がない場合は正確な相場を把握するのは難しいです。

そのため複数の不動産会社に査定を依頼するのがおすすめです

複数の査定結果を照らし合わせ、他と違うようなところがあったら根拠を聞くと良いでしょう。

また担当者の対応も比較することができます。

コツ4 不動産一括査定サイトを利用するのがおすすめ

いくつもの不動産会社に査定を依頼するのは面倒だなあ……。

インターネットで手軽に査定を依頼できるといっても、間取りや建物の面積などの住宅情報や個人情報など査定に必要な情報を入力する手間がかかります。

しかも不動産会社は日本中に多数存在しているため、そこから数社ピックアップするのも大変な作業です。

しかし不動産一括査定サイトを利用すれば一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼できます

また地方の中小企業を多数取り扱っている不動産一括査定サイトもあるので、地方にあるマンションを売却したい方にもおすすめです。

次の章でおすすめの不動産一括査定サイトを紹介しますので、不動産会社選びに役立ててください。

4.おすすめの不動産一括査定サイト6選

4-1.HOME4U

メリット
全国1,800社の不動産会社が参加
NTTデータグループ運営で安心
デメリット
大手6社には査定依頼ができない
こんな人におすすめ!
安心感のあるサービスを利用したい方
信頼できる不動産会社を探したい方
運営会社 NTTデータ スマートソーシング
参加不動産
会社数
1,800社
同時査定依頼可能数 最大6社

HOME4Uは2001年にサービスを開始した日本で一番歴史の長い不動産一括査定サイトで、中古マンションの取り扱い件数も国内最大級です。

20年間もの長い期間で培われた知識と豊富な経験を活かして、実績のある不動産会社を選定しています。

大手企業だけでなく地域に精通した中小企業まで約1,800社と提携しており、さまざまな状態の家でも対応できるようになっています

マンションの売却が得意分野の不動産会社も見つかるはずです。

またHOME4Uは官公庁や銀行などとも取引があるNTTデータグループが運営しているため、個人情報が悪用される心配はありません。

最大6社まで同時に査定を依頼できるので、信頼できる不動産会社が見つかるでしょう。

4-2.すまいValue

メリット
業界トップクラスの大手6社に一括査定が依頼できる
他の一括査定サイトでは依頼できない大手企業が参加
デメリット
6社以外の不動産会社には査定を依頼できない
こんな人におすすめ!
業界トップの不動産会社に査定を依頼したい方
名前を知っている安心感のある会社に査定を依頼したい方
参加不動産
会社数
6社(全国900店舗)
同時査定依頼可能数 最大6社
査定可能不動産 マンション、一戸建て、土地、マンション一棟、ビル一棟、アパート一棟、その他
運営不動産会社 東急リバブル、住友不動産販売、三菱地所ハウスネット、三井のリハウス、小田急不動産、野村不動産ソリューションズ

すまいValueは大手不動産会社6社に査定を依頼できるため大手企業ならではの豊富な実績と経験から、より適正な査定額を提示してもらえます。

適正価格を提示してもらえることで買い主が見つかりやすくなり、早期売却につながります。

また大手6社にしか査定を依頼できませんが、売却後のトラブルに対応した手厚いサポートが受けられるのも魅力的です。

仲介のデメリットでもある「売却後に発生するトラブル」に備えられるのは、安心できますね。

4-3.SUUMO

メリット
大手から中小まで幅広い不動産会社が参加
参加している不動産会社の詳細な情報が確認できる
デメリット
一部地域は取扱対象外
大手3社には査定依頼できない
こんな人におすすめ!
都市部の不動産を売却したい方
まずは大手サービスを利用したい方
運営会社 リクルート
参加不動産
会社数
非公開(店舗数としては全国2,000以上)
同時査定依頼可能数 最大10社

賃貸探しで有名なSUUMOですが、実は不動産の一括査定サイトも運用しています。

高い知名度で得た信頼と実績から不動産会社の豊富な情報を得ることができます

営業スタッフの人数が分かるなど会社の内部や雰囲気を知ることができるので、ネットでも安心して査定を依頼できます。

また路線や駅などのエリアを設定して不動産会社を絞れるなど、自分の求める条件で不動産会社を探すことができます。

大手企業から中小企業まで幅広く査定を依頼できるので、地方にあるマンションにも適した不動産会社が見つかるでしょう。

4-4.LIFULL HOME’S

メリット
3,247社の不動産会社が参加
総掲載物件数ナンバーワンの物件サイトが運営
デメリット
大手3社には査定依頼できない
こんな人におすすめ!
地方の物件をお持ちの方
安心感のあるサービスを利用したい方
運営会社 LIFULL
参加不動産
会社数
3,247社
同時査定依頼可能数 最大10社

LIFULL HOME’Sの掲載社数は3,200社以上と国内最大級です。

他の不動産一括査定サイトでは取り扱っていないような企業にも査定を依頼できます
 
またLIFULL HOME’S独自の基準にのっとって不動産会社を掲載しているため、信頼のおける不動産会社が見つかります。

不動産会社情報を掲載しているページでは、その会社の強みや特色が分かりやすく掲載されているため自分好みの会社を見つけられます。

同時に10社もの不動産会社に査定を依頼できるので、マンションの売却が得意な会社を見つけることができるでしょう。

4-5.おうちダイレクト

メリット
Yahoo!不動産に物件が掲載できる
SRE不動産への一括査定依頼も可能
デメリット
地方の物件や一軒家などは対応外の場合もある
参加不動産会社数が少ない
こんな人におすすめ!
都市部のマンションを売却したい方
参加不動産
会社数
8社
同時査定依頼可能数 最大8社
査定可能不動産 マンション、土地、一戸建て、一棟マンション・アパート、その他建物
参加不動産会社 大京穴吹不動産、大成有楽不動産販売、CENTURY21、ロイヤルハウジング、POLUS、オークラヤ住宅、京急不動産、SRE不動産(旧ソニー不動産)

おうちダイレクトはヤフーとソニーグループが共同で運営しています

運営会社の知名度が高いので安心して査定を依頼できます

また、おうちダイレクトは参加会社の査定と一緒にAIによる査定もできます。

AI査定は、マンション名や条件を入力するだけでその場で査定額を確認することができます。

マンションがどのくらいで売れるのかすぐに知りたいときに便利です。

おうちダイレクトに掲載されている不動産会社は10社と少ないですが、都市部にあるマンションの売買に強い不動産会社が多いです。

都市部のマンションを売却したい場合には頼りになるでしょう。

4-6.マンションナビ

マンションナビ
メリット
マンション売却に強い不動産会社が多数参加
売却だけでなく賃料の査定もできる
デメリット
マンション以外の物件には対応していない
こんな人におすすめ!
マンションの売却や賃貸を検討している方
運営会社 マンションリサーチ
参加不動産
会社数
非公表(店舗数としては全国2,500以上)
同時査定依頼可能数 最大9社

マンションナビはマンション売却に特化した一括査定サイトです

最大9社の不動産会社に査定を依頼でき、参加している不動産会社はどれもマンション売買を得意としているので査定額に期待が持てます

マンションナビは「AI価格相場」というものも導入しており、過去の取引事例をもとに相場を自動で算出することができます。

AI査定はマンション名や地域などが分かればすぐに相場を確認できるので、相場だけでも知りたいというときにも大変便利です

また、マンションの売却価格だけでなく賃貸にした場合の賃料の相場も査定することが可能です。

売却か賃貸かで迷っている方にもおすすめできるサイトです。

5.マンション売却にかかる費用

マンションを売却するのにいくら用意したらいいのかな?

不動産売買は売り主側にも支払わなければならない費用がいくつかあります。

この章では売り主側が支払う必要がある費用を売却前と売却後に分けて解説します。

5-1.売却までに支払う費用

【売却前に支払う費用一覧】
  • ①仲介手数料
  • ②印紙税
  • ③登記費用
  • ④ローン返済手数料

それぞれの項目について詳しく解説します。

①仲介手数料

仲介手数料とは、仲介を依頼した不動産会社に支払う費用のことです。

仲介手数料は売買契約時に半額を支払い、決済時に残りを支払うのが一般的です

仲介手数料は宅地建物取引業法で以下の表のように定められています。

売却価格(消費税は含まない) 仲介手数料計算式(上限)
200万円以下 売却価格(税抜)×5%+消費税
200万円超~400万円以下 売却価格(税抜)×4%+2万円+消費税
400万円超以上 売却価格(税抜)×3%以内+6万円+消費税

あくまで上限なので、計算式をもとに算出された価格がそのまま仲介手数料になるわけではありません

目安として参考にしてください。

②印紙税

印紙税とは契約書などを作成する際に国に納める税金のことで、マンション売却の場合は売買契約を結ぶときに必要になります。

また令和4年3月31日までに作成された契約書は印紙税率が軽減されます

印紙税と軽減後の金額は以下の表の通りです。

記載金額 印紙税
1万円未満 0円(非課税)
10万円以下 200円
50万円以下 400円
(軽減後:200円)
100万円以下 1,000円
(軽減後:500円)
500万円以下 2,000円
(軽減後:1,000円)
1,000万円以下 1万円
(軽減後:5,000円)
5,000万円以下 2万円
(軽減後:1万円)
1億円以下 6万円
(軽減後:3万円)
5億円以下 10万円
(軽減後:6万円)
10億円以下 20万円
(軽減後:16万円)
50億円以下 40万円
(軽減後:32万円)
50億円超 60万円
(軽減後:48万円)
記載金額がないもの 200円

売り主と買い主の双方の契約書を作成する場合、両方とも印紙税が課税されます。

印紙税を節約するために買い主側が契約書の原本を、売り主側が写し(コピー)を保存する方法があります。

法律上は問題ありませんが、もし引き渡し後にトラブルが発生し裁判にまで発展してしまった場合、証拠になるのは原本の方になります

裁判にまで発展するケースはまれですが、心配な場合は契約書を2通作成しましょう

③登記費用

登記費用には「所有権移転登記費用」「抵当権抹消費用」の二つが含まれています

「所有権移転登記」とは、売却や相続などによって不動産の所有者が変わった際に必要となる登記のことです。

所有権移転登記には「登録免許税」という税金を支払う必要があります。

登録免許税とは
建物を新築した場合や不動産の所有者が変わった場合、住宅ローンを借りたときなどにはその情報を不動産登記簿謄本に登記します。
登記することによって不動産の情報や所有者を公的に証明することができます。
この登記にかかる費用のことを登録免許税といいます。

所有権移転登記にかかる登録免許税は「固定資産税評価額」に税率をかけることで算出できます。

固定資産税評価額とは
固定資産税評価額とは固定資産税を決める際の基準になる評価額のことです。
役所に申請して「固定資産評価証明書」を取得することで確認できますが、固定資産税の納税通知書にも記載されています。

税率は所有権が移った理由によって以下のように変わります。

所有権移転理由 税率
売買 土地…2%(令和5年3月31日までは1.5%)
建物…2%(令和4年3月31日までは0.3%)
贈与 2%
相続 0.4%

所有権移転登記は自分で手続きができますが、必要書類の準備や法務局への提出など大変手間がかかりますので時間に余裕がない方は司法書士に依頼するのをおすすめします。

自分で手続きする場合は必要書類を発行するための手数料や郵送料で1,000~2,000円程、司法書士に依頼する場合は依頼料の3万~5万円程かかります。

それに登録免許税を加算したものが「所有権移転登記費用」となります。

次に「抵当権抹消」について解説します。

「抵当権」とは住宅ローンが返済できなくなったときに、金融機関が不動産を担保として確保することができる権利のことです。

住宅ローンを借りずに購入した場合は抵当権は付きません。

抵当権の有無は不動産登記簿謄本に記載され、ローンを完済した後に抹消できるようになります。

勝手に抹消されるわけではないので注意しましょう。

そもそも抵当権抹消の手続きって必要なの?

このような疑問をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれませんね。

所有者が変わっても、前の所有者がローン返済を怠ってしまったら不動産を差し押さえられてしまう可能性があります。

そのため、抵当権が付いたままの不動産を購入する人はまずいません

メモ
ちなみに、ローンが残ったまま名義変更することは法的には可能です。ただし、金融機関側が契約上で名義変更を制限していることが多いため、契約違反の対象になるのが一般的です。

仮に口頭でローンが完済していることを説明したとしても、不動産登記簿謄本上で抵当権が付いたままでは買い主側は不安が残りますよね。

不動産を売却する場合には必ず抵当権抹消の手続きをしましょう

抵当権抹消の場合でも不動産登記簿謄本の内容を変える(登記する)ため、登録免許税が課せられます。

抵当権抹消にかかる登録免許税は定額課税で、固定資産税評価額に関係なく不動産一つに付き1,000円です。

建物、土地それぞれに課税されるので2,000円以上かかるのが一般的です。

お金のプロ
土地に地番が複数ある場合や、建物が複数ある場合はその分支払う必要があります。

抵当権抹消は住宅ローンを完済していれば自分で手続きができます

ローンを完済すると金融機関から抵当権抹消に必要となる書類が届きます。

「抵当権抹消登記申請書」と「登記事項証明書」を各自用意し、申請書に必要事項を記入します。

メモ
抵当権抹消登記申請書は法務局の公式サイト上にて無料でダウンロードでき、登記事項証明書は法務局に申請して発行します。
登記事項証明書の発行は手数料がかかりますが、オンライン請求を利用すると節約できます。

【登記事項証明書の発行手数料一覧】

申請場所 受取場所 手数料
登記所窓口 600円
オンライン請求 自宅(郵送) 500円
登記所窓口 480円

金融機関から送られてきた書類と一緒に抵当権抹消登記申請書と登記事項証明書を法務局に提出して手続きが完了します。

抵当権抹消を自分で手続きした際にかかる費用は、登録免許税と必要書類の発行料を合わせて2,480円以上です。

住宅ローンが残ったまま売却したい場合は司法書士に手続きを依頼します。

ちなみに書類の準備が不安だったり提出が面倒だと感じたりした場合でも司法書士に依頼することができます。

その場合、司法書士の依頼料は2万~2万5,000円ほどです。

これが「抵当権抹消費用」になります。

④ローン返済手数料

住宅ローンが残ったまま不動産を売却する場合、ローン残債を一括で支払ったり、足りない分は売却代金で賄ったりして抵当権を抹消するためにローンを完済します。

このときローン返済手数料が発生します。

返済手数料は金融機関によって違いますので、事前に調べておくと良いでしょう。

5-2.売却後に支払う費用

売却後に支払う費用は「譲渡所得税」です。

譲渡所得税とは、不動産の売却によって生じた所得に対して課せられる税金のことで、所得税と住民税を含みます。

譲渡所得税は購入価格より高く売れた場合の利益分にかかるため、利益がなかった場合は課税されません。

譲渡所得税は確定申告をすることで決定します。

利益がなかった場合は確定申告の義務はありませんが、条件を満たしていれば特別控除が受けられるため、利益がなくても申告するようにしましょう

詳しくは「7-2.売却価格が低かった場合」を参照ください。

譲渡所得税は以下の計算式で求めることができます。

  • 譲渡所得税=(譲渡価額―(取得費+譲渡費用)―特別控除)×税率

それぞれの用語について説明します。

「譲渡価額」とは不動産の売却価格のことです。

「取得費」は土地の購入代金のほか建築代金と購入手数料、その他設備費や改良費を含んだ金額から「減価償却」費相当額を差し引いたものを指します。

お金のプロ
減価償却とはもとの価値から経年によって下がった価値を差し引くことで、法定耐用年数を用いて計算します。

仲介手数料や印紙代など、土地を売るためにかかった費用のことを「譲渡費用」といいます。

メモ
ちなみにここまでの「譲渡価額―(取得費+譲渡費用)」の部分が不動産を売却したことによって得た利益となります。この利益のことを「譲渡所得」といいます。

特定の条件を満たした場合、「特別控除」が受けられます。

詳しくは「7.マンション売却で使える特別控除」を参照ください。

なお不動産譲渡所得税には所得税、住民税が含まれ2037年までは復興特別所得税が加えられており、その税率はその不動産を所有していた期間によって異なります。

土地や建物を売った年の1月1日時点でその土地や建物の所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」、5年以下の場合は「短期譲渡所得」になります。

それぞれ税率は以下のとおりです。

※横にスクロールできます
所得税 住民税 復興特別所得税 合計
長期譲渡所得 15% 9% 0.315% 24.315%
短期譲渡所得 30% 9% 0.63% 39.63%
国税庁「土地や建物を売ったとき」および「所得税及び復興特別所得税のしくみ」をもとに執筆者作成

譲渡所得税は家を売却した翌年の2月16日~3月15日(当日が土日祝日の場合は翌平日)の間に申告します。

確定申告をするときに振替納税の手続きをしておけば、4月ごろに指定の銀行口座から自動で譲渡所得税が引き落とされます。

住民税は確定申告をした年の5月以降に市町村から納付書が届くので、指定された金額を支払います。

お金のプロ
譲渡所得税と住民税は支払いの時期がずれているため、忘れないように注意しましょう。

6.マンション売却の注意点

マンションを売却するときは何に気を付けたらいいんだろう?

マンションの売却で失敗しないための4つのポイントを解説します。

【マンションを売却する際に注意すべき4つのポイント】
  • 注意点1 住宅ローンが残っている場合
  • 注意点2 査定額が高すぎる場合は根拠を確認する
  • 注意点3 売却前のリフォームはしない
  • 注意点4 その他

注意点1 住宅ローンが残っている場合

住宅ローンの残債があるマンションでも売却は可能ですが、注意が必要です。

売却代金がローン残債を上回っている場合を「アンダーローン」といい、売却代金がローン残債より少なかった場合を「オーバーローン」といいます。

アンダーローンの場合は特に支障がありませんが、注意すべきはオーバーローンだった場合です。

例えば3,000万円のローン残債があったとします。

マンションの売却代金が2,500万円だった場合、ローン残債が500万円残ってしまいます。

この足りなかった500万円は分割払いで返済していくことができず、貯金などの自己資金で賄うしかありません。

住宅ローンが残ったままマンションを売却する場合には、必ず事前にローン残債を確認し、完済できるのか調べておきましょう

新しい家に住み替えることを検討しているけど、ローンが完済できないと今住んでいるマンションは売却できないの?
不動産のプロ
その場合は「住み替えローン」を利用しましょう。

住み替えローンとは、現在の自宅を売却してもローンを完済できない、オーバーローンだったときに、その残債と新しい家の購入資金をまとめて借りることができるローンのことです。

金融機関によっては「買い替えローン」と称していることもあります。

ただし住み替えローンは審査が厳しく、通常の住宅ローンと同様に年収や勤務先、勤続年数などが審査の対象となりますが、その基準は通常のものより高いです。

住宅ローンが借りられたからといって、必ずしも住み替えローンも借りられるとは限りません

また過去に住宅ローンの返済の延滞やクレジットカードの引き落としができなかったことがある場合も審査が通らない可能性があります

不動産のプロ
住み替えローンは返しきれなかった前の住宅ローンと新しい住宅ローンを一本化できる便利なサービスですが、その分金利も高くなるため慎重に判断しましょう。

注意点2 査定額が高すぎる場合は根拠を確認する

不動産会社の査定額にばらつきがあったら高い方を選べばいいのかな?
不動産のプロ
査定額が高いからといってうのみにするのは大変危険です。

複数の不動産会社に査定を依頼した場合、査定額が会社によって違ったり相場と比べて大きく差が出てしまったりします。

マンションの査定額は査定対象に似た物件を探し出し、最新の売却事例を参考に算出します。

この方法を「事例比較法」といいます。

「不動産流通推進センター」という組織が事例比較法をもとにマニュアルを作成しており、多くの不動産会社がこのマニュアルにのっとって査定額を算出します。

メモ
その他に、購入価格から築年数に応じて減価修正をする「原価法」や、マンションの収益力に基づいて算出する「収益還元法」があります。
原価法は一戸建て住宅に使われることが多く、収益還元法は投資用物件に使われることが多いです。

しかし中には不動産流通推進センターのマニュアルを使用せず、会社独自のマニュアルを作成し、査定額を算出している会社もあります。

このマニュアルの違いが査定額のばらつきにつながります

また、似たような物件の取引が多い不動産会社はより精度の高い査定額を算出することができるので、経験の浅い不動産会社と比較して査定額に差が生じることも考えられます。

とはいえマンションの査定は、類似物件が多く比較しやすいところがあるため、査定額に大きな差が出ることは少ないです。

つまり他の不動産会社と比べて査定額が高すぎたり安すぎたりした場合は注意が必要になります。

適正価格を把握していないか、媒介契約を結びたいがために高めに設定している可能性があります。

他の不動産会社と査定額がかけ離れていた会社にはその金額になった根拠を聞き、信頼できる会社なのか慎重に判断しましょう。

注意点3 売却前のリフォームはしない

できるだけ高くマンションを売りたいからリフォームしようかな。
不動産のプロ
リフォームするのはあまりおすすめできません。

マンションのリフォームがおすすめできない理由は大きく分けて二つあります。

一つ目はリフォーム費用が回収しきれない可能性が高いことが挙げられます。

立地条件などが同じの二つの物件があり、片方がリフォーム済みであったとします。

二つの物件が同価格で売り出していた場合、リフォーム済みの方が購入希望者が付きやすくなると考えられますが、リフォーム費用を上乗せした金額で売り出していた場合は逆効果になる可能性があります。

リフォームをしても中古物件であることに変わりはなく、築年数も変動しません。

そのため、近隣の似たような物件と比較して数百万円も高くなってしまうと、売れにくくなってしまうことが考えられるのです。

リフォームをしても高く売れるとは限らず、リフォーム費用が回収しきれないため損をしてしまう恐れがあります。

二つ目の理由は買い主の趣味に合わない可能性があることです。

中古マンションの購入を検討している方の多くは、購入後のリフォームを前提にしています。

リフォームを前提にしている方は、ただ単にきれいにしたいだけではなく、理想の内装にしたいと考えていることが多いです。

そのような場合、理想とは異なるリフォームが施された物件は検討対象から外されてしまうでしょう。

好みではないリフォームがされた物件よりも、自分好みのリフォームができる安い物件の方が需要が高くなります。

このようにリフォームをしたからといって売却価格が高くなるとは限りませんし、売れにくくなってしまう恐れもあります。

マンションの売却前のリフォームは避けましょう。

そのまま売ってもなかなか買い主が見つからないんだけど……そんな場合はリフォームすべき?
不動産のプロ
どうしてもリフォームがしたい場合は不動産会社の担当者に相談しましょう。効果的なリフォーム方法を提案してくれますよ。

注意点4 その他

売りたいマンションが遠方にある場合でも売却できるのかな。
不動産のプロ
結論からいうと売却はできますが、不動産会社選びには注意が必要です。

遠方のマンションを売りたい場合、自宅近くの不動産会社に仲介を依頼するのではなく、マンションの近くにある不動産会社に依頼しましょう。

現地のノウハウをしっかり把握した不動産会社を選ぶことで、買い主が見つかりやすくなりますし、現地が近いことで買い主が見つかった後のやり取りもスムーズに進みます。

ただし売買契約を結ぶ際には立ち会う必要があるため、その際の交通費や宿泊費などの出費があることを認識しておきましょう

どうしても売買契約に立ち会えない場合は、契約書を郵送して署名・押印する「持ち回り契約」、親族や知人もしくは司法書士に代理で立ち会ってもらう「代理契約」の二つの方法があります。

しかしどの方法も買い主側が納得しないと成立しません。

信頼できる不動産会社を見つけて、相談するようにしましょう。

マンションが共有名義なんだけど、売ることはできるのかな?
不動産のプロ
共有者全員の同意があれば共有名義のマンションでも売ることができます。

マンションを取得する際に、購入資金を複数人で出して購入した場合、マンションの所有権は共有となります。

一つの不動産の所有者を複数人で登記することを「共有名義」といいます

親と子の二世帯住宅であったり、共働きの夫婦がそれぞれ住宅ローンを組んでいたりするケースが当てはまります。

売りたいマンションが共有名義だった場合、共有者全員の同意が得られれば売却することができます

しかし共有者が遠方にいたり病気であったりなど、さまざまな要因で同意が得られにくい状況であることも考えられます。

例外として「共有持分」のみを売却するのであれば共有者の同意は必要ありません

共有持分とはその不動産をどのくらいの割合で所有しているのかを示すもので、基本的には出資割合で決定します。

例えば4,000万円のマンションをAが3,000万円、Bが1,000万円出して購入した場合、Aの共有持分は4分の3、Bは4分の1となります。

ただし、マンションの共有持分の売却は非常に特殊なケースです。

共有持分のみ購入しても、マンション全体が自由に使えるわけではなく、買い主側のメリットが少ないので共有名義のマンションは需要が低いです

どうしても処分したい場合は不動産会社に買い取ってもらう方法がありますが、扱っている不動産会社は少ないですし、買取価格も安価なものになります。

共有名義のマンションを売却する際は、共有者全員の同意を得ることを前提に考えましょう。

不動産のプロ
その他に気になる点があったら不動産会社の担当者に相談しましょう。

7.マンション売却で使える特別控除

マンションの売却費用をできるだけ節約したいんだけど……。
不動産のプロ
そんなときは特別控除を活用しましょう。

特定の条件を満たした際に、所得税などの税金が差し引かれる制度があります。

これを「特別控除」といい、大きな節税効果が期待できます。

マンションの売却で使える四つの特別控除とその適用条件を解説します。

7-1.自宅のマンションを売却した場合

売却したマンションが自宅だった場合、「3,000万円特別控除」が受けられます。

3,000万円特別控除とはマンションを売ったときに得た利益(譲渡所得)から3,000万円まで課税対象から除外できる制度のことです。

つまり譲渡所得が3,000万円以下の場合は譲渡所得税を納税する必要がなくなります。

以下は譲渡所得税を求める計算式です。

  • 譲渡所得税=(譲渡価額―(取得費+譲渡費用)―特別控除)×税率

各用語は「5-2.売却後に支払う費用」にて説明しています。

この計算式の「特別控除」の部分にそのまま3,000万円を当てはめます。

例として譲渡価額が7,000万円、取得費・譲渡費用が3,500万円で所有期間が5年以下だったとします。

3,000万円特別控除の適用前と適用後を表で確認しましょう。

【3,000万円特別控除適用前と適用後の比較】

※横にスクロールできます
適用前 適用後
譲渡価額 7,000万円 7,000万円
取得費・譲渡費用 ―3,500万円 ―3,500万円
特別控除 なし ―3,000万円
税率 39.63% 39.63%
譲渡所得税 約1,387万円 約198万円

適用前と適用後では譲渡所得税に約1,189万円もの差が出るのです

こんなに差が出るんだ。
でも適用には厳しい条件があるんじゃない?

3,000万円特別控除を受けるには、以下の五つの要件を満たす必要があります。

【3,000万円特別控除の適用条件】
  • ・今は住んでいないが以前住んでいた場合、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却している
  • ・売った年の前年と前々年にこの特例およびマイホームの譲渡損失についての損益通算や繰越控除を受けていない
  • ・売った年も含め、前年と前々年にマイホームの買い替えやマイホームの交換の特例を受けていない
  • ・売ったマンションの敷地について、収用などの特別控除など他の特例を受けていない
  • ・売り主と買い主が親子や夫婦など、特別な関係でない(家族の他に個人的にやり取りをしている法人なども含む)
他の特別控除とは併用できないんだね。
不動産のプロ
売った年から2年前までさかのぼり、他の特例を受けていないことも重要なポイントです。

また以下の3点のいずれかに該当する方は控除を受けられません。

【3,000万円特別控除の適用除外項目】
  • ・この特例を受けるためだけに入居していた場合
  • ・仮住まいなど一時的な目的で入居したと認められる場合
  • ・別荘など趣味や娯楽を目的とした家屋だった場合

この特例を受けるためには確定申告が必須になります

忘れずに申告しましょう。

7-2.売却価格が低かった場合

売却価格が低すぎて損失が出てしまったらどうしよう……。
不動産のプロ
マンションの売却によって損失が出た場合は「譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」が使えますよ。

不動産の売却は常に利益が出るとは限りません。

マンションを購入したときよりも立地条件などの需要が低下し、資産価値が下がってしまう可能性もあります

結果としてマンションを売ったことで損をしてしまう恐れがあるのです。

このように譲渡所得にマイナスが出てしまうことを「譲渡損失」といい、譲渡損失が出ると「譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」が適用されます。

「損益通算」とは譲渡損失分をその年の給与所得などの他の所得と相殺し、所得税や住民税を差し引くことです。

損益通算では賄えないほどの大きな損失があった場合、翌年以降の所得からも繰り越して差し引くことができ、これを「繰越控除」といいます。

この特例は最長3年間利用できます。

大きな損失が出てしまっても最長3年間税金が軽減されるんだね。

「譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」は買い替える場合と、買い替えない(売却のみ)の場合とで適用条件が異なります。

まずは共通の適用条件を確認しましょう。

【共通の適用条件】
  • ・売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えている
  • ・今は住んでいないが以前住んでいた場合、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却している
  • ・500㎡以上の敷地面積があった場合、500㎡を超えた部分は損失の対象とならない
  • ・合計所得金額が3,000万円を超えた場合、損益通算は適用されない
    また繰越控除の途中だった場合もその年は対象外となる

次に買い替える場合の適用条件です。

【買い替える場合の適用条件】
  • ・マンションを売却した年の前年1月1日から翌年の12月31日までに新居を取得する
  • ・新居を取得した年の12月31日までに入居、もしくは入居見込みである
  • ・新居の家屋の床面積が50㎡以上である
  • ・返済期間が10年以上の住宅ローンを組んで新居を取得する

最後に買い替えない場合の適用条件です。

【買い替えない場合の適用条件】
  • ・売却したマンションに返済期間10年以上の住宅ローンが残っている
  • ・マンションの売却価格で住宅ローンの残債が払いきれない(オーバーローン)
買い替える場合は新居があることが前提になっていて、買い替えない場合はローン残債があることが条件になっているんだね。

譲渡損失が出た場合、確定申告の義務はありませんが、この特例を受けるためには確定申告が必要になります

7-3.マンションを買い替えた場合

今住んでいるマンションを売って新しくマイホームを購入しようと思うんだけど、良い節税方法はないかな?
不動産のプロ
住まいを買い替える場合は「マイホームの買い替え特例」が便利ですよ。

「マイホームの買い替え特例」とは新しく購入した住まいを売却するまで譲渡所得税を先送りにできる特例です。

もともと住んでいた家の売却価格より新しい住まいの購入費用の方が高くなった場合に使えます。

マイホームの買い替え特例を使うためには以下の適用条件を満たす必要があります。

【買い替え特例の適用条件】
  • ・今は住んでいないが以前住んでいた場合、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却している
  • ・売った年も含め、前年と前々年に3,000万円特別控除または譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例、10年超所有軽減税率の特例を受けていない
  • ・売ったマイホームと買い替えたマイホームが日本国内にある
  • ・売ったマイホームの売却価格が1億円以下である
  • ・売った人の居住期間が10年以上であり、かつ、売った年の1月1日に売った家屋やその敷地の所有期間が共に10年を超えるものである
  • ・買い換えたマイホームの床面積が50平方メートル以上で、土地の面積が500平方メートル以下のものである
  • ・マイホームを売った年の前年から翌年までの3年の間に新しいマイホームを買い換えること
     また、新しいマイホームには取得した時期により以下の期間までに住むこと
     売った年かその前の年に取得……売った年の翌年12月31日まで
     売った年の翌年に取得……取得した年の翌年12月31日まで
  • ・売り主と買い主が親子や夫婦など、特別な関係でない(家族の他に個人的にやり取りをしている法人なども含む)
メモ
居住期間が10年を超えることが条件になっていますが、例えば転勤などで住んでいない時期があったとしても、居住期間が通算で10年以上なら該当します。
ただし、家屋と敷地の所有期間が10年を超えていることが前提となります。

この特例で注意したいのは、譲渡所得税の納税が先送りになるだけで非課税になるわけではないということです。

しかし納税の先送りは「新しく購入した住まいを売却するまで」なので、新しい住まいを売らなければ課税の対象にはなりません

不動産のプロ
また、マイホームの買い替え特例は他の特例と併用ができないので使うかどうか慎重に判断しましょう。

7-4.マンションの所有期間が10年を超える場合

他に使えそうな特別控除はないかな?
不動産のプロ
マンションの所有期間が10年を超える場合に使える特例もありますよ。

売却するマンションの所有期間が10年を超える場合、適用条件を満たすと譲渡所得税の税率が軽減される特例が使えるようになります。

これを「10年超所有軽減税率の特例」といいます。

通常、譲渡所得税の税率は以下のとおりです。

【譲渡所得税の税率】

※横にスクロールできます
所得税 住民税 復興特別所得税 合計
長期譲渡所得 15% 9% 0.315% 24.315%
短期譲渡所得 30% 9% 0.63% 39.63%

所有期間が5年を超える場合、所得税と住民税を合わせて譲渡所得税の税率は20.315%となります。

しかし10年超所有軽減税率の特例を適用すると、譲渡所得のうち6,000万円以下の部分の税率が14.21%に軽減されるのです。

ちなみに6,000万円を超える部分の税率は通常と同様の20.315%です。

「適用の条件はどんな感じなんだろう?」

それでは10年超所有軽減税率の特例の適用条件を確認しましょう。

【10年超所有軽減税率の特例の適用条件】
  • ・今は住んでいないが以前住んでいた場合、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却している
  • ・売った年の1月1日において所有期間が10年を超えている
  • ・売った年の前年と前々年にこの特例を受けていない
  • ・売った家屋や敷地についてマイホームの買い換えや交換の特例など他の特例を受けていない
    ただし、3,000万円の特別控除の特例は重ねて受けることができる
  • ・売り主と買い主が親子や夫婦など、特別な関係でない(家族の他に個人的にやり取りをしている法人なども含む)

うれしいことにこの特例は「3,000万円特別控除」と併用することができるのです。

参考までに譲渡所得が9,500万円だった場合の特例適用前と適用後を比較してみましょう。

【特例適用前と適用後の譲渡所得税の比較】

※横にスクロールできます
特例なし 3,000万円特別控除 3,000万円特別控除
+
10年超所有軽減税率の特例
譲渡所得 9,500万円 9,500万円 9,500万円
特別控除 なし -3,000万円 -3,000万円
税率 20.315% 20.315% 6,000万円 500万円
14.21% 20.315%
譲渡所得税 約1,930万円 約1,320万円 約954万円
特別控除だけでも600万円近くの差があるのに、軽減税率の特例と併用すると約1,000万円も差が出るんだね。

以上、マンションの売却で使える四つの特別控除を説明しましたが、どれも確定申告の際に適用の申請をします。

マンションを売却した際には、必ず確定申告をしましょう

8.まとめ

マンションの売却方法には「仲介」と「買取」があります。

できるだけ高額で売却したい場合は仲介を、時間をかけずに素早く手放したい場合は買取を選ぶと良いでしょう

しかし仲介を選んだ場合でも、マンションの売却までの流れをしっかり把握して事前準備を徹底し、信頼できる不動産会社を見つけることができればスムーズに売却することができます。

信頼できる不動産会社を探すには「不動産一括査定サイト」を活用するのがおすすめです

複数の不動産会社に査定を依頼し、査定額を比較することで売りたいマンションに適した不動産会社を見つけることができます。

またマンションを売却するには仲介手数料や税金など、さまざまな費用がかかります。

中でも税金は、売却価格が高くなればなるほど金額が大きくなります。

しかし特定の条件を満たすことができれば、税金を節約できる特例が受けられます

自身が使えそうな特例を把握し、マンション売却にかかる費用を節約しましょう。

株式会社チェスター
株式会社チェスター税理士法人チェスターグループの不動産会社です。年間100億円以上の売却案件を取り扱っています。グループには税理士法人の他、司法書士事務所もあり、各分野の専門家と連携してスムーズに不動産売却・購入を進められます。特に相続不動産の売却や、相続対策の不動産購入に多くの実績があります。
取締役阿部 雅行
取締役阿部 雅行
宅地建物取引士二級建築士。戸建て分譲住宅の企画、不動産仲介業務、相続不動産の売買に関する業務などを経験した後、2015年に株式会社チェスターの取締役に就任。
株式会社チェスター取締役の阿部雅行

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