土地価格・土地相場を簡単に知る方法
土地の価格や土地の現状の売買相場を不動産会社に依頼せずに自力で調査する方法を具体的にいくつかご紹介します。
福留 正明
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1)固定資産税評価額を1.14倍する方法
土地・不動産の所有者には年に一度、5月頃に固定資産税納税通知書(課税明細書)が送付されると思います。そこには、実際に納める固定資産税・都市計画税の金額のほかに、その税額を計算するための根拠となる”固定資産税評価額”の記載が必ずあります。この固定資産税評価額は、毎年市区町村が、対象不動産付近の実際の売買事例等をもとに決めている金額です。理論的には、この固定資産税評価額を1.14倍したものが時価、いわゆる売買価格となるように設定されています。ですので、この固定資産税評価額を1.14倍することでおおよその土地相場が判明します。ただし、土地・不動産は個別性が非常に高いものであるため、正確性には欠けることもあり注意が必要です。
2)相続税路線価を1.25倍する方法
さきほどの固定資産税評価額とは別の指標で相続税路線価というものがあります。こちらは、固定資産税ではなく相続税を計算するための指標となっています。
相続税の路線価格は、毎年7月頃に以下の国税庁のサイトで公表されます。路線ごとに価格が設定されており、千円単位での表記がされています。例えば、200と記載されている場合は、1㎡あたり20万円という意味です。つまりご自身の土地の広さが、例えば100㎡の場合は20万×100㎡=2,000万円が路線価価格となります。
この路線価はさきほどの固定資産税評価額とは異なり、時価の約8割になるように設定されています。ですので、逆にこの路線価価格を1.25倍することでおおよその時価(売買相場)を知ることができます。前述の事例ですと、2,000万×1.25倍=2,500万円ということになります。
3)公示価格から調査する方法
固定資産評価額や路線価格とは異なり、この公示価格は最も時価、つまり売買価格に近い数値となります。
ただし、この公示価格はポイントごとにしか公表されていないため、価格を知りたい土地の近くにこの公示価格のポイントがなければ正確性に欠けてしまう可能性があります。
ただ、次のような方法で計算することも可能です。
例えば、対象地の最寄りの公示価格が10万円/㎡でそこの路線価が8万円/㎡、そして対象地の路線価は10万円/㎡の場合。10万×(10万÷8万)=12.5万円/㎡が計算上の公示価格となります。
4)近隣の売買事例から調査する方法
近隣の類似の不動産で、直近実際に売買された事例があれば、この方法が一番確実で正確です。
なかなか該当するケースは少ないと思いますが、念のため確認してみましょう。
面積が異なれば単純に計算式で割り戻し計算をしてみると良いでしょう。例えば、近隣で100㎡の土地が1,000万円で売買された事例があり、自身の所有地が120㎡の場合は、おおよそ1,200万円ほどで売れそうという目測がたてられます。
5)近隣不動産の売り出し情報から調査する方法
前述の4)では、実際に売買が成立した事例しか調査することができません。まだ売買は成立していないが、売りに出されている価格を参考にすることも可能です。
これは不動産業者が閲覧することができるレインズという情報サイトで網羅的に確認することができますが、一般の方は残念ながら見ることができません。
ただ、以下のようなサイトでも実際の売り出し価格を調査することができますので参考にしてみてください。
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