住宅ローンが残っている家は売れない?売却が難しいたった1つの理由

ローンの残る家は売れないの?

さまざまな事情から引っ越しを視野に入れることになり、現在の住居を購入した際の住宅ローンが残っているという場合、家を売却することができるのか不安に思う方も多いのではないでしょうか。

住宅ローンが残っていても家を売ることはできます。ただし、難しいのも事実です。

住宅ローンが残っている家を売却しづらい理由はたった一つしかありません。逆にいえば、それをクリアすることさえできれば住宅ローンが残っていても家は売却できるのです。

この記事では住宅ローンが残っている家の売却が難しい理由と、それを乗り越えて売却に成功するためのコツを徹底解説します。

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Q&A 良くある疑問
ローンが残っている家は売れないの?
ローンが残っていても家を売ることは可能です。ただし、引き渡しのタイミングでローンを完済する必要があります。
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ローンが残っている家を売るのが難しいのはなぜ?
多くの場合、家を売却して得られるお金だけではローンの残債を返すことができないからです。
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ローンが残っている家を売るにはどうしたら良い?
不動産一括査定サイトを利用して複数の不動産会社を比較し少しでも高値で売却してくれる不動産会社を探すこと、売却にかかるお金を事前に計算しておくことがポイントです。
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売却代金でローンが完済できない場合はどうしたら良いの?
新居を購入する予定の方は、「住み替えローン」が利用できる可能性があります。次のローンが組めない方は、任意売却を視野に入れましょう。
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この記事の監修税理士
監修税理士の税理士法人チェスター代表 福留正明
税理士法人チェスター代表
福留 正明
公認会計士・税理士・行政書士。相続税対策に強みを持つ税理士法人チェスターの代表社員。株式会社チェスターでは、年間100億円以上の売却案件を豊富に取り扱っている。 TV/雑誌など各種メディアからの取材歴多数。また、土地や相続についての書籍も多数出版している。
株式会社チェスターは、総勢190名以上の税理士法人グループの不動産会社です

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1.ローンが残っている家を売るのが難しいたった一つの理由

ローン返済中の家であっても、売却は可能です。

ただし、引き渡しのタイミングでローンが完済できなければなりません。ローン返済中の物件には、ローンを貸し出している金融機関の「抵当権」が含まれており、その抵当権を抹消しなければ、物件の所有権を移すことができないためです。

ローンが残っている家の売却は難しいと言われるのは家を売却して手元に入ってくるお金だけではローンが完済できないことが多いからです。逆にいえば、この問題さえクリアすればローンの残っている物件でも問題なく売却することができます。

どういうことなのか、詳しく説明していきましょう。

1-1.ローン返済中の家には「抵当権」がついている

実は、ローン返済中の家は完全に名義人のものとなっているわけではなく、金融機関が「抵当権」という権利を有しています。

家をローンで購入したということは、金融機関が購入者の支払うべき家の代金を立て替え、購入者はその金融機関に対して購入資金と手数料を分割で返済しているという状態です。

万一名義人がローンの支払いができなくなるようなことが起きれば、金融機関は家の購入資金を支払っただけとなってしまいます。それを防ぐため、金融機関は抵当権といって、家の購入者=債務者がローンを支払えなくなった場合にその住宅を担保として差し押さえることのできる権利を有しているのです。

1-2.引渡し時にローンを完済して抵当権は抹消しなければならない

ローンが残っている物件を売却する場合には、物件の引き渡しと同時に抵当権を抹消する必要があります。

抵当権が残っている状態で家の引き渡しが行われてしまうと、買い主はある日突然自分とは無関係な売り主のローン滞納のせいで家を差し押さえられるリスクを負うことになってしまいます。自分が借りてもいないローンの抵当権が残っている物件を買おうという方はいませんよね。

抵当権はその性質上、ローンを完済しなければ抹消することはできません。

そのため、ローンの残っている物件を売却する場合には、買い主に物件を引き渡すと同時にローンを完済し、司法書士に抵当権を抹消する登記変更を行ってもらう必要があります。

1-3.多くの場合、家の売却代金だけではローンを完済できない

家の売却金が実際に自分の口座に振り込まれるタイミングは、物件の引き渡し日です。

引き渡しと同時にローンを完済して抵当権を抹消する際には、買い主(もしくは買い主が借りた住宅ローンを融資する金融機関)から受け取った代金をローンの残債の返済にあてることができます。

代金でローンを完済することができれば、滞りなく売却を済ませられるということです。

しかし残念ながら、多くの場合、家を売却した代金だけではローンは完済することができないのが実情です。

住宅ローンは、住宅や土地を購入したときの金額に対して、返済期間に応じた金利手数料がかけられた金額を分割で返済していく形のいわば借金です。返済までに時間がかかればかかるほど、支払う利子の金額は大きくなっていきます。

一方、住宅ローンで購入した住宅の価値は、経年により大きく減少していきます。

図 新築の住宅の価値の落ち方

新築の住宅の価値の落ち方

国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」を元に作成

家の価値は新築から10年ほど経つと大きく下がってしまい、マンションでは新築の80%、木造戸建て住宅の場合は50%にまで下がるといわれています。しかも、家を売却する際には、各種の手数料や税金などの経費を支払わなくてはなりません。

そのため、売却して得るお金が住宅ローンの残債を上回ることは滅多にないのです。

ちなみに、ローン残債額が、物件を売却した際に得られる金額を上回っている状態を「オーバーローン」、逆にローン残債額が売却して得られる金額を下回っている状態を「アンダーローン」といいます。多くの場合ローンの支払いペースよりも住宅の価値が下落するペースの方が早いため、オーバーローンとなってしまうのです。

2.ローンが残っている家の売却を成功させる2つのカギ

ローンが完済できていない家の売却は、往々にしてオーバーローンになってしまいがちです。きちんと考えて売りに出さなければ、そもそも家が売れなかったり、多額の残債が残ってしまったりする可能性があります。

このような失敗を避ける2つのポイントは、不動産会社選びと売却費用の準備です。

2−1.少しでも高く家を売ってくれる不動産会社を探す

売却で得られるお金がローン残債を上回る事態は避けられなかったとしても、少しでも高い金額で売却を決め、補填しなければならない金額を極力少額に抑えたいところです。

そのためにまず重要なのが、なるべく高値で家を売ってくれる不動産会社を見つけることです。

2−1−1.ローン完済のために高く売ってくれる不動産会社を見つける

「仲介」で家を売る場合、不動産会社の営業担当者が売却活動を行い、買い主を探すことになります。

不動産売却の簡単な流れ

不動産会社選びに失敗すると、営業担当者がきちんと売却活動を行ってくれなかったり、自社で買い主を見つけようと必要以上の値下げを勧めてきたりする場合があります。

家を売る際に最も重要なのが不動産会社選びといっても過言ではないでしょう。慎重に検討して決定する必要があります。

必ず、複数の不動産会社に査定を依頼し、その結果を比較して選ぶようにしてください。

2−1−2.不動産一括査定サイトで不動産会社を比較

それでは、不動産会社はどうやって選ぶのがよいのでしょうか。お店でものを選ぶとき同様、不動産会社を選ぶ際にも複数の不動産会社を比較して検討しなくてはなりません。

しかし、インターネットで検索したり、街中を歩き回ったりして何軒もの不動産会社を探し、それぞれの会社に査定を依頼し、家の情報をそれぞれの担当者に送って……というのは非常な手間と時間のかかる作業です。

実は、このような煩雑な作業を無料で簡単に行えるようにしてくれるサービスがあります。複数の不動産会社に一括で査定を依頼することができる「不動産一括査定サイト」と呼ばれるサービスを利用し、賢く不動産会社を選びましょう

広さや築年数、立地などの売りたい物件の売りたい物件の情報と、売り主の連絡先などを入力するだけで、その不動産一括査定サイトに参加している不動産会社のなかから売りたい物件のある地域を取り扱っている企業がピックアップされ、複数社に同時に査定を依頼することができます。

不動産一括見積サイトの概要図

不動産会社には、それぞれに異なる特色があります。幅広い販路を持っている大手の不動産会社、物件のある地域を熟知している地元密着型の不動産会社、中古物件の売買や一戸建て・マンションなど特定のジャンルの物件の取引に特化した不動産会社などさまざまです。

どのような販路を持っているか、どのような物件の取引を得意としているかによって、不動産会社の提示する査定価格は異なるため、異なる特色を持った複数の不動産会社に査定を依頼するようにしましょう。

不動産一括査定サイトによって参加している企業が違うため、複数の不動産査定サイトを活用するのも重要です。おすすめの不動産一括査定サイトは以下です。

【おすすめの不動産一括査定サイト】

※横にスクロールできます
こんな方におすすめ サイト名 特徴
みんなにおすすめ Home4U 大手不動産会社から地域密着型の中小までバランス良くカバーしている、日本で最も歴史の長い不動産一括査定サイト。
首都圏の物件 おうちダイレクト エリアは限られているが、Yahoo!やSRE不動産など他にない独自の販売チャネルが特徴。マンション売却に特化した不動産会社が多い。
地方の物件 HOME’S 不動産情報サイトLIFULL HOME’Sが提供する売却査定サービス。
1,700社以上の不動産会社が参画し、多くの情報が提供されていて不動産会社の特色や雰囲気がわかるようになっている。
イエウール 参加している不動産会社が1,900社と業界でも随一で、大手企業がカバーしていない地方の小さな不動産会社にも査定を依頼できる。

なお、通常の査定で出てくる価格は、「三カ月程度の時間をかければこれくらいの金額で売れるだろう」という参考価格です。物件の立地や条件などによっては、季節によって需要が変動することもあるかもしれません。多少時間がかかっても高く売りたいという場合には、その要望を伝えるようにしましょう。

2−2.売却にかかる費用を事前に計算しておく

家を売却すれば売上金が手元に入ってくるのは当然のことですが、お金は入ってくるだけではありません。実は家を売却する際には、売り主が支払わなくてはならない費用というものも存在します。

買い主から支払われるお金のなかから支払うことはできますが、その分手元に残るお金は減るということを承知しておかなくてはなりません。

【売却にかかる費用】

※横にスクロールできます
費用 条件 費用
仲介手数料 成約価格が200万円以下 成約価格の5%
成約価格が200万~400万円 成約価格の4%+2万円
成約価格が400万円~ 成約価格の3%+6万円
抵当権抹消登記費用 登録免許税 3,000円
司法書士への報酬金 8,000円~12,000円程度
印紙税
※2020年3月31日までの契約には軽減税率が適用され()内の価格が適用される。
成約価格が100万〜500万円 2,000円(1,000円)
成約価格が500万〜1,000万円 1万円(5,000円)
成約価格が1,000万〜5,000万円 2万円(1万円)
成約価格が5,000万〜1億円 6万円(3万円)
成約価格が1億〜5億円 10万円(6万円)
不動産譲渡所得税 所有歴5年以下の不動産を売却 所得税30.93%+住民税9%
所有歴5年超の不動産を売却 所得税15.315%+住民税5%
測量費 確定測量費用 60万〜80万円
早期返済手数料 ローンを一括返済する場合、金融機関によっては手数料を求められます。売却を検討する段階で確認しておきましょう。
ローン残債 ローンの金利手数料はいつ返済を行うかによって異なります。売りに出す前におおよその金額を確認しておき、引き渡し日が決定した段階で金融機関に連絡しましょう。

※補足
仲介手数料は、成約金額に応じた上限額が宅地建物取引業法によって定められています。表に記載しているのは、定められた手数料の上限額を求める速算式です。上限額ということはもちろん、不動産会社にはこれを下回る手数料を受け取ることも認められていますが、多くの不動産会社はこの法定手数料を取っており、これを下回る手数料を謳っている企業のなかには、通常仲介手数料に含まれる諸経費を請求してくる悪徳業者も含まれている可能性があるので注意が必要です。

※補足
譲渡所得税は、買い主から支払われた金額から住宅の購入にかかった費用および売却にかかった諸経費を差し引いた金額=譲渡所得に対して課せられるものです。オーバーローンであった場合には支払うことはありません。また、仮に譲渡所得が生じた場合であっても、売却した物件がマイホームであれば3,000万円までは通称「3,000万円特別控除」という控除を受けることができる可能性があります。

自分の物件を売りに出す前に、どのような費用がかかるのか、いったいいくらほど支払う必要があるのかを計算し把握しておきましょう。

3.売却代金でローンが返済できない場合の対処法

オーバーローンのまま家を売却しなければならなくなった際には、売却して得られるお金とローン残債の差額を工面する必要があります。

まとまったお金が必要となるため、資金調達をどのように行うのか、必ず事前に考えておかなければなりません。

ご自分の預貯金で対応できるのであれば心配ありませんが、残債の額によっては完済のために新たにお金を借りる必要なども出てくる可能性があります。

このセクションでは、ローン残債と売上金との差額を預貯金などでまかなうことができなかった場合の選択肢を解説します。

3−1.住み替える人は住み替えローンを利用しよう

現在の住居を売却して新たな住宅を購入する「住み替え」を検討している場合には、「住み替えローン」あるいは「買い替えローン」と呼ばれるローンを利用できる可能性があります。

住み替えローンとは、現在のローンの不足額を新しい家のローンに上乗せして借り替えることができるローンのことです。

住み替えローンの概念図

住み替えローンの概念図

自己資金を調達する必要がないので便利なローンではあるのですが、「住み替えローン」は新しい家の住宅ローンに元の住宅ローンの残債を上乗せしているため、契約の段階でオーバーローンになってしまいます。

契約の際には、通常の住宅ローンよりもさらに慎重な検討が必要になるといえるでしょう。長期的な収支を見越し、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。

3−2.次のローンが組めない人は任意売却を検討しよう

住み替えローンを利用するということは、さらなる借り入れを行うということです。

借り入れを増やすのに無理がある、住み替えローンの審査が降りないといった場合には、「任意売却」を検討しましょう。

任意売却とは、経済的な理由からローンを返済することができなくなった方が、抵当権を有する金融機関の合意を得て市場での売却を目指すものです。

一般的にローンが滞った物件は「差し押さえられて競売にかけられる」というイメージがあるかもしれませんが、競売の場合には裁判所が差し押さえを行って市場価格よりも2〜3割程度安い価格で売りに出すのに対し、任意売却の場合には売り主が自分の意思で進め市場に売りに出します。

任意売却を行なってもローンが残ってしまった場合には金融機関と相談し、無理のない範囲で返済計画を立て直すことになります。

ただし、任意売却に至るということはローンが完済されないまま金融機関が抵当権を抹消するということです。金融機関は当然のことながらローンが完済されることを望んでいるため、基本的には、任意売却はローンを滞納してしまった場合に行うものとされています。

もっとも任意売却で売却した場合には競売よりも高い価格で売ることができるため、金融機関にとってもメリットはあるといえます。ローンは滞納していないが任意売却を行いたい、という場合は、金融機関との交渉が必要です。

任意売却を行なった場合、金融機関はローン契約を破棄し「事故債権」とします。この情報は「個人信用情報機関」と呼ばれる機関によって管理され金融機関やクレジットカード会社、携帯電話会社などに共有されるため、クレジットカードの新規作成や更新ができなくなったり、携帯電話の本体料金割賦を含むローンが組めなくなったりする可能性が高くなります。

任意売却を行わざるを得ない状況になってしまった場合には、任意売却の実績がある不動産会社を選ぶようにしましょう。任意売却の経験が豊富な不動産会社のなかには、弁護士としっかりした連携体制を取っており、今後について相談できるところもあります。

4.1分で分かるこの記事のまとめ

ローンが残っている物件であっても、売却することは可能です。ただし、買い主に物件を引き渡す時点までにローンを完済しなければなりません

売却代金をローンの完済にあてることはできますが、ローンの返済ペースよりも住宅の価値が下落するペースの方が早いため、ローンの残債が売却価格を上回ってしまう「オーバーローン」と呼ばれる状態に陥りがちです。また、売却の際には各種の手数料などを支払わなくてはなりません。

極力オーバーローンを避けるため、あるいは少額に抑えるため、物件は少しでも高値で売るべきです。その際、重要なのは不動産会社選びです。必ず複数の不動産会社の査定結果を比較・検討して慎重に選びましょう。

ローンが残っている物件の売却を検討している場合には、まずはローンがいくら残っているのかを確認し、不動産一括査定サイトで査定を依頼するところから始めてください。

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