底地は売却した方が良い?底地の売却方法と相続税評価額
底地を保有している地主の中には、地代収入がさほど見込めない、相続のことを考えるとこのままで良いのか不安という方も多くいらっしゃることと思います。
今回は、底地のメリット・デメリットや売却方法についてご紹介したいと思います。
福留 正明
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目次
1.底地とは
借地権付の土地を底地と言います。土地の使用に関する権利(借地権)を売却し、土地の所有権のみを保有している状態です。底地を所有している方を地主と言います。
借地権を取得した借地人と借地契約を結び、借地人は地主に地代を支払います。
底地の所有者は地主ですが、地主が自由に使うことができない土地ということになります。
2.底地のメリット・デメリット
上記図をみていただくとわかるように、底地はメリットよりもデメリットの方が多いのです。
では、底地を売却しようとした場合、借地権の付いている底地の売却ができるのでしょうか?
3.底地の売却方法
底地を売却する方法は誰に売却するか、どのように売却するかがポイントとなります。
そもそも底地は、借地権が付いている土地です。そのため、第三者が底地を買ったとしてもその土地を自由に利用することはできません。
借地権を単独で販売しても価値が下がることと同じように、底地を単独で販売しても高い値段で売却するということは難しくなります。一般的に、底地の評価額は更地の10%~15%と言われています。
例えば、更地としての評価額が4,000万円の土地だとしても、借地権の付いている底地の評価額は400万円~600万円となります。
それでは少しでも高く売却するにはどのような方法があるのでしょうか。
3-1.底地を更地の評価額のおおよそ50%で売却する方法
(1)借地権者に底地を売却する
その土地を借りる権利である借地権を持っている借地権者に、底地も買い取ってもらうという方法です。
このケースは、借地権者にもメリットがあります。
借地権者は底地の所有者である地主に地代を支払ってその土地を利用していますが、底地を買い取ることで
完全所有となるため、地代を支払う必要はありません。また、建て替えや売却を検討している時もご自身の土地であれば容易に行うことが出来るようになります。
(2)底地の一部と借地権の一部を等価交換する
ご自身が保有している底地の一部と、借地権者が保有している借地権の一部を交換します。
こうすることで、それぞれが単独所有となる土地を保有することになります。土地の面積は小さくなりますが、地主が自由に土地を使用することも可能になります。また、底地として売却するよりも売却もしやすくなります。
更地として売却した場合の評価額を比較して検討してみてください。
3-2.借地権者と協力して売却を検討する方法
底地が単独で販売することが難しいとご説明しましたが、借地権者が保有している借地権も単独での売却は難しい部分があります。
地主、借地権者の両者が売却を検討している場合には、協力して売却することも可能です。
借地権の契約更新や、借地権者に相続が発生した場合などで検討される方が多くなります。
底地と借地権を一緒に売却することができるので、単独で売却するよりも売却しやすくなります。
取り分に関しては、借地権割合と底地の割合で分けることが多いようですが、双方の事情などによって変わります。
3-3.安くなってもすぐに売却したい場合
どうしても、すぐに底地を売却したいという場合には、第三者に売却するという方法があります。
第三者といっても、個人間で売却するというのは買い取る方のメリットが低いため、買い手がつくことは
難しいでしょう。この場合には、不動産業者が買取りを行うことがほとんどです。
不動産会社の中には、買取を専門とした業者もあります。不動産会社に買取りをしてもらうと、最初にご説明したように、更地の評価額の10%~15%が買取りの相場となります。
もし、不動産会社に買取りを依頼する場合には、しっかりと比較して信頼のおける不動産会社に依頼するようにしましょう。
4.底地は相続財産に含まれる?
地主さんが亡くなった場合、当然、借地権付の底地は相続財産となります。相続財産となるということは
相続税の課税対象となるということです。
4-1.底地の相続税評価
底地の相続税評価の方法は借地権と同様に路線価を基にした方法で算出されます。
借地権割合は路線価図に記載されています。
例えば、更地の評価額が4,000万円だった仮定し、借地権割合がCの70%だったとすると、
底地の相続税評価額は1,200万円となります。完全所有の土地と比較すれば、相続税評価額は低くなりますが、このような底地を複数所有している場合には、それなりの相続税が課税されることとなります。
まとめ
底地は単独での売却が難しく、相続発生時には相続財産となり相続税の課税対象となります。
近年では、底地はメリットよりもデメリットが多くなっています。
とは言え、先祖代々受け継いできた土地です。資産として底地を見た時に、売却をすべきか相続税を支払ってでも残しておくべきかとい判断は難しいものがあります。
このような場合には、不動産鑑定士や相続に強い税理士に相談してみることをおすすめします。また、売却を検討する場合にはなるべく高く売却ができるよう、タイミングを十分に考慮して下さい。不動産業者に売却する場合には複数社を比較するようにしてください。
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