実家の価値を知る方法は?相続した家を高値で売るコツや注意点も解説

「実家を売りたいけれど、今どのくらいの価値があるんだろう?」

「実家の価値を知るためには、どうすればいいんだろう?」

実家を相続した方や相続する予定のある方は、このような疑問をお持ちではないでしょうか。

不動産のおおよその価格は固定資産税評価額や公示価格、路線価、実勢価格などから調べることができます

しかし不動産の専門的な知識がない方にとって、このようなデータから自力で実家の価値を確かめるのは難しいことですよね。

そこでおすすめなのは、不動産取引のプロである不動産会社に査定を依頼する方法です。

不動産会社に査定を依頼すれば、豊富な経験や知識をもとに売却を見越した実家の価値を算出してもらえます。

不動産売却のプロ
この記事では実家の価値を算出する四つの方法や実家を売るメリット・デメリットなどを詳しく解説します。


1.実家の価値を知る方法

実家を売却するとしたら、どれくらいの価値があるのか知りたいな……。
実家の価値を知るには、どのような方法があるのかな?

実家の価値は、以下の四つのうちいずれかの方法で調べることができます。

建物は経年劣化によって価値が変化するため、物件の価値は建物と土地とで別々に算出します。

なお方法2は土地部分の価格のみを概算する方法です。

どれが適しているかは状況によって異なるため、それぞれを比較してご自身にあった方法で調べましょう。

不動産売却のプロ
この章では実家の価値を知るための方法を不動産についての知識がない方にも分かりやすく説明していきます。

方法1 固定資産税評価額から算出する

実家の価値を調べるには、固定資産税評価額から目安を算出する方法があります。

固定資産税評価額とは
総務大臣が定めた基準をもとに各市町村(東京23区は都)が算定する不動産の評価額のことで、固定資産税を算出するために用いられます。実家の所在する市区町村からその年の1月1日時点の不動産所有者に送られてくる固定資産税の課税明細書で確認できます。

課税明細書の様式は各市区町村によって異なりますが、通常「価格」または「評価額」の項目に固定資産税評価額が記載されています。

なお固定資産税評価額は土地と建物とに分かれており、土地部分については以下の計算式で算出された値が目安になります

【固定資産税評価額から地価の目安を算出する方法】
  • 固定資産税評価額÷0.7=地価

建物の評価額は再建築価格(その建物を評価基準日に再建築した場合の価格)を基準としており、築年数によって経年劣化した分を控除して算出されています。

そのため建物の場合は固定資産税評価額をそのまま価格の目安として捉えることができます

ただし市場での価値は物件の状態や条件、需要などに左右されるので、実際の取引価格とは大きく異なるケースもあり注意が必要です。

不動産売却のプロ
固定資産税評価額から調べる方法は、実家の売却を見越している方や正確に価値を確かめたい方には不向きだといえますが、大体の価値が分かれば良いという方にはおすすめです。

方法2 公示価格や路線価から算出する

実家の土地部分の価値は「公示価格」や「路線価」を使って算出することができます

公示価格とは
国土交通省の土地鑑定委員会が毎年公示する標準地(都市計画区域内で選定された標準的な土地、令和4年は全国26,000地点)の価格であり、正式には「地価公示価格」といいます。地価公示法に基づき、毎年1月1日時点に鑑定が行われ、各標準値の1㎡当たりの価格がその年の3月に公示されます。土地取引や資産評価などをする際の客観的な目安として活用されています。
路線価とは
国税庁が公示価格や過去の不動産取引の価格などを参考に定めた土地の価格です。土地に面する道路ごとに1㎡当たりの評価額が1,000円単位で記されます。主に市街地や住宅用地などで採用されており、相続税や贈与税の課税標準としても利用されています。なお毎年1月1日時点の価格が7月に発表されます。
不動産売却のプロ
公示価格や路線価はどちらも公的な基準として定められた価格であるため、おおよその地価を把握するのに役立ちます。

公示価格は国土交通省が提供する「土地総合情報システム」で検索することができます。

最後に指定したエリアの公示価格が表示され、実家に最も近い住所の価格が参考値となります。

なお地価公示価格は1㎡あたりの価格なので、実家の平米数(㎡)を乗じればおおよその地価を算出できますよ。

【公示価格から地価を算出する方法】
  • 公示価格×土地の平米数(㎡)=地価

また実家のあるエリアに路線価が定められている場合、路線価から地価の目安を算出できます

路線価は国税庁サイトの「路線価図・評価倍率表」で調べることができます。

市区町村が表示されたら実家のあるエリアを選択し、地名一覧から該当する路線価図を探しましょう。

路線価図にはその道路に面する土地の1㎡あたりの路線価が1,000円単位で記載され、路線価の右側に借地権の割合を示すアルファベットが記されています。

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例えば路線価が500Dの場合、道路に面する土地の1㎡あたりの地価は500,000円となります。

路線価から地価を算出する式は以下のとおりです。

【路線価から地価を算出する方法】
  • 路線価×奥行価格補正率×宅地面積=地価
  • ※奥行価格補正率は国税庁サイトで確認できます。

定価が存在しない土地の価格において、公的な指標を参考にできれば安心ですよね。

しかし公示価格や路線価はあくまで「その土地の基準となる価格」であるため、実際の不動産市場での取引価格や相場とは異なることに注意が必要です。

メモ
都市部や人気住宅地など需要の高いエリアであれば、これらの基準より高値で売却できる可能性があります。一方で過疎化が進むような需要の低いエリアであれば、低い価格で取引されることも考えられます。また土地の条件や法規制の違いなどによって、同じエリアにあっても相場が大きく異なるケースもあります。

売却を検討される場合には、あくまで目安の一つとして捉えておくと良いでしょう。

方法3 周囲の物件の実勢価格から算出する

実家の周辺にある物件の実勢価格からおおまかな価値を知ることもできます

実勢価格とは
実際に市場で不動産が取引される価格をいいます。最終的に取引が成立した価格を指すため、事前に算出できるのはあくまで目安です。

実勢価格は国土交通省の「土地総合情報システム」で調べることができます。

土地総合情報システムのトップページから「不動産取引価格情報検索」にアクセスすると、以下の画面が表示されます。

不動産取引価格情報検索

取引の時期や不動産の種類、地域を入力して、実家と条件の近い物件の実勢価格を検索しましょう。

検索結果は以下のように表示され、実勢価格だけではなく取引された不動産の面積、物件の構造などの情報も知ることができますよ。

不動産取引価格情報検索
国土交通省「土地総合情報システム 不動産取引情報検索」東京都の検索結果

実家の条件に近い物件があれば、相場を把握する際の参考になるでしょう。

ただし不動産の取引価格はそれぞれの条件や売却のタイミングなどによって異なるため注意が必要です。

不動産売却のプロ
実際の市場での相場はさまざまな観点から判断する必要があるため、専門知識がなければ正確に把握することは難しいといえます。

方法4 不動産会社に査定を依頼する

自分でデータを見て実家の価値を調べるのは大変そうだな……。
売却を考えているから、正確な相場を知っておきたい……。

自力で実家の価値を調べるのが難しいという方やできるだけ正確な相場を知りたいという方は、不動産会社に査定を依頼するのがおすすめです。

査定の依頼を受けた不動産会社は、物件の状態や立地、過去の取引データなどから総合的に判断して査定額を算出します。

不動産取引のプロに査定をしてもらえば、自分で概算するよりも高い精度で実家の価値を知ることができますよ。

なお査定は1社のみではなく複数の不動産会社に依頼しましょう

査定額はその会社が仲介することを想定した目安であるため、提示される金額に大きな差が出るケースも少なくありません。

会社によって売却を得意とする物件のジャンルや地域、販路などは異なります。

まずは相場を確かめるために複数の不動産会社の査定結果を比較すると良いでしょう。

注意
不動産会社が算出する査定額はこのくらいの価格で売れるだろうという予想であり、その金額での売却を保証するものではありません。不動産会社のなかには契約を結ぶためだけに、他社より高い査定額を提示する悪質な業者も存在します。査定の結果が出たら必ず根拠を尋ね、納得のいく回答が得られることを確かめましょう。

なお不動産の査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります

机上査定/訪問査定とは
机上査定は立地や広さ、間取り、築年数などの物件の情報、市場の動向や過去の取引データをもとに査定額の算出を行う方法です。訪問査定は不動産会社の担当者が直接現地を訪問し、物件の状態や周辺環境などを勘案して査定する方法です。
机上査定と訪問査定

一般的には、まず6〜10社程度の不動産会社に机上査定を依頼し、査定結果を比較して2〜3社を絞り込み訪問査定を依頼します。

2.相続した実家を売るメリット

実家を相続したんだけど、所有し続けるより売却する方が良いのかな?
相続した実家を売る場合、具体的にどんなメリットがあるの?

このように相続した実家を売却するべきか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

また売却する際のメリットを確認してから判断したいという方も多いのではないでしょうか。

現金や有価証券などの資産とは異なり、不動産はメンテナンスが必要な現物資産です。

所有しているだけで維持費や管理費、税金などがかかるため、売却するかどうか早めに方針を決めておくことが重要です。

この章では相続した実家を売る四つのメリットについて詳しく解説します。

【相続した実家を売るメリット】
相続した実家を売るメリット
不動産売却のプロ
相続した実家を売却する場合、主に金銭面で大きなメリットがありますよ。

メリット1 資産価値が落ちる前に売却できる

実家を相続してすぐに売り出すと、資産価値が落ちる前に売却できるというメリットがあります。

不動産の価値は、築年数や経年劣化によって大きく変化します。

所有しているだけで物件自体が古くなり劣化も進むため、売却をするなら少しでも早い時期の方が好条件で取引できるでしょう。

不動産売却のプロ
需要の高いエリアであれば今後値上がりするケースも考えられますが、人口減少が進む日本において中古不動産の価格の上昇が期待できる地域は少ないといえます。

一般的な不動産の資産価値は所有し続けても上がらず、むしろ落ちるため、少しでも多くの資産を手元に残したいなら売却する方が良いでしょう。

メリット2 相続の手続きをしやすい

実家を売却して現金化すれば、相続の手続きをしやすくなります

実家の相続人が複数いる場合、遺言書に記載がなければ話し合いを設けて相続人同士でどのように分配するか決める必要があります。

この際にトラブルに発展することも少なくありません。

しかし実家を売却して現金化すれば公平に資産を分けることができ、実家の相続に関するさまざまなトラブルを避けられる可能性があります

メリット3 固定資産税がかからない

相続した実家を売却すれば、固定資産税を納める必要がなくなります

固定資産税とは
その年の1月1日時点の土地や家屋の所有者に課せられる地方税のことです。税率は各市町村によって異なりますが、土地や物件の評価額に1.4%の標準税率をかけて税額を算出するのが一般的です。

不動産の固定資産税は所有しているだけで発生するため、実家に住んだり貸し出したりして活用しない場合には不要な出費を続けることになってしまいます。

所有する資産ごとに発生するため、すでに自分の持ち家がある場合には両方の固定資産税を支払わなければならず負担が大きくなるでしょう。

なお故人の資産であっても固定資産税は発生するため、新所有者となる相続人に支払いの義務が生じます。

メモ
1月1日時点で実家の遺産分割の相続手続きが終わっていない場合、相続人全員の共有財産と見なされるので相続人全員が所有者となります。
不動産売却のプロ
固定資産税を支払いたくないという方は、早めに売却するのがおすすめです。

メリット4 売却額を相続税に充てられる

実家を相続したときには「相続税」が発生しますが、実家を売却すればその代金を相続税の支払いに充てることができます

相続税とは
相続や遺贈などによって取得した財産が基礎控除額を超える場合、超過した分に課される税金のことです。相続人は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10カ月以内に、相続税の申告および納税を行う必要があります。

相続税は相続したらすぐ支払う必要があるわけではなく、申告および納税までには10カ月の期間が設けられています。

そのため相続人となってから10カ月以内に売却することができれば、実家の売却代金を相続税に充てることも可能です。

ただし不動産を売却するときには、不動産会社に支払う仲介手数料や、所有権の移転などの各種手続きの費用が必要になります。

実家の売却代金で相続税の支払いをしたい場合には、実家の価値だけでなく売却にかかる費用も把握し、相続税の支払いが行えそうか事前に概算しておくと良いでしょう。

不動産売却のプロ
相続した物件の査定や売却を依頼する際、不動産会社にこれらの費用についても尋ねておくと安心です。

3.相続した実家を売るデメリット

実家を売却して、後悔する結果になったら嫌だなあ……。
実家を売却するデメリットについても知っておきたい……。

実家の売却を考えたとき、メリットだけでなくどのようなデメリットがあるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。

実際、相続した実家を手放すことに抵抗を感じる人も多いものです。

実家を売ることで生じるデメリットについてあらかじめ知っておけば、ご自身に合った選択をすることができますよ。

不動産売却のプロ
売却してから後悔しないよう、デメリットについても把握しておきましょう。
【相続した実家を売るデメリット】
相続した実家を売るデメリット

デメリット1 思い入れのある実家を手放すことになる

これまで実家を大切にしてきた方にとって、思い入れのある実家を売却して手放すことは最大のデメリットだといえます。

実家を売却する場合、資産価値が落ちる前に現金化できたり、固定資産税や維持費などの出費がかからなかったりといった金銭的なメリットがあります。

しかし必ずしもすべての人にとって売却が正解であるとは限りません

人によっては実家を所有し続けることが、金銭には代えがたいメリットだというケースもあるでしょう。

現実的な面を考慮するのは大切なことですが、金銭面や資産面のリスクを理解したうえで、それでも所有したいのであれば売却しないことも一つの選択です。

デメリット2 売却には相続人全員の合意が必要

実家の相続人が複数いる場合、相続人全員の合意がなければ実家を売却することはできません

メモ
民法第898条(共同相続の効力)において、相続人が複数いるとき相続財産は共有となると規定されています。この状態を「共同相続」といい、遺産分割によって解消されるまで続きます。

共同相続となる場合には相続人全員に所有権があり、各相続人が単独でできる行為とできない行為があります。

それぞれの持ち分に応じて不動産を使用したり修繕したりといった行為は認められていますが、売却や担保設定など他の所有者に不利益を与えてしまうリスクがある行為は禁じられています

不動産売却のプロ
共有相続の状態は制約が多く、トラブルに発展するリスクもあります。可能であれば早い段階で遺産分割を完了させておくか、売却についての話し合いを進めておくと良いでしょう。

4.実家を高値で売るコツとは?

実家を売却したいのだけど、少しでも高値で売るにはどうすればいいのかな……。
何か具体的なコツはあるのかな?

このように実家を手放すなら、少しでも好条件で売却したいと考える方が多いでしょう。

実家を高値で売るコツとして、以下の四つが挙げられます

不動産売却のプロ
実家の売却を成功させるために、四つのコツをしっかり把握しておきましょう。

コツ1 査定・内覧に備えて実家を片付ける

実家の査定や内覧に備え、あらかじめ屋内や敷地内の片付けをしておきましょう

家具などが残った状態でも不動産会社の査定を受けることは可能ですが、残留品があることでマイナス評価となり、処分費用などを見越して本来よりも査定額を安く見積もられてしまうケースがあります。

また内覧の際に元の所有者の不用品が置いたままになっている場合、本来よりも部屋が狭く見られてしまったり、見えないところに瑕疵があるのではと疑われたりして、買い手からの印象が悪くなるといわれています。

不動産会社は引き渡し時の何もない状態を見越して査定をするので、可能であれば査定前に不用品の処分をはじめ、内覧までには片付けておくと良いでしょう

コツ2 隣地との境界線を明確にする

実家が一戸建て住宅であれば、隣地との境界線を明確にしておきましょう

境界線とは
不動産登記された地番と地番の堺目のことであり、一般的には所有する土地と隣地との境目(隣地境界)または所有する土地と道路との境目(道路境界)のことを指します。

境界線があいまいな土地であっても売却すること自体は可能ですが、隣地所有者とのトラブルに発展するリスクが高いといわれているため買い主候補から敬遠される傾向があります。

また土地や一戸建ての売買契約書には「売り主は買い主に対し、物件の引き渡しまでに現地において土地の境界線を明示しなければならない」という内容の条文が盛り込まれているのが一般的です。

契約書にこのような条文がある場合、売り主は土地に「境界標」といわれる隣地との境界を示す杭を打ち、現地に赴いて買い主に境界を明示しなければなりません

境界線が分からないときは、どうすればいいの?

境界線を示す資料が手元にない場合、法務局に問い合わせて登記や地積測量図などを確認しましょう。

また境界線が確定していない場合には、測量士や土地家屋調査士に測量を依頼するのが一般的です。

注意
境界線を確定する際には隣地の所有者の立会い・確認が必須です。隣地所有者が複数いる場合には全員の承諾を得る必要があります。
不動産売却のプロ
古くからある自治会や森林管理組合などの土地と隣接しているケースや、隣地所有者が多いケースでは境界線の確定に時間がかかることもあるため注意が必要です。

コツ3 なるべく早い段階で査定を受ける

実家を売却するなら、なるべく早い段階で査定を依頼すると良いでしょう。

不動産の価値は築年数や経年劣化によって大きく変わるため、しばらくたってから査定を受けるよりも相続してすぐに査定を受ける方が高い査定額が提示されると考えられます。

メモ
人が住まなくなった家屋は換気不足によるカビの発生や、害虫・害獣などが原因で劣化が進みやすくなります。劣化を防止するには定期的なメンテナンスが必要となり、手間やコストもかかるため、相続した実家に住まないのであれば早めに査定を依頼し売却するのがおすすめです。

なお空き家となった実家を相続から3年以内に売却すると、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」という譲渡所得控除を受けられる可能性があります。

メモ
空き家を相続した日から3年以内かつ、平成28年4月1日から令和5年12月31日までに売却するなど条件を満たす場合、譲渡所得(売却で得た純利益)から3,000万円まで税金を控除できる特例が適用されます。詳しくは国税庁サイト「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」をご確認ください。

実家をより高値で売却したり、税金の負担を軽くしたりできる可能性を考えると、なるべく早い段階で査定してもらうことには大きな利点があるといえます。

なお査定を受けたからといって、かならず売却しなければならないという訳ではありません

不動産売却のプロ
今後、実家を売却するか所有し続けるか迷っている場合、査定を受けて実家の価値を把握しておくと良い判断基準になるでしょう。

コツ4 実家の条件に合った不動産会社を選ぶ

実家の条件に合った不動産会社を選ぶことも、高値で売却するために大切なポイントです。

立地や間取り、築年数など、実家の条件に近い物件の売却実績が豊富な不動産会社であれば、その物件や地域のニーズを踏まえた売却活動を行ってくれる可能性が高いといえます。

例えば築年数がかなり経っている物件の場合、新しい物件より買い手を見つけにくい傾向があります。

しかし古い家の売買を熟知した不動産会社に依頼できれば、これまでの経験から得たノウハウを活かして早く好条件で売却できる可能性があるのです。

不動産売却のプロ
高値で売却を成功させるには、物件にあった不動産会社選びが重要ですよ。

5.実家の査定・売却には不動産一括査定を利用しよう

実家の査定を手軽に依頼する方法はないのかな?
売却を依頼する不動産会社は、どうやって見つけたら良いのかな?

実家の査定や売却を検討しているとき、このように悩む方もいらっしゃるかもしれません。

不動産会社を探したり査定を依頼したりする際には、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。

不動産一括査定サイトとは
売却したい不動産の情報をフォームに一度入力するだけで、複数の不動産会社に無料で査定を依頼できるサービスです。

不動産一括査定サイトと一口にいっても、以下の図のように参加する不動産会社の数や傾向などはさまざまです。

【不動産一括査定サイトの傾向】
参加不動産会社の傾向

「都市部の物件に強みがある」「特定の物件に特化している」などサイトによって違いがあるため、利用する際には売却したい物件に合った不動産一括査定サイトを選びましょう

また特長の異なる不動産一括査定サイトを組み合わせて利用することもおすすめです。

幅広いタイプの不動産会社の査定結果を比較できるので、相場をより正確に把握し自分の物件に合った会社を見つけやすくなりますよ。

6.相続する実家を売却する際の注意点

相続した実家を売却するときには、どのようなことに気をつけたらいいんだろう?
できるだけトラブルは避けたいなあ……。

このように実家の売却に関する不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

事前に対策しておけば、トラブルも未然に防げるものと考えられます。

そこでこの章では、相続する実家を売却する際に知っておきたい注意点を三つ解説します。

それぞれ対処法も併せて解説しているので参考にしてくださいね。

注意点1 老朽化で解体が必要なケースもある

「古い家だから、取り壊して売った方が良いのかな……。」

と不安に思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。

実家が古家である場合、「古家付きの土地」として売り出すという手もあります。

古家付き土地とは
中古住宅として販売されている物件とは異なり、経済的な価値がほとんどない住居(古家)が建っている土地をいいます。なお木造の戸建てであれば築20年以上を古家とするのが一般的ですが、住居として十分使えるものから解体が必要なものまで状態はさまざまです。

ただし古家付きの土地として売却した場合、一般的に解体費用は買い主の負担となりますが、買い主にとっては余計な出費となるので購入を敬遠されてしまいます。

そのため解体費用を見越して通常より低い価格で売り出すことになったり、値引き交渉に応じることになったりして実質的に売り主の手元に残る金額が減るケースも少なくありません。

また著しく老朽化が進んでいる場合や管理・維持が難しい場合には、実家の解体が必要になるケースもあります。

更地にした場合、解体費用は売り主の負担となりますが、古家付きの土地よりも買い主にとって金銭的なメリットが大きいため売却しやすくなる傾向があります。

実家を解体して売却する方が良いか、建物付きで売却する方が良いかは個々の状況によって異なりますが、なかなか売却できない場合には更地にすることも一つの手ですよ。

注意
一般的な古家付きの土地には固定資産税の軽減措置が適用されますが、更地にしてしまうと固定資産税が最大で6倍になるため解体するかどうかは慎重に判断しましょう。また建築基準法の改正で建て替え不可となった土地や、市街化調整区域に指定された土地など再建築が難しい土地であれば、解体せずに売却した方が良いでしょう。
不動産売却のプロ
解体が必要かどうかは自己判断せず、売却のプロである不動産会社に相談するなどして十分に検討することが重要です。

注意点2 相続人が複数いる場合には手続きが必要

相続人が複数いる場合、実家は共有財産となるため相続人全員の承諾なしで売却を進めることはできません

そのため資産をどのように分配するか話し合い、相続の手続きを進める必要があります。

相続の方法には、大きく分けて「現物分割」と「換価分割」があります。

メモ
複数の相続人が遺産を現物で分ける方法を現物分割、遺産を売却して現金に変換してから分ける方法を換価分割といいます。

以下の図は住宅、車、現金を3人が相続し、分配する際の例を示したものです。

【現物分割/換価分割の例】
現物分割・換価分割

現物分割の場合、一人が住宅、一人が車、一人が原因というように現物で財産を相続します。

一方で換価分割の場合、相続した資産を売却して現金に換えてから分配します。

現金や証券などとは異なり、不動産は現物資産であるため平等に分配することは困難です。

そのため換価分割の方がトラブルに発展しにくいと考えられます。

ただし相続人が一人でも反対する場合には売却自体が難しくなります。

特に実家の場合は「売る」「売らない」で兄弟間の意見が分かれてしまうことも多く、なかなか手続きを進められないということも少なくありません。

不動産売却のプロ
トラブルにならないように相続人全員でよく話し合い、方針を決めてから実家の売却を進めることが大切です。
注意
遺言状がある場合、法定相続より強制力があるため注意が必要です。民法により規定される形式に則って作成された遺言状には法的な効力があります。遺言状がある場合には、その内容に則って遺産を分配する必要があります。

注意点3 所有者の登記を変更する必要がある

相続した実家を売却する際には、所有者の登記を相続人に変更する必要があります。

不動産を第三者に売却する場合、亡くなった親の名義のままでは売却することができません

メモ
不動産を売買する際、買い主へ所有権移転登記を行う必要があります。原則として所有者でなければ所有権の移転登記はできないため、まずは相続人に登記上の名義を移す必要があります。

相続した不動産の所有者を変更する手続きを「相続登記」といいます。

相続登記を行うのは義務ではないため期限も設定されていませんが、放置すると将来トラブルに発展することもあるためできるだけ早めに行う方が良いでしょう。

注意
不動産の登記変更をせずに放置し、相続してから長い年月が経ってから行おうとすると、手続き自体が困難になるケースがあります。さらなる相続が発生して相続人が増えた場合など、遺産分割協議をしようとしても困難になるケースがあるため注意しましょう。
不動産売却のプロ
すぐに売却しない場合でも、早めに相続登記を済ませておけば安心ですね。

7.まとめ

実家の価値を知る方法には、以下の四つがあります。

しかしこれらの方法で分かる価値はあくまで目安です。

実際の不動産の相場は物件の状態や立地、売却の時期などによって左右されるため、専門的な知識がなければ正確な相場を概算することは難しいといえるでしょう。

また不動産会社によって得意とする地域や物件のジャンル、販路などが異なるため、査定額にも差が出ます。

そのため売却を見越して実家の相場を知りたい場合には、不動産一括査定サイトを利用して複数の不動産会社に査定を依頼し結果を比べるのがおすすめです。

不動産一括査定サイトを利用すれば、不動産会社選びや査定の依頼が簡単にできます。

また無料で使えて手間もコストもかかりません。

不動産を売買する際には、物件の条件に合った不動産会社を選ぶことが必要不可欠です。

相続した物件の扱いを得意とする不動産会社を見つけておけば、さまざまなアドバイスをもらえる可能性がありますよ。


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