東京の不動産の現在の相場は?高く売却するためのポイントも解説!

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「コロナ禍の今、不動産売却して損をしない?」

「東京の不動産を、少しでも高く売るにはどうすればいいの?」

東京の不動産売却について悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

なかには住み替えを検討している方もいらっしゃるかもしれませんね。

東京の不動産は世界的に見ても価値が高く、特に人気エリアでは高額で取引される傾向があります。

しかし、不動産の売却価格は市場の動きによって大きく変化します。

そのため、今売却に踏み切っていいのか、損をしないのかと不安を覚えている方もいらっしゃるでしょう。

東京の不動産をなるべく早く高額で売却するには、信頼のおける不動産会社選びが重要です。

不動産売却のプロ
そこで、この記事で東京の不動産売却の相場から不動産業会社の選び方まで詳しく解説していきますよ。

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この記事の監修税理士
監修税理士の税理士法人チェスター代表 福留正明
税理士法人チェスター代表
福留 正明
公認会計士・税理士・行政書士。相続税対策に強みを持つ税理士法人チェスターの代表社員。株式会社チェスターでは、年間100億円以上の売却案件を豊富に取り扱っている。 TV/雑誌など各種メディアからの取材歴多数。また、土地や相続についての書籍も多数出版している。
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目次

1.東京の不動産、今売って大丈夫?

東京の不動産は、今でも高く売れるの?

このような疑問を感じていらっしゃる方も多いでしょう。

まずは、東京都における現在の相場と不動産市場の動きを簡単にご説明していきますね。

1-1.東京の不動産売却、現在の相場は?

2020年から現在まで、コロナウイルスの流行により、外出自粛やテレワーク導入の推奨など、特に首都圏においては経済活動や生活様式に大きな変化がありました。

そのため、不動産売却をする上でどのような影響があるのか気になる方も多いでしょう。

以下の表は、国土交通省が実施している不動産価格指数の推移を表したものです。

不動産価格指数
不動産売却のプロ
2020~2021年も不動産価格指数は大きく下落しているわけではありません。

不動産市場はコロナウイルス流行の影響で一度は下落したものの、現在は回復傾向にあるのがグラフから読み取れます

でもこれは全国のデータですよね?東京のデータはどうなっているんだろう……?
不動産売却のプロ
東京都の動向が気になるところですよね。ここからは東京の物件別のデータを見ていきましょう。

以下の表は東京のマンション・一戸建て住宅の売却価格の推移をそれぞれまとめたものです。

【東京のマンションの成約価格の推移】

※表は横にスクロールできます。
成約㎡単価 2020年 2021年
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
(万円) 70.57 70.19 74.36 72.38 74.62 75.05 75.86 77.17 77.10 77.40 79.31 80.55 79.05
前年同月比 (%) 2.5 0.6 6.5 1.5 5.6 4.7 5.0 6.4 3.1 7.9 11.6 14.8 12.0
東日本不動産流通機構「月例マーケットウォッチ」をもとに執筆者作成
メモ
成約㎡単価とは、実際に売却された物件のデータから1㎡当たりの価格を算出した値です。成約㎡単価に物件の面積(㎡)をかけると、面積に対する売却価格の平均値を計算できます。

【東京の一戸建て住宅の成約価格の推移】

※表は横にスクロールできます。
成約価格 2020年 2021年
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
(万円) 4,061 4,135 4,485 4,867 4,527 4,374 4,752 5,323 4,613 4,769 4,959 4,768 4,599
前年同月比 (%) -14.7 -9.3 2.6 15.2 0.7 -4.7 9.0 18.2 3.2 8.0 10.0 25.9 13.3
東日本不動産流通機構「月例マーケットウォッチ」をもとに執筆者作成

東日本不動産流通機構のデータによると、2021年5月の東京都の中古マンション成約単価は79.05万円/㎡で前年同月比の12.0%増となり、12カ月連続で上昇しています

また、同月の中古一戸建て住宅成約価格は4,599万円で、前年同月に比べ13.3%上昇し、7カ月連続で前年同月を上回りました

以上のデータから東京の中古不動産市場は回復傾向にあると考えられます

コロナ禍で大変なのかと思ったけど、意外と状況は悪くなさそう!
不動産売却のプロ
現在でも東京の不動産は需要が高いので、売却価格の相場は安定しているんですよ

1-2.家を売る時期、いつがベスト?

家を売るなら一番いいタイミングで売りたいと考える方も多いでしょう。

実は、ベストな「売り時」の見極めは、不動産のプロでも難しく、専門家の間でもたびたび見解が分かれます

しかし、一般的な不動産の売却価格は、「需要と供給のバランス」や「経済と社会の動向」などに影響されるといわれており、市場の傾向からおおよその売却相場を知ることができます。

じゃあ、一番高く売れそうな時期まで売却を待った方がいいのかな?
不動産売却のプロ
売り時を待つことも大事ですが、築年数が経過するリスクも忘れてはいけません

築年数や物件の状態は、売却価格や売れやすさに大きく影響します。

基本的には状態が良く築年数が浅い物件の方が買い主を見付けやすいため、良い条件で売却できる可能性が高くなります。

やっぱり新しい物件の方が売れやすいんだ

「今は売り時でない」と考える方もいるかもしれませんが、データを見てみると売却市場は比較的安定しており、全く売れない時期ではありません

そのため、築年数が経過するリスクを考えると、早めに売ってしまうのも一つの手だといえます。

不動産売却のプロ
売るタイミングは、物件の状態も考慮して総合的に判断すると良いでしょう。

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売却タイミングについてはこちらの記事も参考になります。
【最新版】今が売り時?マンション売却の相場とコツを徹底解説

2.東京で売れやすい不動産の特徴

自分の不動産は売れるんだろうか?
どんな物件が売れやすいのかな?

どんな物件に人気があって売れやすいのかは多くの方が気になるポイントでしょう。

一般的に不動産の価値は物件の状態だけでなくさまざまな条件に左右されます

ここからは、東京で売れやすい不動産の条件や特徴を解説していきましょう。

2-1.住みやすい間取り

「やっぱり広い家の方が人気なのかな?」

「売れやすい間取りってあるの?」

このような疑問を感じる方もいるのではないでしょうか?
物件のあるエリアにもよりますが、中古不動産市場では広くて凝った造りの家よりもシンプルなファミリー向け物件の方が売れやすいという傾向があります。

物件が広すぎてスペースを持て余してしまったり、特殊な間取りでは住みにくかったりということが考えられるからです。

例えば、新築で注文住宅を建てる場合、好みに合わせて家のデザインを変更する方も多いですよね。

家族の人数に合わせて部屋数を増やしたり、間取りを変更したりすることもあるでしょう。

このような特定の家族に向けて建てられた物件は、一般的なファミリー物件と比べたときに条件に合う買い手が見付かりにくいといわれています。

不動産売却のプロ
個性的な物件よりオーソドックスでシンプルな物件が人気です

2-2.大手ハウスメーカーの物件や手入れされた中古マンション

新しい物件じゃないと売れないんじゃない?

ほとんどの方がこのように考える方のではないでしょうか。

確かに、一般的には築年数の古い物件より新しい物件の方が売れやすいといわれていますよね。

しかし、東京では一概にそうとも言い切れません。

大手ハウスメーカーの物件や手入れが行き届いた中古マンションであれば、築年数がたっていても高値で売れるケースがあります。

また、コンセプトによっても需要は変わりますが、丁寧に管理されたデザイナーズマンションも通常のマンションに比べて値崩れしにくい傾向があります。

土地や間取りによっておおよその価格相場はありますが、売却価格は買い手側の需要によって左右されるため、このような特徴を持つ物件は買い手が付きやすいといわれています。

不動産売却のプロ
築年数が古い不動産でも、需要があれば高値で取引されることがあります。

2-3.人気のある立地

立地によって、中古不動産の売れ行きは大きく左右されます。

物件の築年数や状態が同じであっても、売れやすい立地、売れにくい立地が存在します。

東京の場合はわずかな立地の差であっても不動産の価格が大きく変わるのが特徴です。

ここでは東京の不動産市場で人気のあるエリアとその特徴を解説します。

2-3-1.ブランド力のある区

東京の中でも都心5区とよばれる「千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区」などは、人気の高いエリアです。

利便性の良さや立地の良さはもちろんですが、「ブランド力の高いエリア」としてのステータスもあり、中古不動産も高値で取引されています。

以下の表は、中古住宅HOME4Uが調査した中古マンションの売却価格を面積別に示したものです。

※表は横にスクロールできます。
地区 ~40㎡ ~50㎡ ~60㎡ ~70㎡ ~80㎡ ~90㎡ ~100㎡ 100㎡~
千代田区 3,180
万円
5,318
万円
7,647
万円
12,387
万円
10,329
万円
14,898
万円
16,472
万円
23,835
万円
中央区 3,004
万円
4,698
万円
6,082
万円
7,075
万円
9,349
万円
11,495
万円
8,980
万円
17,804
万円
港区 4,112
万円
5,607
万円
8,363
万円
8,690
万円
10,037
万円
14,676
万円
13,400
万円
30,613
万円
新宿区 2,826
万円
4,223
万円
5,124
万円
6,865
万円
7,432
万円
8,187
万円
6,280
万円
10,568
万円
渋谷区 3,792
万円
5,179
万円
7,490
万円
8,807
万円
10,469
万円
11,056
万円
12,004
万円
15,637
万円
6月25日時点での中古住宅HOME4Uのデータをもとに執筆者作成

都心5区は、オフィス街や大規模な商業地域としての役割だけでなく、国内有数の高級住宅地としての側面も持ちます。

都心5区の中でも特に高級住宅街が発展している千代田区・中央区・港区は「都心3区」とも呼ばれており、中古不動産の売却価格にも居住地としての需要の高さが表れていますね。

2-3-2.再開発エリア

近年の大規模な再開発により利便性が向上したエリアも不動産市場で人気が高まっています。

ここでは、東京で最も注目されている再開発エリアを抜粋してご紹介します。

豊洲市場が開場した江東区の豊洲駅周辺は、再開発によって街並みや駅周辺も整備されました。

駅周辺に大型商業施設や病院がありオフィス街へのアクセスもしやすいことから、現在はファミリー層を中心に人気が高まっています。

※表は横にスクロールできます。
地区 ~40㎡ ~50㎡ ~60㎡ ~70㎡ ~80㎡ ~90㎡ ~100㎡ 100㎡~
江東区 2,400
万円
2,843
万円
3,810
万円
4,294
万円
5,501
万円
6,462
万円
5,875
万円
10,097
万円
6月25日時点での中古住宅HOME4Uのデータをもとに執筆者作成

以前から人気のある山手線沿いでは、特に高輪ゲートウェイ駅が開業した品川駅周辺の人気が高まっています。

※表は横にスクロールできます。
地区 ~40㎡ ~50㎡ ~60㎡ ~70㎡ ~80㎡ ~90㎡ ~100㎡ 100㎡~
品川区 2,691
万円
3,737
万円
5,447
万円
6,606
万円
8,212
万円
6,182
万円
7,796
万円
11,500
万円
6月25日時点での中古住宅HOME4Uのデータをもとに執筆者作成

また、大規模再開発が行われている渋谷駅に続き、新宿駅周辺や池袋駅周辺などの主要駅でも再開発が進められています

これらの駅周辺の物件は将来的な資産価値の上昇も予想されることから、不動産投資の側面からも注目されています。

その他にも、23区内では特に目黒区や世田谷区の住宅街が子育て世代を中心に人気です。

※表は横にスクロールできます。
地区 ~40㎡ ~50㎡ ~60㎡ ~70㎡ ~80㎡ ~90㎡ ~100㎡ 100㎡~
目黒区 3,141
万円
5,097
万円
6,036
万円
6,680
万円
9,931
万円
14,331
万円
12,580
万円
12,924
万円
世田谷区 2,592
万円
3,259
万円
4,108
万円
5,099
万円
5,705
万円
8,266
万円
8,692
万円
10,182
万円
6月25日時点での中古住宅HOME4Uのデータをもとに執筆者作成

目黒区・世田谷区は、都内有数の高級住宅街でありながらオフィス街へのアクセスも良く、公園や緑地、商業施設なども充実していることが特徴です。

実際の売却価格はエリアの持つブランド力や利便性、不動産の条件によっても変動しますが、安定した需要があり他の区に比べて高値が付きやすいといわれています。

2-3-3.交通のアクセスが良い立地

地方と比較すると、東京をはじめとする首都圏では通勤通学に公共交通機関を利用する人が圧倒的に多くなります。

そのため、都心部への接続が良い沿線、複数の路線・バスが利用できる立地、駅近の物件などアクセスの良い物件は買い手が付きやすく高値で売れる傾向があります。

また、沿線や駅ごとのイメージやブランド力も中古不動産の価格や人気に大きく影響します。

ここでご紹介したのは一部であり、この他にも東京には需要の高いエリアが存在します。

自分の住んでいるエリアはどうなんだろう?

中古住宅HOME4Uでは、東京23区・市部それぞれのデータを確認できます。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

「なるほど、こういうふうに不動産の売却価格が決まるのか」

「自分の不動産は高く売れるかもしれない」

とお思いになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

不動産売却のプロ
こちらはあくまでも売れやすい条件の例示のため、実際にどれくらいの価格で売れるかは個々の不動産の状況によって異なります。

実際の売却価格の相場を知るためには不動産会社に査定を依頼する必要があります

あわせて読みたい!
お住まいの地域の相場の参考にぜひご覧ください。
渋谷区港区中央区千代田区目黒区世田谷区品川区新宿区墨田区江東区豊島区大田区中野区

3.不動産売却のために知っておきたい基礎知識

そもそも、不動産ってどうやって売ればいいの?

多くの方にとって不動産売却は初めての経験でしょう。

いざ家を売ろうとしても実際に何から手を付けたらいいのか分からないですよね。

ここからは不動産を売却する代表的な2つの方法と、実際に不動産を売るときの流れについて解説していきます。

3-1.高く売りたいなら仲介を選ぼう

不動産売却の方法には、大きく分けて「買取」と「仲介」の2種類があります。

「買取」は不動産会社に直接買取を依頼する売却方法です。

「仲介」は文字どおり、不動産会社が売り主と買い主を仲介し売買契約を成立させる方法です。

仲介と買取の違い
メモ
買い主と売り主の双方を仲介する場合を「両手仲介」、どちらかだけを仲介する場合を「片手仲介」といいます。これらの違いや特徴について、詳しくは後ほど解説します。
買取と仲介ってどっちがいいの?

買取は仲介手数料がからないというメリットがあり、一見すると手軽で簡単そうに思えます。

しかし、買取は不動産会社にとってのいわば「仕入れ」に当たるため、仲介よりも安い価格で売却することになり売り主の手元に残る金額は少なくなります

一方で、仲介は相場に近い価格で売却しやすい傾向があり、買取よりも高値で売れるケースがほとんどです

そのため不動産を売却する際は仲介で売られることが一般的です。

ただし、仲介は売却まで3~6カ月程度かかるといわれており、買取に比べて時間がかかることがデメリットだといえます。

不動産売却のプロ
比較的売却価格が高くつきやすい仲介がおすすめですが、時間がない場合は買取を選ぶなど、自分に合った方法を選びましょう。

あわせて読みたい!
仲介と買取の違いについてはこちらもご参照ください。
「仲介」「買取」どちらが高く売れる?|不動産売却ノウハウ

3-2.不動産売却の際の仲介手数料

仲介で不動産を売却する場合は不動産会社に手数料を支払う必要があります

仲介手数料は会社によって違うの?
不動産売却のプロ
実は法律で売買価格に対する仲介手数料の割合の上限は定められています

仲介手数料の上限は不動産の売却価格によって異なり、以下の速算式で求めることができます。

成約価格 仲介手数料
200万円以下 成約価格の5%
200万円超~400万円以下 成約価格の4%+2万円
400万円超 成約価格の3%+6万円

また、仲介手数料には別途消費税が加算されることも覚えておきましょう。

不動産「不動産会社は上限を超える仲介手数料及びその他の報酬を受け取ることはできません。」

また、手数料が発生するのは売買契約成立のタイミングですが、手数料の割合は媒介契約を結ぶ前に提示されます

上限を超える仲介手数料を提示された場合は、契約しないように注意しましょう。

メモ
仲介手数料には広告宣伝費をはじめとする売却活動に関する費用も含まれています。遠方の不動産売却を行う際の出張費、特別な売却活動のための広告宣伝費などが別途発生する場合、不動産会社は事前に売り主の承諾を受けなくてはなりません。
あわせて読みたい!
仲介手数料に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
不動産売却にかかる仲介手数料のすべてと節約方法

3-3.欠陥を隠すのはNG

売却する物件に欠陥がある場合は、小さなことでも必ず不動産会社と買い主に伝えましょう

「でも、言わない方が売れやすいんじゃないの?」 

このように考える方もいるかもしれませんが、不動産の売り主には欠陥を報告する義務が定められています

メモ
売り主は不動産に雨漏りや騒音、事故歴などのマイナス要素がある場合、売却前に買い主に対して説明する義務があります。隠れた欠陥があった場合にはその責任を負わなければならないのです。これを「瑕疵(かし)担保責任」といいます。

欠陥があるにもかかわらず説明を怠ると、成約後に契約解消することになったり、損害賠償請求されたりするケースも考えられます。

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瑕疵担保責任が契約不適合責任に変更となりました。詳しくはこちらでご覧ください。
民法改正で瑕疵担保責任が契約不適合責任に!変更点や対策を徹底解説

4.仲介で不動産を売却する際の流れ

実際に家を売る場合は何から始めたらいいんだろう?
時間がかかりそうで心配だなあ

このような疑問や不安をお持ちの方も多いでしょう。

実際に不動産を売る前に、売却完了までにすべきことをしっかり把握しておきたいですよね。

不動産売却のプロ
ここでは、一般的な不動産の売却方法である仲介について一連の流れを解説します。

以下の図は、不動産売却の流れを示したものです。

不動産売却の流れ

STEP1 複数の不動産会社に査定を依頼する

「自分の物件はいくらで売れるのかな」

不動産を売るときに、まず気になるのが不動産の売却価格ですよね。

不動産の価格相場を知るには不動産会社の査定を受けるのが一般的ですが、査定額は業者によって大きく異なる場合があります。

そのため、まずは複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

複数の会社の査定を受けるのは面倒だなあ
一社だけに依頼するのはダメなの?

このように考える方もいるかもしれません。

しかし、1社の査定しか受けないと比較基準がないため査定結果の妥当性が判断できません

また、相場より安く売却してしまい損をする可能性も考えられます。

不動産売却のプロ
査定は後述する不動産会社選びの基準にもなりますから、複数の業者に依頼するのが一般的です。

STEP2 仲介を依頼する不動産会社を選ぶ

不動産の売却を成功させるためには、信頼できる不動産会社を選ぶのが重要です。

査定の結果や不動産会社の対応などを比較しながら、仲介を依頼する業者を選びましょう。

不動産の査定方法には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があり、机上査定を受けてから訪問査定を依頼するのが一般的です。

「机上査定」と「訪問査定」とは
机上査定は、実際の不動産を見ずに査定をする方法です。物件の情報や過去の取引などのデータからおおよその売却価格を算出します。
訪問査定はその名のとおり、不動産会社の担当者が物件に訪問して査定する方法です。実際の不動産の状態を勘案し、より明確な見積もりを出します。

まずは6~10社の机上査定を受け、結果を見て2~3社に絞り込んで訪問査定を依頼するといいでしょう。

机上査定と訪問査定

STEP3 不動産会社と仲介契約を結ぶ

仲介を依頼する不動産会社を選んだら、不動産会社と売り主で「媒介契約」を交わします

ちなみに、不動産業界では「仲介」のことを「媒介」と呼ぶため、「仲介契約」ではなく「媒介契約」と呼ばれます。

不動産売却のプロ
不動産売却における媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。

それぞれの媒介契約の特徴を以下の表にまとめました。

【媒介契約の種類】

※横にスクロールできます
契約種類 メリット デメリット
専任媒介契約 ・窓口が一元化できる。
・2週間に1回、不動産会社から売り主に対して売却活動に関する報告を行うことが義務づけられている。
・売り主が知人など、自分で買い主を見つけた「自己発見取引」の場合には仲介手数料は発生しない。
・悪徳な不動産会社に依頼してしまうと、両手仲介を目論んで他社に情報を提供せず、買い主がなかなか決まらないことがある。
専属専任媒介契約 ・窓口が一元化できる。
・1週間に1回、不動産会社から売り主に対して売却活動に関する報告を行うことが義務づけられている。
・売り主が知人など、自分で買い主を見つけた「自己発見取引」の場合にも仲介手数料などが発生する。
・悪徳な不動産会社に依頼してしまうと、両手仲介を目論んで他社に情報を提供せず、買い主がなかなか決まらないことがある。
一般媒介契約 ・複数の不動産会社に同時に売却を依頼することができる。
・売り主が知人など、自分で買い主を見つけた「自己発見取引」の場合には仲介手数料は発生しない。
・売り主に対する報告義務がなく、売却活動が不透明。

「一般媒介契約」と「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」で大きく異なるのは、報告の義務と同時に依頼できる不動産会社の数です。

一般媒介契約は、複数の不動産に対し同時に売却を依頼することができます。

しかし、売り主に対する報告義務がないため活動が不透明になりやすいというデメリットがあります。

一方で、専任媒介契約・専属専任媒介契約の場合は、契約した1社にしか売却依頼ができませんが、売却活動の報告義務があるため進行状況を定期的に確認できます

不動産売却のプロ
それぞれにメリット・デメリットがありますが、一般的には「専任媒介契約」か「専属専任媒介契約」がおすすめです。

あわせて読みたい!
媒介契約の違いについてはこちらもご参照ください。
不動産売却時の媒介契約とは?専属専任・専任・一般媒介契約の違い

STEP4 不動産会社が買い主を探す

媒介契約を交わしたら、不動産会社が売却活動を開始します。

担当者は買い主を見付けるために、不動産のデータを情報サイトに登録・掲載したり、チラシを作成して物件の周辺地域にポスティングを行ったりします。

不動産会社が利用する物件情報サイトには、SUUMOやLIFULL HOME‘Sなど誰でも閲覧できるサイトだけでなく、不動産会社専用の情報サイトも存在します。

不動産売却のプロ
近年ではインターネットを利用して物件探しをするケースが増えたため、特にWeb上でどのようなPRをされているのか確認しておくといいでしょう。

売却活動を行うのは不動産会社ですが、売り主も積極的に活動状況をチェックしておくと安心です。

STEP5 買い主と売買契約を結ぶ

買い主が見付かったら、書類を用意し売買契約を結びます。

売買契約には難しい手続きが必要なの?

売買契約のときにも不動産会社が間に入るので、特別な専門知識は必要ありません

不動産売却のプロ
売買契約に必要な書類の作成も媒介契約を結んだ不動産会社の仕事です。売り主が用意する書類に関しても、不動産会社からの指示や連絡があります。
不動産会社に任せられるなら安心だなあ

売買契約を結ぶときには、サインをする前に契約書にしっかり目を通し、どんな小さなことでも疑問点があれば必ず不動産会社の担当者に確認しましょう。

また、売買契約を交わすタイミングで不動産会社への仲介手数料が発生します。

仲介手数料は、売買契約が成立したタイミングで半額、物件の引き渡しが完了したときに残りの半額を支払うのが一般的です。

STEP6 引き渡し

不動産の引き渡しは、売り主から買い主へ不動産の所有権を移す日に行われるケースがほとんどです。

引き渡しの当日までには、以下の手続きが行われます。

【引き渡しの手続き】
  • ・代金の決済
  • ・その他の費用の清算
  • ・必要書類の引き渡し
  • ・登記の変更
  • ・部屋の状態の確認
  • ・鍵の引き渡し など

引き渡しを行う前には、不動産の代金の決済や仲介手数料をはじめとする費用の清算を完了させます。

清算が済んだら、所有権の転移を行うための投機登録の変更や売買に関する必要書類の提出が行われ、すべての手続きが完了したら不動産を引き渡します。

また、引き渡し当日に物件の状態確認や鍵の引き渡しが行われることもあります。

不動産売却のプロ
不動産売却で生じた利益には譲渡税がかかります。売却した翌年の確定申告も忘れずに行いましょう。

5.東京の不動産売却におすすめの一括査定サイト

ここまでご説明してきたとおり、東京の不動産売却を成功させるためには一括査定を受けることが先決です。

しかし、数ある不動産会社の中から自分で候補を探して依頼するのは時間も手間もかかって難しいですよね。

そこで便利なのが、無料で査定依頼ができる不動産一括査定サイトです。

不動産一括査定サイトには以下の図で示したようにさまざまな特色があるため、目的に応じて使い分けをするといいでしょう。

不動産一括査定サイトのイメージ
不動産売却のプロ
まずは大手と中小企業がバランスよく参加する一括査定サイトで査定を依頼し、その後で売りたい不動産の種類や特徴に特化した一括査定サイトを利用するのがおすすめです。

ここでは、東京の不動産売却におすすめの一括査定サイトとその特徴をご紹介します。

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運営会社 NTTデータ スマートソーシング
参加不動産
会社数
1,800社以上
同時査定依頼可能数 最大6社

HOME4Uは2001年にサービスが開始された日本で最も歴史の古い不動産一括査定サイトです。

NTTグループの「NTTデータ スマートソーシング」という官公庁などとも取引がある企業が運営しているため個人情報を入力する際も安心です。

また悪徳不動産業者を排除するための独自の取り組みを行っている点も魅力的だといえるでしょう。

全国の1,800社を超える不動産会社が参加しており、都市部から地方まで幅広い地域をカバーしています。

同時に最大6社まで査定依頼が可能なので、きっと信頼できる不動産会社を見つけることができますよ。

不動産一括査定サイトを利用する際はまずはHOME4Uを試してみるのがおすすめです。

おすすめ2 すまいValue:業界をけん引する大手6社が運営

すまいValue
メリット
業界トップクラスの大手6社に一括査定が依頼できる
他の一括査定サイトでは依頼できない大手企業が参加
デメリット
6社以外の不動産会社には査定を依頼できない
こんな人におすすめ!
業界トップの不動産会社に見積を依頼したい方
名前を知っている安心感のある会社に査定を依頼したい方
運営会社 東急リバブル、住友不動産販売、三菱地所ハウスネット、三井不動産リアルティ、小田急不動産、野村不動産ソリューションズ
参加不動産
会社数
6社(全国対応875店舗)
※2023年4月10日時点(賃貸専門店舗を含む)
同時査定依頼可能数 最大6社

すまいValueは、不動産仲介を行う不動産会社のなかでも特に大手といえる6社が共同で運営を行う不動産一括査定サイトです。

東急リバブル、住友不動産販売、三菱地所ハウスネット、三井不動産リアルティ、小田急不動産、野村不動産ソリューションズが運営を行っています。

参加不動産会社数は少ないものの、複数の大手不動産会社に同時に査定を依頼できるという唯一無二の特長があるため、利用しておく価値が高いサイトだといえるでしょう。

なかにはすまいValueにしか参加していない大手不動産会社もあります。

誰もが知っている大手の不動産会社に査定を依頼したいという方はすまいValueがおすすめですよ。

おすすめ3 SUUMO:知名度No.1だから安心感も抜群

SUUMO
メリット
大手から中小まで幅広い不動産会社が参加
参加している不動産会社の詳細な情報が確認できる
デメリット
一部地域は取扱対象外
大手3社には査定依頼できない
こんな人におすすめ!
都市部の不動産を売却したい方
まずは大手サービスを利用したい方
運営会社 リクルート
参加不動産
会社数
非公開(店舗数としては全国2,000以上)
同時査定依頼可能数 非公開
※査定可能会社数は物件所在地によって異なります

賃貸探しのポータルサイト「SUUMO」をご存知の方は多いのではないでしょうか。

実はSUUMOは不動産一括査定サイトも運営しているのです。

耳馴染みのあるサービスだから安心感が違うといえますよね。

大手から地域に密着した中小まで、非常に幅広い不動産会社が参加しているのできっと信頼のおける不動産会社が見つかりますよ。

売却実績や営業スタッフの人数など査定を依頼できる不動産会社に関する詳細な情報が確認できるのもうれしいポイントです。

一部地域が取扱対象外となっているのが唯一のデメリットといえますが、まずはご自分の売りたい不動産で利用ができるか気軽に確かめてみるのが良いでしょう。

おすすめ4 おうちクラベル:高精度なAI査定が魅力

おうちクラベル
メリット
AIによる高精度な査定が無料でできる
片手仲介専門のSRE不動産に一括査定を依頼可能
デメリット
物件種別や地域によってはサービス対応外の場合もある
参加不動産会社が多くはない
こんな人におすすめ!
相場をしっかり把握して依頼する不動産会社を選びたい方
大企業が運営するサービスを利用したい方
参加不動産
会社数
非公表
同時査定依頼可能数 非公表
査定可能不動産 マンション、土地、一戸建て、一棟マンション・アパート、その他建物
参加不動産会社 大京穴吹不動産、大成有楽不動産販売、CENTURY21、ロイヤルハウジング、POLUS、三菱UFJ不動産売却、オークラヤ住宅、京急不動産、三井住友トラスト不動産、KEN、SRE不動産(旧ソニー不動産)

おうちクラベル(旧おうちダイレクト)はソニーグループで東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定サイトです。

大手から地域密着型まで優良かつ実績豊富な不動産会社が多数参加しているため、ご自身の物件の売却に適した会社がきっと見つかりますよ。

おうちクラベルの最大の特徴は従来の不動産一括査定サイトのように提携する不動産会社に査定を依頼できるだけでなく、AIによる高精度な査定を無料で行えることだといえます。

メモ
おうちクラベルでは複数の不動産会社に一括査定を依頼したのち、提供した物件情報や過去の不動産取引の膨大なデータなどをもとにAI査定がその場で行われ、その時点での最低価格と最高価格の目安を算出してくれます。

査定額は個々の不動産会社によってばらつきが出ることも多いため、AI査定価格でおおよその相場をあらかじめ把握しておけるのは安心ですね。

またおうちクラベルは、売り主のみの仲介を行う「片手仲介」専門で他社よりも高い査定額を出してくれるといわれているSRE不動産に一括査定が依頼できる点も大きなメリットだといえるでしょう。

片手仲介とは
不動産会社が売り主か買い主、どちらか一方とのみ仲介契約を結ぶ形態のことです。片手仲介は契約を結んだ売り主(または買い主)の利益を優先するため、片手仲介専門の不動産会社に売却を依頼した場合には高値で売れる傾向にあるといわれています。

現在のサービスエリアは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県に限られていますが、SRE不動産に査定依頼をしたいという方も要チェックですよ。

おすすめ5 LIFULL HOME’S:参加不動産会社数最多クラス

HOME'S
メリット
3,175社を超える不動産会社が参加
総掲載物件数ナンバーワンの物件サイトが運営
デメリット
大手3社には査定依頼できない
こんな人におすすめ!
地方の物件をお持ちの方
安心感のあるサービスを利用したい方
運営会社 LIFULL
参加不動産
会社数
3,175社
同時査定依頼可能数 最大10社

HOME’S一括査定は総掲載物件数ナンバーワンを誇るHOME’Sが運営する不動産一括査定サイトです。

CMなどでHOME’Sの名前を聞いたことがあるという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

なんと全国3,175社の不動産会社が参加しており、他の不動産一括査定サイトでは不動産会社を見つけられなかった場合でもHOME’S一括査定なら信頼のおける不動産業者を見つけられる可能性が高いといえます。

またユーザーが安心して利用できるよう工夫が凝らされているのもうれしいポイントです。

HOME’Sが設けた独自の基準をクリアしている不動産会社だけが参加しており、個人情報の取り扱いも徹底されています。

きっと相性の良い不動産会社を見つけることができますよ。

6.不動産会社の選び方

不動産の売却を成功させるには、信頼できる不動産会社を見つけることが必要不可欠です。

「悪徳業者に仲介を依頼して高い手数料を取られてしまった」「別の会社に頼んでいればもっと高く売れたのに」といった後悔はしたくありませんよね。

そこで、ここからは不動産会社を選ぶにあたり気を付けるべきポイントを解説します。

不動産の売却を成功させるためにも、じっくり確認してみてくださいね。

6-1.複数の会社に査定を依頼する

何社も査定を申し込むのは面倒だな。
1社の査定だけで済ませようかな

このように考える方もいるでしょう。

しかし、1社にしか査定を依頼しないと売却価格の相場を確認できないというリスクがあります。

「本来はもっと高額で売れるはずだったのに、査定額の相場を知らずに損をしてしまった」

といった後悔をしないためにも、おおよその相場をあらかじめ把握しておきましょう

不動産売却のプロ
売却で損をしないために、複数の業者の査定額を比較しましょう。

6-2.査定額の根拠を確認する

不動産会社から査定を受けたら、提示された査定額の根拠を必ず確認しておきましょう

同時に複数の査定を受けたときに、際立って高額な金額を提示する不動産会社がいる場合は特に注意が必要です。

「査定額が高いのは高く売れるってことじゃないの?」

そのように戸惑いを感じる方もいらっしゃるでしょう。

直接買取の場合を除いて、不動産の査定額は売却価格を確約するものではありません

不動産会社の中には媒介契約を成立させるために、あえて査定額を高く提示する業者も存在します。

不動産売却のプロ
査定額が高いからといって安易に契約せず、査定の根拠を明確にしてから判断しましょう。
根拠を聞いて答えてもらえるの?

不動産会社には、査定額の根拠を明らかにする義務が法律によって定められています。

メモ
「宅地建物取引業法 第34項の2 第2項」
宅地建物取引業者は、前項第二号の価額(※)又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
※前項第二号の価額……当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額
不動産売却のプロ
査定額だけでなく根拠も確認した上で、不動産会社を選ぶのがポイントです。

査定額の根拠を確認することは、信頼できる業者を見極める方法の一つです。

6-3.不動産会社の実績を確認する

「結局のところ、大手の不動産会社の方が売れやすいんじゃない?」

と思う方も多くいらっしゃるかもしれませんね。

確かに、大手の不動産会社は物件数や種類が豊富で売買の実績も多いのが特徴です。

しかし、大手の不動産会社に依頼したからといって、必ずしも自分の物件が高値で売れるとは限りません

理由の一つとしては、ひと口に不動産会社といっても会社によって販売経路や得意なジャンルが異なるからです。

例えば、地方のニーズを把握した地域密着型、首都圏のマンションや戸建てといった特定の物件の売却に特化した不動産会社が存在します。

このようなジャンルに特化した不動産会社では、大手よりもスムーズに高値で売却契約が成立するケースもあります。

また、依頼したいと思っている不動産会社があっても、売りたい物件が取り扱い対象外のジャンルであるケースも考えられます。

あらかじめ不動産会社の強みを知ることで、どの業者を選んだらいいか絞り込みができます。

不動産売却のプロ
それぞれの物件に適した売却実績のある不動産会社を選ぶのがポイントです。

また、売却実績と併せて仲介方法も確認しておくといいでしょう。

仲介方法には「両手仲介」と「片手仲介」の2種類があり、売却を依頼する不動産会社がどちらの方法で仲介してくれるのかによって売却価格が異なる場合があります。

どうして仲介方法で価格が変わるの?
不動産売却のプロ
その理由は2つの仲介方法の仕組みにあります。

両手仲介

両手仲介では売り主も買い主も同じ不動産会社の顧客となり、1つの不動産会社が双方を仲介し売買交渉を進めます

不動産会社には売り主と買い主それぞれから手数料が支払われます。

メモ
両手仲介を行う不動産会社では通常よりも安く手数料を設定している業者もありますが、「囲い込み」の可能性もあるので注意が必要です。
囲い込みとは、不動産会社が両手仲介の利益を得るために、媒介依頼された物件を自社顧客以外に公開・契約させないことをいいます。
囲い込みにより売却までに時間がかかったり、値下げをする羽目になったりと売り主にとって不利益な状況になる可能性が高くなります。
片手仲介

片手仲介では売り主と買い主の仲介をする不動産会社が異なるため、双方の不動産会社が窓口になって売却交渉を行います

不動産会社はどちらか一方のみを担当するため、売り主側の不動産会社は売り主の利益を優先して交渉します。

したがって両手仲介よりも片手仲介を行う不動産会社の方が高値で売れやすいといわれています。

ただし、現状ではほとんどの不動産会社が両手仲介を行っており、片手仲介を採用しているのは一部の不動産会社だけです

そのため無理に片手仲介の不動産会社に絞って探すよりも、両手仲介でも査定額が高く信頼のおける不動産会社を見極める方が良いでしょう。

不動産売却のプロ
東京の場合は片手仲介を専門とするSRE不動産にも査定依頼ができます。片手仲介を検討する方は査定依頼を検討してみましょう。

7.まとめ

東京で不動産売却を成功させるためには、信頼できる不動産会社を見つけることが必要不可欠です。

不動産会社選びに失敗すると、売却までに必要以上に時間がかかってしまったり、本来の相場と比べて損をしてしまったりと後悔する結果になりかねません。

査定や不動産会社の選定は面倒に感じるかもしれませんが、納得いく売却ができるように妥協せずしっかりと見定めましょう。

また、なるべく良い条件で売却したいと考えるなら、物件の相場を知ることが大切でしたね。

一般的に不動産の売却には3~6カ月程度かかるといわれています。

少しでも良い条件でスムーズに売りたい方という方は、早めに査定を依頼するといいでしょう。

売りたい不動産の相場をしっかり把握し、安心して仲介を任せられる不動産会社を見つけることが不動産売却を成功させるための近道になります。

不動産売却のプロ
まとめて査定を依頼するなら、不動産一括査定サイトの利用がおすすめですよ。

株式会社チェスター
株式会社チェスター税理士法人チェスターグループの不動産会社です。年間100億円以上の売却案件を取り扱っています。グループには税理士法人の他、司法書士事務所もあり、各分野の専門家と連携してスムーズに不動産売却・購入を進められます。特に相続不動産の売却や、相続対策の不動産購入に多くの実績があります。
取締役阿部 雅行
取締役阿部 雅行
宅地建物取引士二級建築士。戸建て分譲住宅の企画、不動産仲介業務、相続不動産の売買に関する業務などを経験した後、2015年に株式会社チェスターの取締役に就任。
株式会社チェスター取締役の阿部雅行