住宅ローン、いつ借り換える?検討したいベストタイミングを解説
「住宅ローンを借り換えるとお得になるって聞いたけど本当かな?」
「住宅ローンはどのタイミングで借り換えるのが良いんだろう?」
このような疑問を抱いていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。
借り換え先の金融機関によっても異なりますが、住宅ローンを借り換えることで返済額を減らすことができる可能性があります。
しかし、いつ借り換えても良いというものではありません。
借り換えによってお得になるかどうかはタイミングによって大きく左右されるといえます。
あなたにとってお得なタイミングを見逃さないことが重要ですよ。
1.住宅ローンを借り換えるタイミングとは?
住宅ローンを借り換えてお得になるかどうかは、借り換えのタイミングによって異なります。
「じゃあどんなタイミングで借り換えるのが良いの?」
というのが気になるところですよね。
住宅ローンを借り換えるべきタイミングはずばり、以下の条件に当てはまったときといえるでしょう。
- ・現在のローンと借り換えたいローンの金利が0.3%以上違う
- ・借り入れ当初の固定金利優遇期間が終了する
- ・住宅ローンを借り入れてからあまり時間が経っていない
1-1.現在のローンと借り換えたいローンの金利が0.3%以上違う
特に現在のローンと借り換えを検討しているローンの金利の違いは重要だと考えられるでしょう。
住宅ローンの借り換えには費用や手間もかかってしまいます。
一般的に金利の差が0.3%以上あれば借り換えによって得になるといわれています。
たった0.3%でも、返済総額は大きく変わります。
残った返済金額にもよりますが融資を受けて間もない頃であれば200万円程度の違いが出る場合もありますよ。
借り換えのプランを確認し、現在のプランと0.3%以上の金利差があれば借り換えを検討してみましょう。
1-2.借り入れ当初の固定金利優遇期間が終了する
借り入れ当初の固定金利優遇期間が終了する時期も、借り換えを検討するタイミングとしておすすめです。
多くの住宅ローンが初めのうちは低い固定金利に設定されており、その優遇期間が終わると変動金利によって利率が変わるという制度になっています。
変動金利に切り替わった瞬間に負担が大きくなるため、この優遇期間が終わるタイミングで住宅ローンの見直しや借り換えを行うのが良いでしょう。
1-3.住宅ローンを借り入れてからあまり時間が経っていない
また、住宅ローンの借り換えはローンを組んで間もない頃の方が完済間近の頃よりも重要であるといえます。
金利は返済期間に利率をかけることによって算出されるため、返済期間が長ければ長いほど、金利の差による返済総額の違いも大きくなります。
つまり返済に要する期間を短くすればするほど金利は小さくなります。
低金利のローンへの借り換えに加えて、繰り上げで返済することも検討してみましょう。
他ローンへの借り換えを考えている際には、できるだけ早めに借り換えてしまうのがおすすめです。
2.借り換え前に必ずチェックすべきポイント
大きなお金を支払うことになるのですから、住宅ローンの借り換えは気軽に決められるものではありませんよね。
よりお得に借り換えを行うために必ず住宅ローンを借り換える前に確認しておくべきことがあります。
「なんだか大変そうだなあ……」
と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
これからご紹介するたった3つのポイントを押さえておくだけで、住宅ローンをお得に借り換えることができるはずです。
詳しくはこれからご説明していきますね。
ポイント1 借り換え先は複数検討
住宅ローンを借り換える際には、必ず複数の金融機関のプランを比較・検討するようにしましょう。
金融機関によってそれぞれ異なる金利が設定されています。
些細な差でも総返済額に大きな影響を及ぼす可能性があるので複数の金融機関を比較して少しでも金利の安いローンを選ぶことが重要です。
また、金利の算定方法にも注目しましょう。
住宅ローンには「変動型(変動型金利)」、「固定型(全期間固定型金利)」、「固定期間選択型(固定期間選択型金利)」の3種類の金利タイプがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるのでよく比較・検討を行うようにしてくださいね。
固定金利は融資の契約を結んだ時に明記されている金利のまま、返済が完了するまでその利率が変動しません。金利が高い時期に契約を結ぶとその後もずっと高額返済を続けていくことになります。
利率はサービスだけでなく経済状況によっても変化するため、時期を見計って借り換えを行えば返済額を節約することも可能です。その時々によって金利は変動するため、利率には常に目を向けておきましょう。
ポイント2 実際に返済シミュレーションをする
借り換えを検討する際には、事前に必ず返済額のシミュレーションを行いましょう。
住宅ローンを提供している各金融機関のサイトで返済額のシミュレーションを行えるケースが一般的です。
現在の住宅ローンをこのまま返済し続けた場合と返済額がどれくらい異なるかチェックしてみましょう。
ポイント3 借り換え時に必要となる初期費用を計算
月々の返済額だけでなく、借り換えにかかる費用も念頭に入れておくことが重要です。
金融機関から住宅ローンの融資を受ける際には、購入した住宅を担保にすることになります。
住宅を担保に入れる際には登記費用が必要です。
せっかくローンの借り換えをしたとしても、登記の費用を差し引くと損をしてしまうこともありますので注意してくださいね。
また、登記費用だけでなく、ローンの借り換え時には事務手数料などさまざまな費用がかかるケースもあります。
ローンを借り換えた際にどの程度の得になるのか、そして借り換えにかかる諸費用はどの程度になるかを把握した上で、損得によって柔軟に借り換えを行っていくのがおすすめです。
3.住宅ローンを借り換えるときの注意点
ここまで、住宅ローンの借り換えを検討すべきタイミングと、住宅ローンの借り換えを行う前にチェックしておくべきポイントについてお伝えしてきました。
住宅ローンの借り換えには総返済額を抑えることができる可能性がありますが、1点だけ注意すべき点があるといえます。
3-1.借り換えの審査に必ず通るわけではない
現在の住宅ローンを契約する際、ローンを借りることができるかという審査を受けましたよね。
住宅ローンを借り換える際にも審査が設けられています。
審査に必ずしも通るわけではないということを把握しておく必要があります。
借り換えの場合には、初めて住宅ローンの融資を受けた場合と同様の審査に加え返済実績をチェックされることになります。
やや審査が厳しいことが考えられるので注意しておきましょう。
特に以下のような場合は審査に落ちてしまう可能性が高いといえます。
- ・同金融機関内の他住宅ローンサービスを利用しようとしている
- ・担保となる住宅の価値が減りすぎている
- ・契約者の信用情報に瑕が付いている
- ・就労状況、収入の安定性があまり芳しくない
より低い金利のローンを利用したいという気持ちは誰でも持っているものですが、同じ金融機関が提供している他の住宅ローンを利用することはできない可能性が高いと考えた方が良いでしょう。
これを受け入れてしまうと融資を行う金融機関側にとってはリスクとなってしまうため、そもそも禁止しているという金融機関も少なくありません。
また、意外な落とし穴となるのが担保となる家の価値が下がっているケースです。
築年数が古くなった、地盤沈下などで住宅の価値が下がったといったことがあれば借り換えにも影響がある可能性が否めません。
さらに住宅ローンも借金の一種であるため、信用情報に瑕が付いている場合には融資を断られるリスクがあるでしょう。
以上の点には注意しておいてくださいね。
4.借り換えでおすすめの住宅ローンは?
「住宅ローンを借り換えたいんだけど、どのプランが良いんだろう?」
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、借り換えにおすすめの住宅ローンのプランをご紹介します。
返済額だけではなく生活全体の節約や保障につながる魅力的なプランですよ。
4-1.【変動型】低金利で団信の保障内容も安心!住信SBIネット銀行の「ネット専用住宅ローン」
住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローンは、ネット銀行の強みを活かした低金利と充実した保障内容が魅力的な住宅ローンプランです。
- ・ネット銀行ならではの低金利で返済額を減らせる可能性が高い
- ・無料で団体信用生命保険に加入、全疾病保障も付帯
- ・女性の場合はガンと診断された際給付金を受け取れる特約が無料で付帯
- ・住宅ローン借り換えにともなう手数料を分割で支払い可
住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローンは、0.410%と金利が低く設定されているのが大きな魅力の一つです。
また団体信用生命保険の保険料が無料で付いてくるのも嬉しいポイントですよね。
さらに住信SBIネット銀行の団体信用生命保険は、全疾病保障が付帯しています。
契約者が女性の場合には、ガンと診断されたときに給付金がもらえる特約も付いていますよ。
「家族のために保障を充実させたい」「生命保険の補填にしたい」という方にぴったりの住宅ローンです。
4-2.【当初固定型】毎日のお買い物が5%オフ!イオン銀行の10年固定特別金利プラン
イオン銀行の10年固定特別金利プランの最大の魅力は、イオングループでの買い物が毎回5%オフになるということです。
イオン銀行ならではの特典ですよね。
- ・当初固定型としては比較的低い金利で返済計画を立てやすい
- ・イオングループでの買い物が5年間毎回5%オフになる
- ・金利に0.1%上乗せでガン特約、金利0.3%上乗せで8疾病特約が付帯
イオン銀行の10年固定特別金利プランは、当初固定型の住宅ローンとしては比較的金利が低く設定されています。
また、何よりも魅力的なのはイオングループでの買い物が5年間毎回5%オフになるということでしょう。
例えば、普段の買い物でイオングループを日常的に利用している方の場合、年間4~5万円の節約になる可能性もあります。
イオン銀行の10年固定特別金利プランは、負担を減らし計画的に住宅ローンを返済していきたい、返済を日頃のお買い物でイオンをよく利用している人にはぴったりのプランですよね。
4-3.【変動型】借り換え時の初期費用が抑えられる!新生銀行の「変動金利(半年型)タイプ」
借り換えを検討しているなら、新生銀行の変動金利(半年型タイプ)は候補に入れるべきでしょう。
月々の返済だけでなく、住宅ローンを契約するときに必要となる手数料も気になるポイントですよね。
実は、新生銀行の住宅ローンなら借り換え時にかかる初期費用を安く抑えることができます。
- ・金利の低い通常タイプと事務手数料が安いタイプの2種類を選ぶことができる
- ・事務手数料が安いタイプなら100万円以上の節約も可能
- ・保証料、団体信用生命保険料、繰上返済手数料が無料
- ・申し込み~契約まで来店不要
新生銀行の借り換え住宅ローンには、「変動金利(半年型)タイプ」と、「変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>」の2種類が用意されています。
一見すると、「変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>」の方が0.45%と金利は安くなっていますが、実はこのプランの事務手数料は借入額の2.2%と定率です。
一方、金利こそ負けているものの、通常の「変動金利(半年型)タイプ」は、借入額にかかわらず事務手数料が定額55,000円で初期費用がお得になる可能性があります。
「事務手数料でそんなに初期費が変わるの……?」
と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は事務手数料によって総返済額に大きな差が生じるのです。
借入額別に事務手数料がどれだけ変わるか見てみましょう。
定額の変動金利プランの 事務手数料 |
定率の変動フォーカスプランの 事務手数料 |
|
---|---|---|
借入金額1,000万円 | 5.5万円 | 22万円 |
借入金額3,000万円 | 5.5万円 | 66万円 |
借入金額5,000万円 | 5.5万円 | 110万円 |
借入額が多ければ多いほど、定額プランを利用すれば事務手数料を節約できることが分かりますね。
また、新生銀行の借り換え住宅ローンは保証料や団体信用生命保険、繰上返済手数料も無料です。
金利も低く抑えながら、契約時に必要な初期コストをできるだけ安く済ませたい方には特に新生銀行の住宅ローンがおすすめです。
5.まとめ
住宅ローンを借り換えることで、現在契約しているプランで返済し続けるよりも総返済額を抑えることができる可能性があります。
具体的には現在のプランと借り換えを検討しているプランで金利の差が0.3%以上ある場合には借り換えを積極的に検討するのが良いでしょう。
また、固定金利優遇期間が終わるときに借り換えを検討するのもおすすめです。
優遇期間が終わり変動金利に変わってしまうとそのタイミングで返済額が増えてしまうので、優遇期間が終了する時期は借り換えにぴったりのタイミングだといえるでしょう。
特に住宅ローンを借りて間もない場合は、わずかな金利の差が総返済額に大きな影響を与えます。