高層マンションによる相続対策

高層マンションによる相続対策が有効です。

最近、相続対策に高層マンションを選ばれる人も増えてきました。
東京の晴海地区、湾岸地区には高層マンションが立ち並び、ローンで購入する人もいれば、相続対策で購入する人もいます。

晴海地区の高層マンションは主にファミリー向けなのですが、相続対策で高層マンションを購入するというのはどのような事情があるのでしょうか。解説していきます。

あわせて読みたい!
選手村マンション「晴海フラッグ」については次の記事で詳しく解説しています。
選手村マンション「晴海フラッグ」は投資用としては買いか?
このページで解決します!
Q&A 良くある疑問
なぜ高層マンションなの?
相続税の算定評価は低いこと、また換金性が高く運用資産としても収益が見込めるため、優良な資産として人気が高まっています。
>>もっと詳細を知る
なぜ高層マンションは土地の評価が下がるの?
マンションでは各所持者の専有部分で持分が決まります。高く階数が多ければ、その分各々の持分が少なくなるためです。
>>もっと詳細を知る
高層マンション投資に向いているのはどんな人?
資産がおおよそ1.5億円~5億円程度の人に向いています。それ以上、それ以下の場合はまた別に有利な相続税対策があります。
>>もっと詳細を知る
どんな高層マンションを買うべき?
高値で売却できる南向きや上階の部屋は、評価額が低くなり、お得です。
>>もっと詳細を知る
「税理士が教える不動産売却の知識」(以降、本メディア)では一部、メーカーやサービス提供事業者から広告出稿をいただいておりますが、コンテンツの内容については本メディア独自に制作しており、情報の掲載有無やコンテンツ内容の最終意思決定に事業者は関与しません。

高層マンションによる相続対策が有効な理由

理由1.相続税の評価が下がる

相続税は現金のほかに不動産なども対象になります。不動産の場合は金額の算定が評価によって決められます。

そのため、評価が低い不動産を購入することによって相続税をおさえ、相続後に高値で売却することによって元の相続金額に近い額を手に入れると言う手法が行われています。その対象に選ばれやすいのが高層マンションによる相続対策です。

これは脱税ではなくれっきとした財産相続の手段として使われているものです。

実際、汐留や豊洲のタワーマンション地域では、所得が高い現役の子育て世代のほかに、相続税対策の富裕層がたくさんマンションを購入しているとされます。

高層マンションは評価減が大きい割りに市場性が高く、人気であるため賃貸や売却がスムーズに行えます

また運用によっては利益を得ることもできますので、投資の対象としても人気があります。

豊洲のタワーマンションなどは完売が続いています。換金性が高い優良資産であり、多くの不動産投資家が目をつけています。

理由2.土地の評価額が下がるから

不動産の評価は土地と建物で別々に計算されますが、一戸建ての場合はすべて土地は上物を持っている人のものですが、マンションの場合は敷地全体の面積を専有部分で按分して、各マンション所有者の持分が決定されます。

そのため高くて階数が多いマンションほど按分される土地の面積が小さくなり、評価額が下がると言うことになります。

首都圏でいくとタワーマンションを賃貸に出した場合は評価減は80%にもなります。

理由3.ブランドがあるから

高層マンションは、多くの地域に建てられており、単なる不動産と言うよりはシンボル的な役割を果たしています。そのため人気が非常に高く、資産価値以上の満足感を持つことができます。

投資利回りとしても安定しており、中古市場も成熟しているため早期に売却することも可能となります。

高層マンションによる節税が向いている人

資産はだいたい1.5億円~5億円程度の人が向いているでしょう。

1.5億円以下の場合もしくは5億円以上の場合はもっと他に有利な相続税対策があります。

具体的な試算、節税額はいくら?

では具体的にどれぐらいの節税効果があるのかを見て行きましょう。

遺産総額が2億円で、配偶者と子供が二人のケースを考えて見ます。

2億円を現金で持っていた場合の相続税は約1350万円となります。

ところがこのうちの50%である1億円をタワーマンションにして購入した場合、評価額が80%下がり8000万円さがります。遺産総額は1億2000万円となります。

このときの納税額は480万円です。差額は870万円となります。

同じ家族構成で3億円の資産がある場合は1760円の減額となります。

これが資産5億になると2695円もの減額となります。

これらは資産の半分を高層マンションにした場合の額ですが、もっと投資していけばその分だけ相続税の金額は大きく減ります。

あわせて読みたい!
投資用マンションを売却する際には次の記事が参考になります。
投資用マンションを高額売却するコツは?税金対策もこれで完璧!

南向きと北向きで評価額は変わらない

注意すべきは南向きと北向きで評価額は変わらないという点です。

ですが当然、南向きのほうが高く売れるわけで、評価額が低くなるというメリットがあります。最上階の南向きと最下層の北向きでは同じ面積でも購入価格と売却価格が大きく異なるのに評価額は同じになり、当然最上階の南向きのほうがお得です。

マンションの売却については別の記事で詳しく解説しています。
この記事の要点まとめ
  • 相続税の算定評価は低いが換金性の高い高層マンションは、相続対策に有効
  • 高層マンションによる節税が向いているのは、資産がおおよそ1.5億円~5億円程度の人
  • 上階、南向きが高く売れるためお得

◎こちらの記事もよく読まれています。
✓不動産を高く売却したい!知っておくべき注意点とは?>>